Level5第8位『無限の剣製』   作:ALPHALION

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再開されし絶対能力進化計画
チーム戦開始の鐘が鳴る


「………………」

 

昨日の騒ぎからフラッと帰って来た斬は即寝た

 

家にはいり、鍵をかけ、着替えて、寝た

 

そして今起床した

 

「………………能力の回復を確かめなければな……フワァ………眠いな…………zzzzz」

 

「にぃに、起きる!」

 

フライパンの角で頭を叩かれる

 

「ガッ!?」

 

ゴンッと鈍い音が響き

 

斬はもう一度夢の中へ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁこれは夢だ

 

夢が覚める直前、大抵人はこれが夢だと理解する

 

起きれば忘れる泡沫の世界

 

 

 

斬の視界には少し幼い自分と

 

少し幼い一方通行がいた

 

 

 

これはあれか

 

俺と一方通行が出会ったときの夢か

 

 

 

 

『それで何人目かな?』

 

『あァ?誰だお前』

 

『俺が誰か、そんなことはどうでも良い。何人目かと聞いている』

 

『覚えてねェよ。ンなもン』

 

『そうか…………じゃあ半殺しだな』

 

『言うじゃねェか三下ァ!!!』

 

 

 

 

戦い自体は一方的だった

 

それもそうだ

 

斬の超能力には他の能力が効かないのだから

 

故に

 

ベクトルを操れない

 

 

 

懐かしいな

 

この夢は久しぶりだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………………」

 

再び眼が覚める斬

 

後頭部に鈍痛を感じながらベッドから出る

 

「キリヲ………お前な」

 

「起きないにぃにが悪い!」

 

「………………」

 

朝に弱い斬であった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして同じく朝に弱い男がここに

 

「………………ンぁ………」

 

もそりと起きると時計を見て再び寝ようとする

 

すると

 

「一方通行ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

という根性の入った大声が響く

 

「………………」

 

一方通行はそれを徹底的に無視する

 

(うるせェ……)

 

と心の中で思いながら

 

「朝だ!起きろ!根性出せよ!」

 

「………………!?」

 

いつの間にか家の中に人の形をした根性がいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

根性馬鹿こと削板軍覇に一方通行は問う

 

「てめェが何の用だよ、めずらしいな」

 

「いや、この前あったさ!あのー、あれだよ!女子中学生?なのか?まぁあいつなんだけど!」

 

(女子中学生?……………あァオリジナルか)

 

「ンで?」

 

「あいつって双子なのか?」

 

「あァ?知らねェ……?」

 

一方通行は知らねえよと言おうとして止まる

 

(双子?普通はまず姉妹かどうか聞くだろォ)

 

そして一方通行は1つの答えにたどり着く

 

「……そいつゴーグルみてェの着けてなかったか?」

 

「んー……着けてたな、後、銃も持ってたか?」

 

一方通行はそれを聞いてすぐに立ち上がる

 

一刻も速く剱崎の元へ行くために

 

「おい削板」

 

「何だ?」

 

「剱崎ンとこ行くぞ」

 

「よくわからねえけどわかった」

 

一方通行の表情をみてただ事ではないと理解した削板は同意して共に行く

 

(こいつァヤベェ事になんぞ)

 

 

 

 

 

 

 

時同じくして

 

垣根帝督が訪ねてきた剱崎は垣根から話を聞いていた

 

絶対能力進化計画(レベル6シフト計画)が再開された可能性がある」

 

それを聞いて斬は即座に一方通行に連絡をしようとする

 

だがその前に

 

バンッ!とすごい音を立て

 

ドアを破壊して一方通行と削板がやってきた

 

「剱崎ィ!」

 

「よく来たな、こっちから呼ぼうとしてたところだ」

 

「再開されてんぞ!」

 

「対象者は誰かは知らんが……潰す理由は再開だけで充分だ」

 

二人だけで話を進めていると

 

「おいおい、俺にもやらせろよモヤシ、ツルギン」

 

「誰がモヤシだァ!」

 

「後にしろ一方通行」

 

「何の話をしてんだ?」

 

垣根、削板に説明中

 

「性根が腐ってやがる……根性入れ直してやる!」

 

「削板もこういってんだ」

 

一方通行は斬に問う

 

「どォすんだ?」

 

「チーム戦だな」

 

その言葉に最初に反応したのは垣根だった

 

「俺が情報を調べるんだな」

 

「あぁ、そして軍覇が斥候」

 

「削板に出来んのか?」

 

「斥候って何だ」

 

斬、削板に説明中

 

「わかった!戦力調査だな!」

 

「そして一方通行は被験者との戦闘を任せる」

 

「お前は何すんだ?」

 

「俺は欠陥電気(レディオノイズ)を追跡してみるさ」

 

垣根がそれを聞いて

 

「どこにいんのかわかんねえのにか?」

 

斬は

 

「そうだな、だが一人の人間を探す訳じゃない、ごまんといるなかの一人を見つければいい」

 

「ンで?目標は?」

 

一方通行のその言葉を聞いてニヤリと斬が笑う

 

「3日!」

 

「おっけ」

 

「はいよォ」

 

「よっしゃ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員がスクールのアジトに向かった中、斬は

 

「キリヲ、少し出てくる。……なんかあったら連絡しろ」

 

「?、わかった」

 

そう言い残して家を出た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スクールも全員動かしてる」

 

「土御門にも頼んでみるか?」

 

「オリジナルには?伝えんのか?」

 

「オリジナルか………なるべくなら伝えたくないというのが現状か」

 

「あいつはどうだ?テレポートのやつ!」

 

「黒子は駄目だ。風紀委員(ジャッジメント)は裏の世界には巻き込めない」

 

などと話している時にキリヲから連絡が来た

 

この連絡がさらに面倒なことを呼ぶのだが

 

そんなことは四人は知らない


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