ある朝、空に怪しい雲がたちこめる。
次々と不安がって集まってくる村人たちの目の前に現れたのは大量の魔物たち。
急いでペガチャン、智志も駆けつける。
智志「お、おいはる大丈夫か!?」
「う、うん。だけどあれ…」
智志「くそ、ついに来やがったか魔王軍め、お前ら雑魚モンスターなんて俺だけで十分だ覚悟しろ。」
ペガチャン「ちょっと待って、あいつは!?」
その中から禍々しいオーラを放った一人の小さな人間のような魔物が出てきた。
「ふふふ、とりあえず落ち着いて。」
ペガチャン「誰だお前は!」
「うーん、いきなり態度がわるいなぁ。まあいいや。封印される前は魔王しんじと呼ばれてたなあ。」
智志「な、魔王しんじ!?」
「ああそうだよ。あの勇者かまぼこに封印されてから復活するまでかなり退屈だった。おかげで魔力が余って余ってしょうがない。ちょっと準備運動がてらにこの村をお掃除しようかなって」
「おいお前ふざけるなよ。」
そういいながらペガチャンはしんじに剣を思いっきり振りかざす。
「おい、無茶だペガチャン!!」
その瞬間しんじの後ろから出てきた魔物に剣を跳ね返されその勢いでペガチャンがぶっ飛ばされる。
「ははっしんじ様に立てつくなんて良い度胸してるじゃん。」
「おい大丈夫かペガチャン!!」
「大丈夫さ気絶をしているだけだ。ふっまあ俺の自己紹介もしておこう、魔王軍四天王の阿羅太郎だ。よろしく。」
「くっ、、、あの阿羅太郎までもいるとはな。はる、お前はペガチャンを担いでどこかへ逃げろ。」
「え、でも。。。」
「いいから速くしろ!!」
「わ、わかった。けど死なないでね?」
「当り前さ。村一の剣豪だぞ?信頼しろ。」
そうしてはるはペガチャンを村の裏から運び出し逃げていった。
「よしお前ら、この魔物どもをぶっ殺すぞ!!!」
「おー!!!」
そうして智志とその他村人達が協力し魔王軍と戦った。
だがその差は歴然だった。
あっという間に村は焼け野原。人の気配すらなくなってしまった。
しんじ「いやー久しぶりに暴れたけどみんな雑魚すぎて相手にならなかったな~。」
阿羅太郎「え、どうしますこれから」
しんじ「うーんあの厄介な勇者かまぼこはもう死んでるし張り合う相手がいないなぁ。とりあえず僕の魔王城行ってゆっくりしていようよ。」
阿羅太郎「わかりました。城はしんじ様がいない間しっかりと綺麗にしておいたので。」
しんじ「おお、それはいいや!さあお前ら撤退するぞー」
・・・一方そのころ
「うーーん」
「あ、ペガチャン起きた?」
「はっ!な、なんだここは。」
「洞窟よ。魔王軍から逃げてきたの。」
「魔王軍…あ、そうだった。俺は魔物にぶっ飛ばされて、、、。それより村のみんなは!?」
「わかんない。けどうっあれだけの魔物たちを相手なんてお父さんでも勝ち目ないと思う。うっ!」ゲホゲホ
「おい大丈夫か?体が弱いのに無理して俺なんか運んだから、、、」
「大丈夫、平気だか、、、ら」
「だめだ、無理するな。今すぐ薬草をとってくるからゆっくりしていてくれ。」
「う、うんわかった。」
そうしてペガチャンは洞窟を出た。
「ふう、ここはどこだ?どっかの森みたいだ。けど見渡す限りかまぼこの森ではないな。お、あそこに薬草があるぞ」
その瞬間、スライム達がペガチャンにとびかかる!!
「な、なんだこいつら。これがうわさに聞いてたスライムってやつか。よーし修行の成果をみしてやろう。」
ペガチャンは軽く拳でスライムを殴る。しかし避けられてしまう。
「意外とすばしっこいな、、、ほれ!」
しかしペガチャンの攻撃は当たらない。
「やっぱり剣がないときついな、、、」
そうこうしていると突如、地面がゆれスライムがどんどん逃げていく。
ドドドドドドドドド!!
「なんだなんだ!?」
そして森の奥から出てきたのは巨大なトロールだ。
「う、うわ~!!」
とてもじゃないが勝てないと判断したペガチャンは逃げるが、転んでしまい追い込まれてしまう。
「く、くそう」
このまま智志たちと一緒に天国にいけるなら本望かもしれない。
一瞬その気持ちがよぎったがはるのことを忘れるわけにはいかない。
あいつは今も洞窟で俺の帰りを待っているのだ。
けどどっちにしろ殺されてしまうかもしれない、ペガチャンは勝てないとわかった相手だが戦う覚悟を決めた。
その次の瞬間!
「うああああああああううううううう」
なんとトロールがいきなり倒れた。その背中には釘が何本か刺さっている。
「何事だ!?」
ペガチャンが驚いていると一人の男が寄ってきた。
「あ、君ケガはない?大丈夫?」
「あ、ああ。お前は誰だ?」
「おっと自己紹介が遅れたね。俺は釘使いの白虎。旅人さ。」