斬は道を歩いているとふとしたことに気づく
(何故誰もいない?)
まだ日が出ているにもかかわらず大通りに人がいないことに違和感を感じた
すると
ドドォと音をたてて風車が倒れる
「………向かうか」
◆
「その手で誰を守りたかった!!?」
ゴシャと音が響く
その場にいるのは地に伏せる少年──上条当麻と
刀を構える女──神裂火織だった
「………………」
その場から立ち去ろうとする神裂
が、その前に
「つくづく不幸だな彼は」
「あなたは……」
末端の男が立ちはだかった
斬の右手には謎の武器が握られていた
「それは……武器ですか?」
神裂は斬に問うと斬は
「これは俺の切り札だ、これを俺に使わせるなよ?全力で放てばこの街が消し飛ぶ」
「では何故持ってるのですか」
「お前と戦闘になっても一撃で片をつけるためだ」
「…………」
しばらく沈黙が続く
「私はあなたと争う理由がありません」
そう言って立ち去る神裂
それを見て斬も立ち去った
倒れている上条を残して
◆
「邪魔してるぜェ」
家に一方通行がいた
「何故だ」
「別にいいだろォ」
斬は黙って右手に持つ武器を見せる
「あァ?………あァ!?」
それを見て飛び上がる一方通行
「てめェそれ使うつもりじゃねェだろうな!?」
「今はまだ」
一方通行は固まる
「……………出力はどォすンだ?」
「知らん、場合による」
◆
数日後
斬は上条の家の前に立っていた
二人の人影が家から出てきた
その後─────
扉が吹き飛んだ
二人の人影──ステイルと神裂はあわてて家に入る
それを見て斬はゆっくり上条家に近づいていった
◆
「おい、神裂とやら」
「またあなたですか!?」
「あれをなんとかして外に出せ、そしたら押さえ込んでやる」
「……わかりました!ステイル、彼女を外に!」
「わかった!」
そういうとステイルはイノケンティウスでインデックスを床ごと外に飛ばす
◆
外に飛ばされたインデックスの視界には斬がいた
インデックスからは
無論、最優先撃破に認定した上条に対して
が
その優先順位すら変わることを斬はこれから行う
「これは切り札だ、使うとオーバーヒートして能力が満足に使えなくなる。あまり使いたくは無いが……そうも言ってられん、極力威力は抑えて撃つ!幻想殺し!その隙に何とかしろ!」
そういって彼は切り札の────────────
乖離剣エアを地面に突き立てる
「原初を語る。」
空間が割れる
「元素は混ざり、」
衝撃波と共に斬が空中に浮く
「固まり、」
そしてどんどん空へ昇る
「万象織り成す星を生む。」
辺りは光に包まれる
次の瞬間にその場にいた者が見たのは
3つの巨大な光の渦だった
『危険を察知、破壊対象を高エネルギー体に変更します』
斬に向かって竜王の殺息が放たれる
「フフフハハハハハハハハ!!!!!」
斬は笑いエアを空に向ける
それに合わせて渦も上に動く
「死して拝せよ!!!」
「
極力威力を抑えて放たれたエヌマ・エリシュは
竜王の殺息を瞬く間に打ち消していく
「これが彼の全力…………」
「の極力抑えこんだ威力か、何者だい?彼は」
「剱崎斬……この街、学園都市トップクラスの能力者です」
「幻想殺し!さっさとしろぉ!!!」
「わかってるっての!ウオオオオオオオオオオオ!!!!」
この世界が神様の作った
まずはその幻想をぶち殺す!!!
◆
「………終わりか」
そう言って斬は帰る
今、彼は剣一本を出すのが限界になっていた
何気なく振り向く
すると
上条の頭上に竜王の殺息の羽が見えた
斬はそれになけなしの剣を飛ばす
剣は──────
羽に命中して消えた
「俺がいなければ最後の最後まで不幸だったな幻想殺し」
彼は帰る
わりと満足な顔で
エミヤと斬の違い
エヌマ・エリシュやエクスカリバーを使える
がそれに応じてデメリットが発生する
エヌマ・エリシュ→能力の大幅ダウン
エクスカリバー→一定時間剣を出せなくなる(エクスカリバーだけで戦う)
ステラ→しばらく行動不能
など