俺が異世界に最強のスロースタート勇者として降臨した件   作:御こけし

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残りのイベント

今夜の飲み会での請求金額…10万ゴールド。くそったれぇぇぇ!!もう寝てやる、不貞寝してやるぅぅ!!そう言って、俺は寝た。おやすみ。

 

----おはよう。頭がとても痛いゼンです。昨日はドラゴンと戦って死にかけるわ、その討伐報酬の5分の1は飲み台で消えるわで散々な1日だった。

しかし、その中でも、この街の冒険者達、さらにギルドの人たちからの信頼を勝ち得たのはとてもよかったと言えるだろう。

さて、この世界をゲームに置き換えて表現すると、この街のイベントは大概終わったと思う。そろそろ次の…あ。「聖金」のことを忘れていた。この前全知の書で調べたのだが、「聖金」はそれぞれの街の近くにに最低1つは存在していて、それぞれが強力なダンジョンを作り出しているそうだ。よし、とりあえずギルドに行こうかな。

「リズー、起きろー。ギルドに行ってダンジョン探すぞー。」

俺のお腹あたりで丸くなって寝ていたリズを起こす。

「んー。もう食べられ…はっ!ご、ご主人様!今準備してきます!」

何か幸せそうな夢を見ていたな。最近リズは一人で支度ができるようになった。親離れかな……。まぁいいや。

 

---ギルドにて

見つけた。だいぶ昔から貼ってあったのか奥の方に貼られていて紙もボロボロだ。それくらい手もつけられないということなのだろうか。緊張してきた…嘘です。少し楽しみだ。これを剥がしてシスカのところに持っていこう。

「シスカ、これ頼む。」

シスカのところに持っていくと、なぜか笑みを浮かべる。

「あ、ゼンさーん!いらしてたんですね!今回は……ダンジョンですか!それもこんな上位の難しい…。ゼンさんなら大丈夫だとは思いますが…。早めにお戻りになられてくださいね!」

「わかったよ。できるだけ早く戻ってくるよ。」

「はい!」

シスカは満面の笑みでこたえる。どうしてこんなに笑顔なのだろうか。不思議な子だな。

さて!出発しようか!目的地は東の洞窟。ここからは1日あれば着く。リズの足だと半日あれば着くだろう。道中にスライムでも狩って封印は解除しておく。すぐに戦えるように戦いが終わったとは意識しないようにする。さぁ、いざ!東の洞窟へ!

 

----道中

「ふっふふ〜ん♪あの女〜よりさ・き・に!ご主人さ〜まとで・え・と!あの女〜に渡さな〜いご主人は私のも〜の♪誰にも渡さな〜い♪」

「!?!?!?」

 

----東の洞窟

街を出てから半日、空は赤に染まっている。道中、リズから恐ろしい歌が聞こえていたが…うん、あれは俺のことではないと信じよう。うん。あの女がシスカってことは…うん、ないな!

さて、東の洞窟の攻略だが…うむ、全く情報がないのだ。これでは作戦もくそもないな。

よし、ここは映画でよくあるあれだな。

……「作戦なし作戦!!」

よしいこう!

 

----in洞窟

なんと、入り口にこのダンジョンの説明が書いてあった。何を考えているのだろうか。

このダンジョンは第一層〜第五層までありそれぞれの層で種類が分かれているそうだ。

第一層は落とし穴の間。無数に落とし穴があるだけという層だ。仕組みは単純で決められた床を踏むことで床のスイッチが作動し、穴があくという仕組みだ。しかもこの落とし穴は落ちても死なず、洞窟のはじめに戻されるそうだ。やさしい。これは昨日ドラゴン戦で上がったレベルでもらったLPで取得した罠感知魔法が役に立つだろう。

 

第二層は上級トラップの間だ。

これもまた作動方法は特定の床を踏むことで、トラップの種類は殺傷性の高いものばかり。ボウガン、巨大ハンマー、迫り来る岩などがある。罠感知魔法は消費魔力量とかではなく、普通に目がつかれるのであまり使いたくない。なのでここをどうするかはその時考えよう。

 

第三層は業火の間。

ここの層のものはすべて燃えている。もちろんモンスターもだ。出現モンスターはファイヤーゴーレム、ファイヤーゴーストなどがおり、ここの層からはエリアボスというのが存在するそうだ。そいつを倒さないと次の層には行けないらしい。そいつの名前はプロミネンス。太陽で起こる現象でそんなのがあった気がする。

 

そして第四層はジャングルの間。

ここは大きな木が群生しており、色んな生物が生息している。もちろん弱い魔物から強い魔物まで。ここにもエリアボスはいる。その名はキング・コ⭕グ!もちろん自主規制だ。

 

最後は第五層。これは主の間。

おそらくここに「聖金」があってこの洞窟のボスもいるのだろう。洞窟のボスはどんなやつなのだろうか…楽しみだ。

 

さて、ダンジョンのことも分かったし、攻略開始だ!


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