大人になったモブ、変わらない霊幻   作:日奈梅みづき

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初投稿です!

題名通り、モブが大人になってます

年齢操作ダメな方はブラウザバックして下さい!

とても短い小説です

すごく昔に書いた作品なので、文章が拙いとは思いますが、それでもよろしい方はどうぞ


大人になったモブ、変わらない霊幻

僕の成人式が無事終わり、お祝いに来てくれた霊幻師匠と居酒屋に行った帰り道

ベロンベロンに酔った師匠に肩を貸しながら、今日の出来事を思い浮かべていた

僕がスーツを着て家を出て行くとき、父さんと母さんは泣いて喜んでくれたなぁ

律も笑顔で見送ってくれて

中学時代のみんなと顔を合わせるのは本当に久しぶりだった

ツボミちゃんは相変わらず綺麗だったな

そういえばメザトさんは、晴れてジャーナリストに慣れたんだって言ってたっけ

挨拶を早々に切り上げては、早速、僕の超能力について尋ねてくるんだから…

次に会ったエミさんは、作家への道をまっしぐらに進んでいた

今は恋愛をテーマにした小説を書いてるんだって、すごく楽しそうに話していたことを思い出した

帰り際には花沢くんとも会えた

隣には綺麗な女性が微笑んで立っていて、聞けば、彼女は花沢くんが今お付き合いしている方らしい

花沢くんは僕の耳に口を寄せて言った

「偽りの僕じゃない。本当の僕を好きになってくれた人なんだ。彼女と出会えたのは、君のおかげだよ」

そして彼は最後に「ありがとう」と添えると、照れたように微笑んだ

僕も自然と口角が上がり、「おめでとう」と微笑み返した

今日再び会った人達は、みんな将来を見据えて、その道を迷うことなく進んでいた

けど僕は……

ふと、隣で頰を赤く染め、間延びした声で何度も僕の名前を呼ぶ師匠を見やった

この人の下で働けるのも、きっともうあと僅かなんだろうな…

そして僕は、この人から離れたとき、初めて大人になる

夢も、才能も持っていない

やりたいことも特になく、特定の女性もいない

そんな僕が、果たして何かになることは出来るのだろうか

そう思うと急に不安に襲われた

みんなには見えている『自分の未来』が、僕にはどんなに目を凝らしてもわからない

それは漠然と、しかし確実に近づいてくる恐怖だった

すると突然、腕が後ろに引っ張られた

驚いて振り向くと、さっきとは打って変わった師匠の真剣な瞳と視線がぶつかった

そしてこちらを真っ直ぐに見つめたまま、彼は口を開く

「お前、不安なのか…?」

その言葉にどきりとした

顔に出しているつもりは全くなかったはずなのに、師匠には全てお見通しらしい

僕は視線を外し、ためらいがちに話した

「今日、成人式で再会した人達はみんな、もうこの先の進むべき道が開けていました。けど、僕にはそれがまだわからない。僕の『これから』が見えてこないんです」

すると、言い終わるのと同時に、僕の頭に大きな手がポンと触れた

「あのなぁ、お前は今日大人になったばっかなんだぞ?将来とか、そんなずっと先のこと、今はまだ考える必要はないんだ。目の前にある道を突っ走ってりゃいい。そしたら気がついた時には、お前が悩んでいた『これから』に辿り着いてるはずだ。もしも道に迷った時は、俺も一緒に迷ってやるから。だから今は、俺に頼ってもいいんじゃねぇの?だって俺はお前の……」





「師匠だからな」





そう言って、僕の師匠はニヤリと笑った

うさんくさくてケチで全然頼りないけど、それでも、僕と一緒に悩んで迷ってくれるなら

この人にもう少し、ついて行ってみるのも悪くない

大人になった僕だけど、変わらないこの人の前では、まだまだ子供の域を出ない

結局、僕が僕でいられるのは、この人の前だけなんだ

僕はフッと口元を緩める

「……師匠、ラーメン、食べに行きませんか?」

「おっ、いいねぇ。モブの奢りか?」

もう酔いは覚めたのか、いつもの調子で師匠は言った



「チャーシューは、二枚までですよ」



ここまでお読みくださってありがとうございます

モブサイコ100は私のお気に入りの作品なので、一度は二次創作として小説を書きたいと思っていました

そして、この作品は私が初めてモブサイコ100を扱って書いたものです

随分昔に書いた作品だったので、所々リメイクしながら、今回このような形で上げさせて頂きました

まだまだ未熟者の私ですが、今後とも温かく見守って下されば幸いです






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