主人公の代わりにプラチナ世界を救うことになった 作:モナカアイス
という前回のあらすじ
モウカザル(ユウ)、ムクバード(ハヤテ)、ルクシオ(レオ)、ロゼリア(ロゼ)
フワンテ(フウラ)
ロゼちゃんの為にも、ここは負けられないね。コレはバトルじゃなくてコンテストバトル。魅せる演技をしないとな…。
「こないならこっちからいくわよ!フウラ、「かぜおこし」!」
「ロゼ。かわして、「しびれごな」!」
「「かぜおこし」で防いで!」
身体全体で横回転し、「かぜおこし」をしてくるのに対して、ロゼがかわして仕掛けるけど。それも防がれてしまった。
しかも、ただ防ぐだけではなく、こちらの「しびれごな」を利用し、フウラの周りに散りばめて美しく見せている。
痺れないのは「かぜおこし」で上手く調整してフウラに当たっていないからか。
コレがコンテストバトル…、やっぱり厳しいな…。
「仕方ないね…突っ込んで、ロゼ。」
「近距離から「しびれごな」をするつもり?…フウラ、「めざめるパワー」!」
「ロゼ、ジャンプ!」
『はい!』
ロゼが「めざめるパワー」をジャンプでかわす。
その際に両手の花からキラキラと甘い香りを放っており、さらに横に回転していることもあって、美しく避けることに成功し、レイカちゃんのポイントが減った。
「今だよ、「どくばり」!」
「「ちいさくなる」でかわしなさい!」
フウラが小さくなった事により、ロゼの「どくばり」が外れてしまい、またポイントが減らされる。
「今よフウラ!「おどろかす」!」
「フワッ!フッ、フワァ…。」
「えっ。どうしたのフウラ!」
「今度こそ「どくばり」!」
ロゼが下から「どくばり」を命中させる。そして、またその際にキラキラと甘い香りも放ち、美しいコントラストを魅せた。
おかげでレイカちゃんのポイントを大きく削れ、半分に持ち込むことが出来た。
「フウラ!…もしかして痺れているというの?でもどうして…。っ!もしかしてさっきの「どくばり」…」
「よく気づいたね。その通り、さっきの「どくばり」はフェイクで。「どくばり」を発射させるのと同時に、「しびれごな」も混ぜておいたんだよ。」
「っやられたわ…。でも勝負はこれからよ!フウラ、「かぜおこし」!」
「ジャンプしてかわして!」
低空飛行の状態で。フウラは、地面を巻き込んで「かぜおこし」をし、ロゼを襲おうとするも、またさっきと同じように美しくジャンプしてかわす。
「かかったわね。フウラ、「おどろかす」からの「めざめるパワー」よ!」
「フウワッ!!フウゥ、フッフワアァ…。」
「っしまった。やられたか…。」
まさか「かぜおこし」の中からフウラが出てくるとは…。
それはただ単に、フウラを隠すカモフラージュだったわけか…考えたね。おかげでポイントも多く減らされてしまった。
でも、まひで「めざめるパワー」が出なくて良かった。くらってたら終わってたかもしれないな。
残り時間も、もう僅かか…。
「ロゼ、大丈夫?」
『えぇ、もちろんですわ!』
「よしっ。それじゃあ「せいちょう」!」
「一気に決めるきね。そうはさせないわ!フウラ「かぜおこし」!」
「っ早いね。…ロゼ、ジャンプしてかわして!」
直ぐに攻撃を仕掛けられてしまい、「せいちょう」がうまく決まらなかった…けど。
ヒカリちゃんのポッチャマがやってた縦回転をしてる中、「せいちょう」をすることが出来、「かぜおこし」の力を利用して上を取ることが出来た。
残り時間もあまりないし、やるしかないね…。
「決めるよロゼ、「どくばり」!」
「こっちも決めるわよ、フウラ!「めざめるパワー」からの「かぜおこし」!」
「せいちょう」で強化された「どくばり」と、「かぜおこし」でスピードが増した「めざめるパワー」が衝突し、キラキラとロゼたちを輝かせる。互角だった。
それと同時にタイムアップ。結果は…
「タイムアップです!接戦の中、見事優勝を果たしたのは…レイカさんです!」
「優勝のレイカさんには、この村の特産品であるバナナ一年分をプレゼントするでガンス!」
…負けちゃった…か。最初のと、あの「かぜおこし」からの「おどろかす」がポイントに響いてたなぁ…。
いや、まずはそれよりも…
「ゴメンよ、ロゼちゃん。私の力不足だったね…。」
『いいえ、アスカさん。こうしてコンテストをすることが出来て、とても楽しかったですわ。とても貴重なお時間を頂きました。本当にありがとうございます!』
「…その事なんだけどね、ロゼちゃん。また…コンテスト、やってみない?」
『え。お、お気持ちは嬉しいですが…。アスカさんにはジム戦が。』
「うん。たまには、コンテストもいいもんだなと思ってね。だから、またこういうイベントみたいなのにしか出してあげられないと思うけど。それでもよければ…どうかな?」
『アスカさん…。っはい、それはもう…喜んで!』
うん。ロゼちゃんが嬉しそうで良かった…。
特訓の合間に、一生懸命パフォーマンスの練習をしてたもんね。コンテストの間、本当にずっと輝いて見えたよ。
だからたまになら、コンテストもいいかなと思ったわけだしね。やっぱり、女の子の笑顔はこうでなくっちゃね。
「アスカ、ロゼ。ありがとう。おかげで、とてもいいコンテストバトルをすることが出来たわ。」
「おめでとう、レイカちゃん。それはこっちのセリフだよ。私もロゼちゃんも、楽しませてもらったからね。ありがとう!」
『ワタクシからも、お礼をさせて頂きますわ。』
「ふふ。ロゼちゃんも、お礼を言ってるよ。」
「それはどう致しまして。…それより…さ。あのバナナ、どうしたらいいと思う…?」
…あ~、確かに。そうだよね。
バナナ一年分とか、食べきれるわけないし。ていうか食べきる前に腐りそう…。
本来なら、家に送って親戚とかに回していくんだろうけどね…。あっ。
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「…という事で。ナナカマド博士にそのバナナを差し上げようと思うのですが…ご迷惑でしょうか?」
「いや、そんな事はないぞ。ナナナ村のバナナは有名だからな。菓子にして食べてみるとしよう。ポケモンたちのおやつ代わりにもなるしな。ありがとう、レイカくん、アスカくん。有難く頂くとするよ。」
「喜んで頂けてるようで何よりです。それでは…ふぅ。ナナカマド博士って、目つきがちょっと怖いから緊張しちゃうなぁ…。それにしても、ナイスアイディアよ、アスカ!おかげで助かったわ。」
「いや~。ナナカマド博士が貰い受けてくれたおかげだよ、良かったね。」
それに、確かナナカマド博士って甘いもの好きだったはずだし。いろいろとバナナのお菓子にして食べるんだろうな…。作るのは研究員の人かな?
「ねぇ、アスカ。明日、ソノオタウンに行くんでしょ?」
「うん、そうだよ。…ユクシーが言うには、もうそろそろギンガ団が来るらしいしね。」
「…うん、エムリットも同じことを言ってたわ。一人でやるのは不安だったけど…。」
「それは私も同じだよ。ここはゲームの世界ではないからね。だから、2人で一緒に頑張ろうよ。」
「…えぇ!2人で頑張りましょう!ヨスガ大会に向けて、ちょうどいい練習相手だわ!」
良かった。レイカちゃんに自信がついてきて…。
この話をしていた時、レイカちゃんの顔、少し強張っていたから…。
その後、私たちはユウたちが買ってきてくれた出店の料理を一緒に食べ、ギンガ団との戦闘について話してから、各自部屋に戻って眠りについた。
…ユウたちが擬人化できることを隠すのが大変だったな…まだ隠し通せるなら、隠し通したいんだよね。
…レイカちゃんの驚いt…こういうのは自分で気づくべきだと思うんだよね、うん。
-おまけ-
「♪~♪~」
「ご機嫌だね、ロゼちゃん。」
「それはもちろん!アスカさんにまたコンテストの約束をしてくれましたもの!」
ふふ。こんなに喜んでくれると、約束して良かったよ…。ロゼちゃんはホント、コンテストが好きなんだね。
「…それにしても、アスカさん…。」
「何、ロゼちゃん?」
「…どうして、いつもドライヤーで髪を乾かさないんですか!寝るとき、まだ湿ったままの時もありますし!それでは髪が傷んでしまいますわ!風邪を引いてしまう可能性もありますのよ!」
あ~。その事か…いや、だって…さ…
「め、めんどくさくて…。」
「いけませんわ、そんなことでわ!アスカさんは女の子なのですから、ちゃんとキレイにしなければなりません!めんどくさいと言うのなら、ワタクシがやりますから!」
「え。いや、いいよ。悪いs「そのままの方がいけませんわ!ワタクシにお任せください!」…はい、お願いします…。」
『こういう時のロゼさんは、アスカに対しても厳しいんだね。ちょっとビックリ…。』(小声)
『お前に対する態度と大違いだな。』(小声)
『アハハ、そうだな。…って!本当の事だけど、ひどいよレオっち!…それにコレは、単にアスカちゃんがそういうのに無頓着なだけで。それがオシャレ好きなロゼちゃんにとっては、すっげぇ気になるところだったっていう事だと思うよぉ、オレは?』(小声)
…この日を境に、アスカの髪の毛をロゼが乾かすことになり、アスカの髪が前より数段キレイになったとか。
レイカちゃんたちはいつ気づくでしょうね、ホント…。(おい)
…私もロゼちゃんに髪の毛、乾かしてもらいたい…。(願望)