主人公の代わりにプラチナ世界を救うことになった   作:モナカアイス

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ヤミカラス(クロウ)を倒し、ユウがモウカザルに進化し、カイセイとの勝負に勝利。
という前回のあらすじ

モウカザル(ユウ)、ムックル(ハヤテ)、コリンク(レオ)、ロゼリア(ロゼ)

ハヤシガメ(ダイト)、ヤミカラス(クロウ)

今更ですが。
ユウたちがポケモンの姿の状態で喋るなら『』で、擬人化の状態で喋るなら「」で表現しています。


12話 運も実力の内

「えー!お前もアグノムたちに連れられてきたのか!?」

 

バトル後、ポケセンでポケモンたちを回復させている間に、待合室でユクシーたちの事について話し合っていた。

 

この様子だと、アグノムは私たちの事を全く話さなかったのかな…。

大声で驚くカイセイを注意して、その事について聞いてみる。

 

「ん~…。あっ!そういえば、他にも2人くるとか何とか言ってたっけ。アレってアスカたちの事か!」

 

…うん。単に忘れていただけの様だね。いろいろと先行きは不安だけど。あっ、そうだ。

 

「カイセイはポケギア持ってるの?これからの事もあるし、連絡出来るようにしておきたいんだよね。」

 

「あぁ、なるほど!アスカって頭いいな~。それなら持ってるぜ!旅してる時に友達になったやつが、買っといた方がいいって教えてくれたんだ!」

 

ナイス友達!手間が省けてすごく助かるよ。

 

さっそく番号の交換をして。レイカちゃんの特徴を話し、どちらかがレイカちゃんと会えば、番号を交換して教え合おうということにした。

そして私はカイセイに、ずっと気になっていた事を聞いてみた。

 

「ねぇ、カイセイ。何で1番早くに来たキミが、こんな所にいるの?てっきり、もう先に進んでるのかと思ってたけど…。」

 

まだ会って数時間の付き合いだけど、カイセイの性格からして。レベルはあまり気にせず、ガンガン進んでいくタイプかと思ったんだけどな…。

でも、ダイトたちのレベルを考えるに、もしかしたら何処かで鍛えてた…のかな?

 

「あ~、それな!実はオレ、途中で道間違えちゃってさ!ここまで来るのに苦労したぜ!」

 

…うん。全然違った。…まぁ、その可能性もあるにはあったけど…そうであって欲しくなかった。先行きが心配だよ…すごく。

 

「何処から道に迷ってたの?コトブキ出てから?」

 

「えっと…研究所出て始めに入る草むらから!」

 

最初っからかよ…。

ジト目になりそうだったけど、何とかこらえて理由を聞いてみる。

 

「…何で迷ってたの?」

 

「あぁ、実はさ!道路に行こうとしたら、草むらの向こうにピカチュウがいるのを見つけてさ!そんで追っかけて行ったんだ!」

 

「あんなところにピカチュウが?」

 

ここはゲームの世界ではないことは分かっているけど、どうしてもゲーム基準でしまうな。

でもピカチュウは比較的、珍しい種類だと思うし。いるとしたら、アニメでやってた「ピカチュウの森」みたいに、もっと深い森にいるのかと思ってた。

 

「あぁ、オレもビックリしてさ!直ぐに追いかけて何とか捕まえたんだ!オレ、ピカチュウ大好きだからぜってー捕まえようと思ってたんだ!」

 

「それで…迷ったってわけ?」

 

「そう、迷った!」

 

…うん。カイセイの性格が読めてきた。そして、この子を選んだアグノムと、その犬猿の中であるエムリット…これは…うん。ユクシー、大変だな…。

 

「でな!6日、迷ったおかげでさ!チヒロに会えたんだ!あっ、さっき言ってた友達な!そいつがコトブキまで道案内してくれたんだよ!その後もクロガネに行くまでいろいろと迷っちまったんだけど、電話でチヒロに案内されながら、こうして無事に辿り着けたってわけ!」

 

2回も迷ったのか。しかし、よく6日も無事だったな…そして、チヒロちゃんGood job!

なるほど。その子のおかげでカイセイが此処にこれたわけだ。名前しか知らないけど、ありがとう!チヒロちゃん。

 

…聞いてみると。迷ってる間、アグノムの用意した野宿セットと、きのみがいっぱい実っているところにいたおかげで食料難にならず、チヒロちゃんはよくそこのきのみを取りに森の奥地へと足を運んでいたから、森に慣れていたとか。

 

「んでさ。そいつも旅に出かける準備してるとこだったみたいでさ!そのときポケギアとか、いろいろ教わったんだ!」

 

うん…チヒロちゃんが居て良かった…。

名前しか知らない相手に感謝をして、その子について少し聞いてみる。

 

「その子もリーグに挑戦するの?」

 

「あ~、アイツ。バトルよりコンテストの方が好きみたいでさ。それで、コンテスト巡りをしつつ、ブリーダーの勉強するって言ってたぜ!」

 

そうか。チヒロちゃんとバトル出来そうにないのは残念だけど…ブリーダーか。私も興味があるな。

今度、ブリーダーの本とかあったら買ってみようかな。買うとしたら、都会のコトブキがいいかもしれないね。

 

今後のちょっとした予定を考えていると、ジョーイさんからの回復が完了致しましたとのアナウンスが流れてきて、カイセイと一緒にポケモンたちを迎えに行く。

 

 

---

 

 

「ズカイドス、戦闘不能!ハヤシガメの勝ち!よって勝者、マサラタウンのカイセイ!」

 

…かなりギリギリのバトルで見てるこっちまでハラハラしてたけど。何とか勝てたみたいだね。でも、すごく熱いバトルで面白かったなぁ。

 

…手持ちポケモンがダイト・クロウ・ボルト(ピカチュウ)しかいなくて。クロウとかどう戦うんだろうと思ってたけど、運も味方してたおかげで、勝ててよかったよ。

まさか「あやしいひかり」とせいでんきのまひがあそこまで作用するとは…。本人としては結構ガンガン攻めるタイプだけど。何気に対戦とかで嫌がられる戦い方をしてるな。

 

あっ、ちなみに私はそういった知識はあるけど、基本エンジョイ勢です。

 

 

『アハハ、スゲェなアイツ!勝っちゃったよ!』

 

「だね。まぁ、運も実力の内って言うし。私たちも頑張らないとね。」

 

『おう!今回はアスカちゃんたちの応援に専念するわ。』

 

「悪いね、ハヤテ。次のジムには出してあげるから。」

 

さてと。そろそろハヤテを連れて観客席から、カイセイたちの所に行こうか。ちょうど、ジムバッチを受け取るところみたいだね。

 

 

「おっ。見ろよ、アスカ!ジムバッチだぜ、ジムバッチ!あっ、こういう時はアレだな。コホンッ…ジムバッチ、ゲットだぜ!」

 

「(ピッ、ピカチュウ!)」

 

うん、そうだね。いちよう心の中で合の手を入れるぐらい、私もそう思うよ。私もやるかどうかは別として…ね。

 

「カイセイくん、ジムバッチもそうだけど。この技マシンも受け取ってくれないかな?」

 

「あっ。そういや、そんなのもあったな。」

 

ジムリーダーのヒョウタさんが、審判の人から技マシンを受け取って、それをカイセイに渡していた。

 

ユクシーの知識から得たものによると。この世界での技マシンは、ブラック・ホワイトから今のと同じで、何回も使用可能とのこと。

そうなると、他のもいろいろとゲットしておきたいな。

 

「君は…アスカちゃん、だったかな?君は挑戦しないのかい?と言っても、今日はポケモンたちを休ませないとだから、明日以降になるけどね。」

 

「もちろん、挑戦しますよ。ただいろいろと作戦を立てておきたいので。バトルは…3日後でお願いします!」

 

「3日後だね、分かった。君の挑戦を楽しみに待っているよ。」

 

そう。カイセイのバトルを見てたのも、その対策を練るため。

それとユウがまだモウカザルになったばかりで、覚えたての「マッハパンチ」の練習とかもしておきたかったしね。

 

 

---

 

 

「何だ、明日バトルすんじゃねえのか。」

 

「うん…まぁね。カイセイはどうするの?もう行く?」

 

「あぁ!クロガネゲートを抜けるのは簡単だし。ダイトたちも回復したし、今日は山小屋に泊まろうと思ってるんだ!」

 

「次はハクタイジムだね。…もう迷ったりしないでよ?後、シナリオの事もあるんだから…。」

 

「シナリオ?…あっ、すっかり忘れてた!そうだよな!俺たちそれもやんなきゃいけねぇんだった!」

 

…言っといて良かった。不安であることに変わりないけど…。

 

「じゃあ、俺そろそろ行くな。アスカもジム戦、勝って来いよ!」

 

「ふふ、勿論そのつもりだよ。元気でね、カイセイ!」

 

「あぁ!またな、アスカ!ハヤテも!」

 

『おう、達者でな~!っても、アイツなら元気だろうな~。』

 

そうだねハヤテ。キミと同じぐらい元気だもんね。…よし、私たちも負けてられないから。まずはポケセンの部屋に戻って、特訓メニューと作戦を立てますか。

 

ポケセンの前でカイセイと別れ、私は部屋に行くためにポケセンの中に入っていった。

 

 

 

-おまけ-

 

 

ポケセンの一室にて、試しにユウを持ち上げてみた-

 

 

「んっしょ…ん~、まあいけるって感じかな…。長時間はさすがに無理だけど。」

 

『アスカぐらいの女の子でも持ち上げられるんだ。』

 

まあ、それは…ユクシーからある程度の筋力を貰ったからだと思うな…。

前の私だったら多分無理だったかもね。それに、この世界の人は平均でも充分に力ありそう…。

 

えっと、モウカザルという種族で見れば、22キロだったかな。

 

あぁ、そうそう。ゲームとかで見る図鑑は、あくまで平均体重で。人間同様、それより小さい子や大きい子もいるという事らしい。

それを考えるとユウは…

 

「…これ20キロもあるのかな。」

 

『えっ!?た、確かに…僕、他の子と比べたら小さい方だと思うけど…。』

 

『他の子って、研究所?には他にもヒコザルがいたのですか?』

 

『あ、うん。仲間が何匹かいてね。その中で…一番小さかったんだ…。』

 

うん…。現実ではゲームと違って、ちゃんと同じ種類の最初のポケモンを用意しているみたいだね。

まあ。私の時もカイセイたちが選んだ後であっても、ちゃんと3匹いたしね。施設とかそういうのがあるのかもしれないな。

…っと、話が逸れてしまった。

 

「まぁまぁ大丈夫だって!俺も小せぇ頃は周りの奴らより小さかったけど、今は逆にデカく育ったからな!」

 

『(というよりも、ふてぶてしいっていう感じがしますわ…。)』

 

『そ、それって本t「まあ、チビがチビのままってのも十分にあるけどな!」…。(ガーンッ!)』

 

うっ、気持ちと一緒に重くなった気がする…。というか…ハヤテ?

 

 

 

少ししてから私と、何故かビクビクしながらも必死に謝るハヤテによって、ユウが励まされて元気を取り戻した。

 

『(ア、アスカさん…ハヤテに何と言ったのでしょうか…気になりますが怖い気も…ですが…そんなアスカさんもカッコいいですわ!)』




アスカがジム戦に挑戦する時とほぼ同じ描写になってしまいますので、カイセイのジム戦をカットしました。
そしてその分、退場も早い(笑)

ハヤテは一体、何を言われたんでしょうね…。作者も知りません(おい)

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