王虎   作:センチュリオン アクションX

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遅くなりました。

大学のAO試験や願書書いてたり地域のイベント等が重なってしまい。申し訳ない。

過去最高文字数なので許して下さい。

原作キャラの口調に違和感があるかもしれません。いやー難しい。

それでは第4話、始まります。


第4話

私は今、どうしようもない位の崖っぷちにいる。

 

何故こうなったのかは理解している。

 

あの日、紅白戦が終わった後に私はあいつの病室を訪れた。

 

私の戦車を庇い、悠希は投げ出され大怪我を負ってしまった事に強い罪悪感が沸いた。

 

結局その日目を覚ますことはなかった。

 

退院すれば学校に来るだろうと私は待った。

 

けれど、あいつが学校に姿を現す事はなかった。

 

悠希、

 

何故私の前から消えた?

 

お前は今、どこに居るんだ?

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

『ーーーーーー』

 

「なあ総士」

 

「ん?」

 

移動教室の授業後、生徒会の呼び出しにより集まった全校生徒にオリエンテーションとして戦車道の紹介動画が流れていた。

これで戦車道があるのは確定だなと思っているとき、隣にいた悠希が話しかけてきた。

 

「お前は戦車道をどう思っている?」

 

「は??」

 

なに言ってんだこいつ。そんなの

 

「さっき動画で言ってただろ?戦車道は人の嗜みだ。それ以外に何があるんだ?」

 

「……本当にそうなんだろうか」

 

「は?」

 

どういうことだ?

 

「俺は、戦車は殺戮兵器だと常に思っている。俺が乗っているティーガーも、一体何人の人を殺したのか解らない。いや、少なくとも俺は戦車道の戦車を殺戮兵器として運用して怪我人を出した奴を知っている」

 

「は!?戦車道で怪我人!?」

 

あり得ない話ではなかった。

 

ただここ数年戦車による攻撃で怪我をした人の情報は殆んど無い。

 

「総士、俺が戦車をやる理由は一つだけなんだ」

 

「な、なんだよ…」

 

少し詰まりながら聞く。

 

 

 

 

「黒森峰に勝つ。それだけだ」

 

 

 

 

 

「……悠希、お前……」

 

その時、悠希の目にはやる気ではなく憎悪の様なものを俺は感じた。

 

こいつは恨んでいるのかもしれない。

何故黒森峰からこの大洗に来たのか俺には解らない。

ただ少なくとも、何かしらの恨みがあるのだろう。

 

そうでなければ、

 

こいつの()()()()()()()()()()理由が解らない。

 

本当に一体、黒森峰で何があったんだ……?

 

「……ということでよろしくー。あ、三年の出雲 悠希と早瀬 総士、篠原 真姫と如月 美紅はこの後生徒会室にきてね」

 

「ん?」

 

「お?」

 

呼び出しのお知らせに目線をステージの上に向けると此方に向かってニッっと笑う生徒会長 角谷 杏がいた。

 

「……どうやら、俺達が戦車道をするのはもうお見通しらしい」

 

「みたいだな」

 

「行こう」

 

「ああ」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「よく来たね」

 

「よく来たねって、呼び出したのは君だろ?生徒会長」

 

まあねと返し干し芋を食べているのは角谷 杏。大洗生徒会会長。この学園に来た際にちょっとした恩がある。

 

「それで、私達が呼ばれたのは戦車道のことですよね?」

 

「その通りだ。さっき説明した用に戦車道選択者の成績優秀者には特典がつく」

 

と河嶋 桃が肯定の意を示す。

 

…………ん?待てよ、特典?

 

「特典?なんだそりゃ」

 

俺が疑問に思った事を総士が代弁してくれる。

 

「さっき言ってたじゃ無いですか。成績優秀者には単位や遅刻の見逃しがつくって…………まさか聞いて無かったんですか?」

 

美紅の言葉に俺と総士は目線を剃らす。

………二人で話ていて聞いて無かったとか言えない。

 

「総士君?聞いて無かったんですか?」

 

「いや、その、な」

 

「聞いて無かったんですか?」

 

「いや、あの」

 

「聞いて無かったんですね?」

 

「ハイ」

 

もう少し粘れよ総士。

 

「あなたという人は……!」

 

「待て美紅!これには富士山より高く日本海溝より深い訳があって!」

 

「いつもいつも人の話を聞く用に言ってるじゃないですか!大体いつもあなたは……」

 

「青春だねー」

 

「青春なのかこれは?面倒見のいい母親にしか見えんが…」

 

「オカンってやつだね!」

 

「真姫さん??」

 

「ゴメンナサイ」

 

美紅の説教が始まり呑気なことを言った生徒会長に返す。

 

こうなった以上、美紅は止まらない。気がすむまでほっておこう。

 

……あ、総士が正座した。

 

「さて話に戻ろう生徒会長」

 

「あの、いいんですか?あれ」

 

「気にするな。日常茶飯事だ」

 

聞いてきた副会長小山 柚子にそう返す。

 

「生徒会長が知ってるように俺達はこのメンバーで戦車道をやる。昨日俺達のクラスに来たのも大方その話だろ?」

 

「…へえ、気付いてたんだ。流石重戦車マイスターだね」

 

「その名前は止めてくれ、買い被りにも程がある」

 

この名前まで知ってるか……かなり調べられてるな。

 

「しかし、競技の最低参加台数は5両。俺達にはティーガーllがあるが残りの4両をどうするつもりだ?」

 

「いやーそれがさ、探すしか無いんだよねー」

 

「……は??」

 

探す??

 

「いや、なんでさ」

 

「この学校が数十年前に戦車道やっていたことは知っているだろう?」

 

「ああ、それがどうしたんだ?河嶋」

 

「ならその時に使っていた戦車が学園艦のどこかに…いや必ずあるはずだ」

 

「ふむ」

 

確かに数両あってもおかしくは無い。

ただ…

 

「そんな車両が使えるのか?まともに整備されてるとは思えないが……」

 

「その辺は自動車部に任せてあるから大丈夫大丈夫」

 

と生徒会長が返す。

ふむ、それならまあいいか。

だが、妙に引っかかる。

なんだこの違和感は………

 

「………ねえ、おかしくない?」

 

「真姫?」

 

真姫が顎から手を放してそう言った。

 

「ねえ悠希君、美紅が大洗の戦車をどうするのかって聞いたときの総士君の返事覚えてる?」

 

「戦車をどうするか?」

 

ふむ、たしか『予算が降りるなら多少の戦車が買えるんじゃないか』だったか?

 

「そう。でも普通、数十年前にやってたからと言う理由で予算や戦車無しにはいがんばって下さいっておかしくない?」

 

……言われてみればそうだ。確かに戦車道の戦車は個人でも持てる。だが戦車は多大な金がいるし維持費も洒落になら無い。

 

それが何も無い状態の学園に何も無しにはいがんばって下さいっていうのはおかしい。

 

少なくとも戦車数両の支給があってもおかしくはない。

 

戦車を探すところから始めると言うことは、そう言った類いの支援が無いと言うことだ。

 

「それにあの特典。いくら何でも優遇しすぎてる」

 

「それは私も思いました。食堂の食券100枚、遅刻見逃し200日、通常授業の3倍の単位…何か裏があるんじゃないですか?」

 

美紅の言葉に生徒会メンバーは黙ったままだ。

もう少し推理を進めよう。

……てか特典そんなんだったのか。

ちなみに総士は脚がしびれたのか立ち辛そうにしている。

 

「何かしらの問題があって戦車道にでなければならなくなった、けど戦車道は一人でやるものじゃないし大人数が必要、だから成績優遇を付けてでも生徒を集めなければいけなかった……こんな感じか?」

 

「……やっぱり隠せないか」

 

生徒会長が諦めたように口を開いた。

 

「会長!?話すんですか!?」

 

「しょうがないよ、あそこまで推理されたら気付くのも時間の問題だし。話すよ」

 

「ああ」

 

さて、この話にどんな裏がある?

 

 

 

「……廃艦になるんだ。大洗の学園艦がね」

 

 

 

 

…………………廃艦……だと?

 

 

 

「……廃……艦…?」

 

「それって………学園が無くなるってことですか……?」

 

美紅と真姫が絞るように声を出す。

そう言えば彼女らはここで育った子か。

 

「文部科学省は学園艦は維持費が大変だから次第に無くしていく、と言うことだ」

 

……なるほど、言いたいことは解る。しかし

 

「解せぬな」

 

「何が?」

 

真姫の言葉に返事はせず、総士の方に振り向く。

 

「総士、高校生戦車道と言えばどこの学園だ?」

 

「あん?黒森峰学院だが?」

 

「イギリス等の海外の学園とつながりがある学園艦は?」

 

「聖グロリアーナとプラウダだな」

 

「設備がかなり整っていて金がある大学の付属学園」

 

「サンダースだな」

 

「他に有名な学園艦は?」

 

「アンツィオや知波単とかだな」

 

「……やっぱりか」

 

「どういうことですか?」

 

「大洗には活躍するような競技がないんだ。アンツィオや知波単は知らないが、黒森峰は高校生戦車道って言われたら必ず出てくるだろうし聖グロやプラウダは海外の支援がある。廃校なんてなったら向こうの国が黙ってない。サンダースは大学が兼ね持っているから簡単には潰せない」

 

「そこで大洗が選ばれた、と?」

 

「だろな、おそらくだが」

 

「ケッ、こっちの生活も知ら無いくせに何を勝手に……」

 

珍しく総士も怒っているようだ。

無理もない。いきなり住む場所が奪われるんだ。怒りたくもなる。

 

「だからこうなったんだろう?戦車道でいい成績を残せば廃艦の話は無くなるって」

 

「…やっぱりすごいよ、君」

 

「別に、俺はすごくないさ。さて話を戻そう。俺達は戦車道をやる。生徒会長には恩もあるし」

 

「恩?なんだそりゃ」

 

「学園に転入するときにな、色々世話になったんだ。こうなった以上俺達もほっておくわけにはいかない。俺達にも協力させてくれ生徒会長」

 

「………ありがと」

 

生徒会長は一言、そう言った。

 

「それじゃ、俺達は戻る。俺は戦車の整備をしなきゃならんし」

 

ぞろぞろと順番に生徒会室を出ていく。

 

「…ねえ出雲君」

 

最後に俺が出ていこうとしたとき、生徒会長が聞いてきた。

 

「君、あの事件の事まだ恨んでる?」

 

「……ああ」

 

と返し続けた。

 

「今でも、あの時の無力な俺を、俺は一生恨みつ続けるさ」

 

そう言って生徒会室の扉を閉めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……戦車道、か」

 

ティーガーllの整備を終え帰宅中の俺は考えに耽っていた。

 

(生徒会長にはああは言ったが、新規参加の学校が戦車道で優勝するのは難しい。いや、はっきり言って一回戦突破も危ういだろう。戦車道初日に戦車を探すだろうからまずそれで戦力の把握しなくちゃな。どうみても戦力が足りない場合は………仕方がない、背に腹は変えられん。その場合、()()()()()()()ティーガーllを………)

 

「……悠希君?」

 

突然名を呼ばれ思考が停止する。

 

誰だ?総士達なら先に帰ったし……

 

振り替えるとそこには…

 

 

「悠希君、だよね?」

 

「……みほ」

 

 

一年ぶりに会う、西住みほが居た。

 

 

 




wotblitzで最近カメさんヘッツァーと黒森峰ティーガーでMバッジ取ったんですが、アンコウSPだけ1バッジ止まりのセンチュリオンアクションXです。

黒森峰ティーガーのMバッジはきつかったです。
ミサイル弾くとかまほさんどうやってんの?(操縦してるのうp主だけどね)

カメさんヘッツァーはなぜか勝率が60%超え。

なのになぜかアンコウだけとれないんです。ラドリー勲章二回取ったのに、素の経験値1200超えたのに1バッジ……これもうわかんねえな。

最近はE75乗ったり六一式戦車乗ったりと楽しんでます。もうちょっとでヤークトティーガーとE100できます。

次回の更新は早めにします。絶対に。

それでは。

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