結局、戦争はなくならなかった。
でも、変化はあった。くだらない殺し合いが淡々と続く中にも、変化はあった。
超大型兵器オブジェクト。
それが、戦争の全てを変えた。
ーヘヴィーオブジェクト 一巻よりー
「なぁヘイヴィア、俺たち何で死んだ後まで給料も貰わずに戦争やってるんだろうね。」
鬱蒼と茂った森の中、二人の少年が声を潜めて話している。二人とも、緑色の割合の高い迷彩服を着用し、一方は小銃のスコープを覗き込み、もう一方は双眼鏡を目に当てながら遠くに見える城を眺めている。
「そう言うなよクウェンサー、ここにはおっぱいのでかい女王様もケモミミスレンダー美少女もいる、それで充分じゃねえか。」
「本当にそう思ってる?」
「んなわけねぇだろ、第一手を出したら殺されるようなのばっかりじゃねえか。それ以外はむさ苦しい男かイケメンしかいねぇよ。何が楽しくて敵の本拠地の偵察なんてしなくちゃいけないんだよ!」
「同じ偵察なら女風呂の偵察に行きたいよね。こう、湯けむりの向こう側にうっすらと見える身体のラインとか、火照ってほのかに赤くなった肌とか。」
「やめろクウェンサー!そこまで聞くと見たくなってくるだろうが!」
「そういえば俺たち一回フローレイティアさんのシャワーシーン覗いたよね。」
「そういえばそんなこともあったな。トライコア沈めた後だったか。」
「また覗きたいな……。」
「ちょっと待て、そういえば俺たち霊体化できるぞ!」
「それだ!」
「やったなヘイヴィア、今の俺たちはバレずに覗きが出来る。これは行くしかない!」
「「ハッハッハ、ハッハッハッハ!!」」
ゴゥン!
「おいクウェンサー、なんか聞こえないか。」
「確かに、何かが動いているような……。」
ゴゥン!!
「やっぱ何かが近づいてきている…。」
ゴゥン!!!
「おいやべえぞクウェンサー!敵のゴーレムが何体もコッチに向かって来てやがる、多分さっきの笑い声で気付かれた!逃げるぞ!」
「畜生、生きてた時からこんなんばっかりだ!」
「お前さっきハンドアックス仕掛けてたよな!それであいつら倒せるか?」
「OK!任せろ相棒!」
走り出す二人の少年、彼らの名はクウェンサー=バーボタージュとヘイヴィア=ウィンチェル、彼らはある世界において、数多の超大型兵器オブジェクトを生身で撃破し、伝説となった兵士と学生である。彼らはこの外典の地で何を成し、戦ってゆくのか、彼等が持つのは銃と爆薬、それと少しの運と機転
「「ただいま、くそったれの戦場さん」」
読みたいものがない?なら自分で書けばいいじゃないか。