その夜、斬は
「なかなか見当たらないな」
簡単に見つかると思っていた斬は少し驚愕していた
すると彼は視界の端に見覚えのある人を見つける
その人は走って何処かへ向かっていた
「………見つけたか?」
斬もそれを追うように走る
◆
少女は走る
その手に罰印がいくつもついた地図を持ちながら
「はぁ…はぁ…はぁ…………次はここかっ!」
少女──御坂美琴は昔の資料を元に
目の前の施設も高圧の電気によって駄目になる
「次ッ!」
そう言って美琴はまた走り出す
一人の男がそれを見ていると知らぬまま
「…………愚かだな」
◆
河川敷──
美琴が河川敷を走っていた
それを追う斬は
「……ここなら」
そう言って
美琴に目掛けて剣を飛ばす
それは美琴の足下に刺さり爆発する
「っ!?」
美琴は爆風で土手の下、川岸にまで飛ばされた
そこは滅多に人が通らない
斬はそこを狙って美琴を攻撃した
「あんた、剱崎兄!」
「剱崎斬だ……ったく、何もするなと言ったはずだが?」
「そんなもん守るわけないでしょ!」
「施設を破壊してもまた別の施設が実験をする。まるでいたちごっこじゃないか、まるで無駄だ。」
「それでもいつかっ」
「いつだよ」
と斬は美琴の言葉をことごとく論破していく
「まったく……お前みたいなやつは」
そう言って斬は手に干将・莫耶を握る
「痛い目を見ないとわからんようだな」
「痛い目を見るのはそっちよ。」
美琴はそれに対して砂鉄を剣状にして迎え撃つ
「おとなしく寝てろ、餓鬼」
「誰がおとなしくするもんですか」
そうしてここにレベル5同士の対決が幕を開けた
◆
一方通行は研究所に侵入し情報を得ようとしていた
が、少しイレギュラーが発生した
「なんでこんなところに第一位がいるんだよ」
「あァ?誰だてめェ」
一方通行の前には麦野沈利がいた
一方通行の、知らない宣言にもはやぶちギレ寸前だが
「ちょうど良い、あんたを、ここで殺せば私が最強ってことで良いんだよな?」
その言葉と同時にレーザーを放つ
「ダリィ」
しかし一方通行はいとも簡単にレーザーの起動を変える
そして
「引っ込ンでろォ三下ァ!!!」
ここでも、レベル5同士の対決が幕を開ける
◆
エインヘリヤルは一人、パソコンを眺める
そこには色々な場所の映像が映っていた
監視カメラをハッキングしてその映像を見ているのである
「面白いことになってるじゃないか」
その映像のひとつには、ボロボロの欠陥電気と1人の女が映っていた
エインヘリヤルは垣根に電話をする
「垣根君、ちょっといいかい?今から座標を送るからそこに急行してくれ。それと後でソドミーと」
そこで通話を一方的に切られた
「おいおい……放置プレイかぁ?」
◆
「くっそ変態が」
垣根はそう言いつつ送られてきた座標の場所に急ぐのだった
その頃、削板は
野生の勘なのか、はたまた根性が成せる技なのか
たまたまその座標のすぐ側にいた
「ここかっ!」
削板が見たのは今にも殺される欠陥電気と謎の女
削板はそれを目の当たりして
キレた
「てんめぇ、何してやがんだぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
削板は基本的に弱きを助け強きを挫く男である
削板vs謎の女が開始された
この日、ほぼ同時に三ヶ所で大きな爆発が起こった