主人公の代わりにプラチナ世界を救うことになった   作:モナカアイス

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直ぐにムックルに会ってゲット、ギリギリの勝負の末コリンクゲット、そして…大誤算?
という前回のあらすじ

次から2・3日に1話更新になるかと思います。
今回は短いです。


3話 え、いいの?

「スミ!」

 

「(え、いいの?)…なら良かったよ。」

 

 

いったい何の話かって?それは、数時間前に遡る。

 

 

 

―コリンクをゲットして、早くポケセンに行こうとしたとき、茂みの向こう側でスボミーが倒れているのに気づいた。

よく見れば所々火傷の跡がある。もしかしたら…

 

 

「(さっきのひのこが当たっちゃったのかな?)」

 

そうなると、勝手に巻き込んでしまった私の責任だね。あまり揺らさず、傷口に触れない方がいいかと思い、罪悪感はあったけど一旦という形でモンスターボールの中に入れ、急いでポケセンに向かって、回復してもらうことにした。

 

スボミーもゲットしたかったから仲間になってくれないかな…さすがに無理だろうな…。と淡い期待を寄せつつも諦めていた、が…。

 

 

ポケセンの一室にて。

 

スボミーに事情を話してから謝罪をして、出来れば仲間になってもらえないかダメ元で誘ってみると、あっさりとOKを貰ってしまったということだ…。

 

このときに思わず、ちょっとふざけて大誤算だ…。と言ってしまったけど、仕方がないでしょ。

 

だって昨日、全く出てこなかったのにも関わらず、あっさりと出てきたムックルをゲットして、その次に高レベルのコリンクとのバトルでギリギリのところで何とかゲットして、最後にコレだよ?仲間にしたかったポケモンをこうも一気にゲット出来ると誰が思うよ。

 

昨日とは違って、嬉し過ぎる大誤算であった。あっ、ダイゴさんじゃないよ。

多分、昨日はニイガタの呪い(分からない人は数十年前の某朝のポケモンバラエティー番組を見れば分かる)にかけられていたんだろうね。

 

きっとそうに違いないよと勝手に決めつけ、私を見上げて不思議がっている(急に大誤算と言ったからだろうなぁ)スボミーに何でもないと言って、これからよろしくと伝えてスボミーの身体を撫でる。

 

嬉しそうに身体を手に寄せてくるスボミーはすごく可愛い、ニイガタの呪いが吹き飛んでいくようだ。

元からそんなものはないけど…。

 

「あっ、ユウ達も出さないとね。」

 

ユウ達をモンスターボールから出す。スボミーの事もそうだけど。ムックル達と先に話しておきたいことがある。先にそちらを済ませようと、2匹に身体を向ける。

 

「まず先に確認しておきたくてね。いちようキミたちをゲットしたんだけど、改めて聞くね。…私たちの仲間になってくれるか「ムックー♪」…うん、ありがとうムックル。これからよろしくね。」

 

軽い、んでもって早い…。

いや、仲間になってくれるのはホント嬉しいんだけど…。何か軽いノリでオッケー♪っていう感じに聞こえたから思わず…うん、まぁ…いいや。

仲間になってくれたのには変わりないし。問題は…

 

 

「…。」

 

「…。」

 

 

お互いにジッと見つめ合ってるだけで、コリンクは何も反応を示さない。イヤなのかな…。

バトルしてる時は睨んでるだけかと思ってたけど、今も睨んでいるのは元からつり目なのか、警戒しているのか。…警戒しているのかな…そうかもしれない…のかな?

 

他の子たちも、この雰囲気に飲まれて緊張しているのが分かる。…いや、ムックルはしてないね。大物なのか、ただ単にマイペースなだけなのか。

まだ出会ってそう時間は立ってないんだけど、さっきの様子からして後者のような気がするな。

…あれ、もしかしてこんな事を考えてる私もそうなんじゃ?…ブーメランだったかな?

 

すると今度は、ユウを見つめ始めた。睨まれてると感じたのか、ユウがビクッと肩を揺らして情けない声を溢す。バトルしてる間、ずっと睨み合ってたと思うんだけどな…。

 

もしかしたらユウは、バトルとそうでない時とでスイッチが切り替わるタイプだったりするのかな。人間にもそういった人がいるし、ポケモンにもそういう子がいるだろうね。

サトシのピカチュウがボールに入るのを嫌がってるのと同じように、いろんな子がいるだろうなぁ。

 

そう別の事を考え込んでいると、またコリンクが私に視線を戻す。また睨み合いでもするのかな。目を閉じて何か考え始めた、と思ったら直ぐに目を開け―

 

 

コクンッ

 

静かに、でもしっかりと頷いてくれた。

 

 

「えっと…仲間になってくれるって解釈していいのかな?」

 

「…。」

 

多分、口数が少ない子なんだろうね。こういう時の沈黙は肯定と捉えることにしよう。そうなれば…

 

 

「私はアスカ。改めてよろしくね、3匹共。」

 

「ヒッコー!」

 

私が改めて自己紹介をしたのを始め、側で見守っていたユウもよろしくと言った気がした。

それに合わせ、ポケモンたちも自己紹介を始める。コリンクは相変わらず、無口で睨んだまま(つり目かもね)ではあるが、ちゃんとユウたちの方を向いて話を聞いているようだ。

 

 

「あっ、そうそう。3匹にも名前をつけようと思うんだけど、いいかな?」

 

スボミーとムックルは嬉しそうに頷き、コリンクは相変わらず何も反応を示さないけど。こっちを向いてくれてるみたいだし、大丈夫でしょ。

 

「それじゃあゲットした順に。ムックルは、ハヤテ。コリンクは、レオ。スボミーは、ロゼ。…どうかな?気に入らなけれ「ムク、ムックー♪」…うん、ありがとうハヤテ。気に入ってもらえて何よりだよ…。」

 

空笑いしてしまったのは許してね。まだキミのそのテンションに慣れていないだけだから…。その内、慣れるから…。

 

でも良かった。羽を羽ばたかせて全身で喜んでいるハヤテはともかく、ロゼも身体を横にユラユラと揺らして喜んでいるようだね。ユウもそんな2匹の反応を見て、自分の事のように一緒に喜んでいる。

 

レオは…こっちを見たと思ったらプイッと視線を外した。もしかしてイヤなのかな…と思ったけど、どうやら喜んでいるみたいだね。

 

頬を薄く赤らめ、シッポがちょっとユサユサと揺れている…。それによく見ると、口がさっきよりムッとして(にやけるのを)堪えているように見える。

…なにこの子、可愛い‼︎ツンデレ?キミはツンデレなのか…!!

 

レオの可愛い一面を垣間見て、私は表情が出ないようにしつつも、テンションが上がって喜んでいると、部屋に備え付けられている時計が12時を知らせる音を鳴らしているのに気づいた。

 

私はポケモンたちにお昼を食べに行こうと言ってボールに戻し、お財布などの貴重品を持ってポケセンの食堂に向かった。




作者のネーミングセンスはコレでもマシになった方なんです。ホント、昔は酷かった…。
何故かピカチュウにチカチュウという名前を付けてました。何故…?

名前の由来
ユウ…優しくて勇気のあるイメージがあったから、2つの意味を合わせて
ハヤテ…速そうな名前だから
レオ…ライオンっぽくてかっこいい名前だから
ロゼ…バラに関連してそうな感じの名前だから

…あ、ただ単純になっただけだコレ。

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