「場所指定なんざしなくても屋台尖塔だろうに」
斬はため息混じりにそう呟いた
「なぁ、そのエインヘリヤルって何者だよ」
と垣根が問う
「レベル4の情報屋だァ」
一方通行がそう言うと
「いや」
斬がすぐに否定する
「あァ?レベル4じゃなかったか?あいつ」
「第9位に上がってる」
「はァ!?」
「てことは俺らと同じかよ」
「なんでもいいけどよ!指定された場所って何処なんだ?」
削板が話を戻す
「第10学区、屋台尖塔最上階」
「あいつ、まだストレンジなんざ拠点にしてんのかァ」
すると垣根が
「おいおい、ストレンジってスキルアウトの根城だろ?」
「そもそも何処だそれ」
「あいつは情報屋だ、良くも悪くも金さえ払えばスキルアウトだろうが俺達だろうが客だ」
「そして変態だ」
◆
屋台尖塔に男の声が響き渡る
「ハハハッ!!!何てこった完全な黄金比かよ!ヤバイ達する達する!!!」
パソコンを弄りながら叫ぶエインヘリヤル
「タッスルパフ!」
「喧しい!!!」
ゴン!と鈍い音が鳴る
「おいおい…俺のマゾヒズムを擽るなよ。剱崎」
「うわぁ……こいつは変態だな」
「君は垣根帝督だな?君がヤるのかい?」
「は?」
「良いねぇ。ソドミーと行こうか」
「いやいやいや!!!」
そんな会話の中で削板だけが置いてけぼりだった
「ソドミーってなんだ?さっきから分かんない言葉ばかり出てくんだが」
「根性使えよ、こんな時こそよォ」
「わからねえもんに根性使えるかよ!」
「ソドミーはいいぞ、半永久的なオーガズムが得られる」
遂に剱崎が耐えられなくなり
「本題に移るぞ。」
エインヘリヤルの首もとに一本の剣を突きつけていた
「………OK,本題に移ろうか」
そう言ってエインヘリヤルはとある席を指定する
◆
着物姿の女性が懐石料理を持ってくる中
絶対能力進化計画について話始める
「まず被験者だが、一方通行の劣化バージョンみたいな奴だ」
「あァ?俺の劣化だァ?」
「ベクトルを操れるが君ほどじゃあないのさ」
「レベル4か」
「その通りだ、剱崎」
「それってレベル6になれんのか?」
「どうだろうな、まずレベル5にならねえと…………」
削板に聞かれて剱崎は考える
「欠陥電気を全員使ってレベル5にして、その後は…………」
「おい、それはヤバイんじゃねえか」
「……エインヘリヤル、本当に言ってンのか」
「恐らく、君達が考えている通りさ」
「???」
削板以外が皆、同じ考えにたどり着いた
「最後に
「ざっけンな!ンな事させっかよ!」
「何なのか全然ついてけなかったけどよ、殺すってのなら聞き捨てなんねえな………」
「いいねぇ彼の殺気、トんじまいそうだ」
「なぁこの下ネタ製造機どうにかなんねぇ?」
「無駄だ既に壊れてる。修理も不可能だ」
呆れた顔で剱崎が言う
「サディスティックに行こうか」
「お前も来る気か」
剱崎、一方通行、垣根の声が同時に響いた