主人公の代わりにプラチナ世界を救うことになった   作:モナカアイス

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コンテストの2次審査で、レイカちゃんが優勝し、ロゼちゃんとまたコンテストの約束を交わした。
という前回のあらすじ

モウカザル(ユウ)、ムクバード(ハヤテ)、ルクシオ(レオ)、ロゼリア(ロゼ)

ポッチャマ(アメル)、ラルトス(スミレ)


18話 いや、全然

たにま発電所に、2人の男性が倒れている。

…わあ。これだけ言うと、まるでサスペンスだね。って、まあ…。犯人は私たちだけどね。

 

「…アスカって、こういうの躊躇いなくやるのね…。」

 

『ア、アハハ…。』

 

「え、そう?」

 

何でユウとレイカちゃんがちょっと引いてるのかというと。出来るだけギンガ団と戦わないようにしようと思い、スキをついて見張りのギンガ団2人に攻撃を加えたからである。

 

…と言っても、レオの電撃で気絶させただけなんだけどね。某ドラゴン使いさんなんて、「はかいこうせん」を人に当てちゃうんだからね。アレと比べたら全然マシだよ。

むしろ、よく「はかいこうせん」をくらって死なないよね。どんだけこの世界の人たちは頑丈に出来てるのさ。

 

「さて。中に入るとしますか。」

 

「ゲームにはなかった裏ルートね…。」

 

お花畑の方に居たしたっぱのポケットに入っていたカードを取り、それを使って中へ入る。

…わあ。コレ完全に私たち泥棒だね…。

 

でも、仕方ない。あの女の子(ゲームで、パパが帰ってこないと言っていた女の子)が悲しんでいたんだから。ロr…いや、幼j…うん、女の子が悲しむのはよくないよね。

 

…いちよう言っとくけど、私はロリコンじゃないからね?フェミニストだから。どこぞのネイティオみたいな目をしたオッサンとは違うから。

 

「…よし。中の構造も、ゲーム通りみたいだね。レイカちゃん。」

 

「えぇ、分かっているわ。スミレ、引き続きお願いね。」

 

「ラルッ!」

 

『よろしくね。』

 

『…。』

 

作戦はこうだ。

敵に会ったら、スミレの「あやしいひかり」で混乱にして。そのスキに素早いユウが、敵のモンスターボールを奪って、戦力を無くしてから、レオの電撃で気絶させる。

 

見張りの2人もコレで気絶させられたのだ。…しっかり首の後ろ側を狙って気絶させたから、しばらくは起きないだろうね。

 

 

「ん?っあ、お前。コトブキのっ…お~おぉぉぉ…っ!」

 

「あっ、シーさっ、ん~…っ!」

 

「…知り合い?」

 

「いや、全然。」

 

『そうだな、知らん。』

 

『…ふ、2人とも…。』

 

何を言ってるんだい、ユウくん。あんな変な2人組、知ってるはずがないじゃないかー(棒)

 

…と、ふざけるのはここまでにして。

他に2人を伸した後、…残るは奥にいる幹部(マーズとプルート)と、周りにいる下っ端か…。

 

「…そこに隠れているの、出てきなさい。」

 

「あ、やっぱりバレてたか。そりゃそうだよね。監視カメラとかどうにかしてなかったし…。」

 

「え!?それに気づいてて、作戦立ててなかったの!?」

 

「うん、そうだよ。だから…速やかにここから出て行ってもらえますかね?」

 

「いや!そうだよ…じゃないわよ!それに、黙って出て行ってくれるわけないじゃない!」

 

レイカちゃんの慌てている様子を見て、マーズが余裕そうな笑みを浮かべていると。突然、耳に手を当て。顔をしかめた。多分、下っ端の報告を聞いてるんだろうね。

 

「っこんなにも早くに嗅ぎつけるなんて。…もしかして、アンタのせい?」

 

「ほう…。その様子を見るに、奴が来たようじゃの。何、データはすでに取っておる。…今はまだ、その時期じゃないじゃろう。」

 

「…いったい何のことですか?」

 

「ふんっ…。まあ、いいわ。もうここに用はないし、撤収するわよ!」

 

マーズが的確な指示で、他にいる下っ端たちに気絶させた下っ端たちを裏手に運び込んでいくのを、私たちはいつでも攻撃をできるように警戒しておく。

と言っても、向こうとしてはさっさと逃げておきたいところだろうし。態々、私たちに時間をかけるような事はしないだろうけど、念のためにね。

 

ちなみに、今ここでマーズを逃がしておかないと、シナリオ通りではなくなってしまうので、私たちとしてはとりあえずこれでOKだ。

ゲーム通りに戦うとしても、ここは現実。マーズのポケモンのレベルが、ゲーム通りではなくて高レベルの可能性があるという事があり、こうして戦えないようにしておいた。

…その場合、戦うとしても足止め程度かな。

 

周りの偵察でハヤテに確認させてみたら、広い場所があってヘリを見つけたとのこと。

きっとそれで本部…トバリの方へ帰還するんだろうね。

 

「マーズ様!準備が整いました!」

 

「よし、行くわよ。…今度、同じように邪魔したらただじゃおかないから。覚えときなさい。」

 

そう言ってマーズが下っ端を引き連れて立ち去ったのを確認してから、レイカちゃんが床に力なく座り込んだ。

 

「お疲れ、レイカちゃん。もう大丈夫だよ。」

 

「はぁ…全く。警察呼んでるなら先に言いなさいよ~!」

 

「おぉ、よくその考えに辿り着いたね。でも残念。私は警察なんか呼んでないよ。」

 

「?…え、どういう事?」

 

レイカちゃんが続きを聞こうとしたけど。発電所の人たちが私たちに礼を言いに来て、それどころではなくなってしまった。

そんな中、あの女の子がやってきた。

 

「パパー!あっ、くさい!シャワーしなさい!」

 

「(グサッ!)い、いや~、あっはっはー。無理やり働かされてたからね…。」

 

パパさん、大丈夫ですか?傷は浅いですよ。…たぶん

 

「お姉ちゃんたち、ありがとう!」

 

「どういたしまして。パパに会えてよかったね。」

 

「うん!」

 

「失礼!ここにギンガ団が現れたと聞いたのだが。」

 

突然、誰かがやってきたと思い、その場にいる全員がその声に反応して振り向くと…

 

「っ!あの人って、確か国際警察のハンサムさんよね?」(小声)

 

「そうだよ。この町に着いたとき、カフェテラスに居たのをたまたま見つけてね。ハヤテに手紙を持たせて、ギンガ団がここにいる事を伝えるようにしていたんだ。」(小声)

 

「いつの間に…?」(小声)

 

「偵察をさせた後にね。手紙は偵察をさせてる間に。」(小声)

 

「!それじゃあコレを見越して「いや~。まさかホントに来るとはね、おかげで助かったよ。」…って、自信なかったの!?」

 

急にレイカちゃんが大声を上げた為、みんなの目がハンサムさんからこっちに移った。

するとハンサムさんがこっちに来た。

 

「君は…確かコトブキでギンガ団と戦ってた子だね。」

 

「あっ、見てたんですね。はい、アスカと言います。あなたは?」

 

「おっと。これは失礼…。私は国際警察のハンサムというものだ。コトブキの事もそうだが、ここで起こったことも聞かせてほしい。今、時間はいいかな?」

 

あっ。国際警察である事、バラしちゃうんですか。

…あ、でも。ゲーム内で最初に会った時からバラしてたか…自分で。

 

…そんなので大丈夫なのかな、国際警察って。

 

「あぁ、はい…って、いいんですか?今ならギリギリのところでギンガ団に追いつけると思いますよ?」

 

「っ!キミは奴らが何処に向かったのか分かるのかね?」

 

その後、森でギンガ団らしき連中を見かけたというのをハンサムさんに伝えると、お礼もそこそこに追いかけていった。

 

 

---

 

 

レイカちゃんと一緒にポケセンの待合室で、ポケモンたちの回復を待っていた。

するとアナウンスが流れ、ポケモンの回復が完了したことが告げられる。

 

「ポケモンたち、迎えに行こうか。…レイカちゃん大丈夫?」

 

「あぁ、うん…。はぁ…あの時、緊張したぁ…。」

 

「あはは、そうなるのも無理ないよ…。でも、これからもギンガ団と関わっていくことになるし…」

 

「うん、大丈夫。…フッ、こんな事で立ち止まる私じゃないわ!次もドンと来いっていう感じよっ!」

 

力強く言って立ち上がるレイカちゃんを見て。…良かった。もう大丈夫そうだね。

…こういう子だと分かってて、エムリットはレイカちゃんを選んだのかな…。

 

…とか何とか言ってるけど。私も、レイカちゃんが居なかったら、そうなってたかもしれないなぁ…。絶対に言わないけど。

一人っ子で、兄弟とかに憧れてたから。お姉ちゃんぶりたいのかもしれないね。…年齢、聞いてないけど。

 

その後、元気になったレイカちゃんとポケモンたちを迎えに行き、時間も時間であったため、一緒にポケセンの食堂でご飯を食べることになった。

その時に、お互いに今後の予定を話し合った結果。ハクタイの森の手前にある山小屋まで一緒だという事が分かり、そこまで一緒に行くこととなった。

 

 

 

-おまけ-

 

 

「ねぇ、レイカちゃん。この前…聞きそびれた事があったんだけどさ。」

 

「ん、何?」

 

「うん、あのさ。アメルって、何で「ふぶき」を覚えてるの?」

 

コンテストの1次審査の時、アメルが「ふぶき」を使っていて、聞けるなら聞きたいなと思っていたのに。それよりも聞くべきことがあったから、そのまま忘れてたんだよね…。

 

「あぁ、アレね!アレは技マシンを使ったのよ。」

 

「えっ、技マシン?何処かで拾ったの?」

 

「違うわよ。ほら、ゲーム内でもあったでしょ?コトブキでクジ引きをする所。アレの景品の中に、「ふぶき」があったのよ。多分、マスターボールの代わりね。」

 

そういえば、ノゾミとデパートで買い物をしてる時、抽選券でクジ引きしたな…。1000円お買い上げ毎に1枚とかだったような。

ゲームではポケモンのIDだったから違うものかと…。

 

特に景品とか気にせずにやって、ハズレ賞のポケットティッシュだったしね…そうか。技マシンだったのか。

 

ゲームでは景品に技マシンとか無かったけど、現実の方ではそういうのがあるんだ。

…まぁ。でも、マスターボールは本来、非売品だからそういうものなのかな。

 

「すごいね、レイカちゃん。よく当てたね。一番、良いものだったんじゃないの?」

 

「えぇ、そうね…。苦労したわ…。」

 

…な、何でレイカちゃん、遠い目をしてるんだろう。何かあったのかな…?

 

「(「ふぶき」をゲットする為の抽選券集め、苦労したわ…。なかなか当たらなくて、抽選券が落ちてないか探したり、トレーナーと戦って賞金を稼いだりしてたわね…まさかこんなところで貧乏生活してた時の癖が働くとは…っ長い…長い道のりだったわ…!)

 

…な、何かよく分からないけど。そっとしておこう…。

何処となくレイカちゃんから何かを感じ、見ていないフリをする為、そっと目線を外した。




マーズとの戦闘も考えていたのですが、アスカがココがゲームではなく、現実だという事を考慮すると。自然と戦わない流れになりましたので、こういう形になりました。

…まぁ。いつかは戦うことになると思うので、その時に…。


…またあのしたっぱ2人組が出てくるとは。(おい)

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