アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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マキ「怠慢!」

筆者「ちまちま書いてたら遅れた!」

マキ「それを怠慢って言うんでしょ!」

ヒロト「失踪した訳じゃないし、多少は多めにみてやりなよ」

マキ「そうやって甘やかすからいけないの!」


VS.ユニコーン スティール·ルート

 アメリカ代表との試合も後半に入り、3-3の白熱した攻防が繰り広げられる中、必殺タクティクス『ローリングサンダー』によりアメリカ代表の攻撃がイナズマジャパンにゴールに入るまでしつこく襲い掛かる。今度はそのローリングサンダーに花瑞と杏が巻き込まれ、外にいるクララと目配せをした花瑞はスティール·ルートを放った。

 

「スティール·ルート!」

 

花瑞がゴッドルーツを発動させると共に中に居た杏がイグナイトスティールを発動させて根に導かれるように滑り出す。ボールを持つ一ノ瀬はそれを避けるためにマークへとパスを出す。杏は一度外に出てから根が反対に反り出して再びボールを奪うために襲い掛かる。その間にクララもフローズンスティールでスティールルートの軌道に乗り、ボールを奪いに来た。

 

「くっ、ディラン!」

 

ディランへとボールを託すとそこには既にクララが滑り込んでいた。ボールを奪ったクララはローリングサンダーを抜け出してカウンターを仕掛ける。後ろから一ノ瀬が迫って来たのでボールを取られる前に虎丸へとパスを出した。虎丸はボールを受け取ると巧みなドリブルで中盤を守る選手を抜き去りシュート体制に入ろうとした瞬間、絶妙なタイミングで土門がキラースライドを仕掛けて虎丸からボールを奪う。

 

「一ノ瀬!」

 

「よし、ディラン、マーク。あの技を!」

 

「OKカズヤ!」

 

「いくぞ、グランフェンリル!」

 

ローリングサンダーを警戒していた為に新たな必殺技で虚を突かれた花瑞は慌ててゴッドルーツを出して少しでもシュートの威力を抑えるものの、円堂のイジゲンザハンドが突破されてアメリカが四点目を先に手にした。

 

「ま、まだあんな必殺技が…」

 

「切り札は最後までってことか……」

 

クララはジーッと一ノ瀬を見つめ、心の中で彼を高く評価した。

 

 

試合再開と同時にボールを受け取った豪炎寺がディランとマークを突破するが、目の前には一ノ瀬がいる。フレイムダンスでボールを奪い、一ノ瀬がそのまま攻め込んで来る。中盤を突破されて再びグランフェンリルを放つ。

 

「ゴッド……」「待って花瑞、体力を少しでも温存させよう。スティールルートで」

 

クララの提案でスティールルートでグランフェンリルに対抗する。クララと杏、二人が密着するほどに近づきスライディングをボールにぶつける。完全に防ぐことは出来なかったが勢いを削がれたシュートは円堂が楽々キャッチした。

 

「よし、黒嶋!」

 

右サイドからのカウンターを速攻で仕掛ける。まともなディフェンスをさせる前にまるで風が通過するようにスルリと抜き去り、右サイドから烈風ブラストを使ってセンタリングを出す、土門のボルケーノカットを持ってしても奪われないようにするためだ。予想通り土門に奪われなかったボールは豪炎寺の元へと綺麗に渡る。

 

「ばくねつ…スクリュー!」

 

4-4の同点ゴールを豪炎寺がもぎ取った。

 

 

「選手とポジションの交代をする」

 

ここで監督の久遠が動いた。

 

FW クララ マキ 杏

 

MF 豪炎寺 花瑞 鬼道 佐久間

 

DF 吹雪 円堂 不動 黒嶋

 

GK 立向居

 

 後半も残り半分、ディフェンスの要を前線に送り出す策に出たイナズマジャパンのマキがボールを持って試合再開。ディランとマークの二人をメテオシャワーで抜き去るが、着地の瞬間に一ノ瀬のフレイムダンスを決められ、ボールを奪われる。

 

「スティール·ルート!」

 

「ジ·イカロス!」

 

一ノ瀬が空中に逃げるが、それを追うように杏がイグナイトスティールで根の道を駆け上がりボールを奪取する。そのまま自分でドリブルをして土門を前にして鬼道へのバックパスを出す。

 

「いくぞ! 皇帝ペンギン3号!」

 

鬼道、佐久間、不動がイタリア代表の助っ人に向かったときに習得した必殺技、皇帝ペンギン3号が炸裂する。

 

「やらせるか! ボルケーノカットV3!」

 

土門のブロックで勢いが大幅に削がれる。

さらにキーパーのキッドも自身の技を進化させてギリギリ防いだ。

ボールをディフェンスに渡すがクララがフローズンスティールですかさず奪う。しかしパスを出せる相手がいない。やむを得ず自分でシュートを撃つがガッチリと止められてしまう。

今度こそ前に繋ぐぞと懸命にパスを回し、一ノ瀬にボールが渡る。

 

「行かせません! ゴッドフラワーG4!」

 

「くっ、土門!」

 

土門へのバックパスで花瑞との戦いを回避し、自分にボールを戻す。

 

「いくぞ! グランフェンリル!」

 

「やらせない! メガトンヘッドG2!」 

 

円堂のシュートブロックが入る。威力の多少落ちたグランフェンリルが立向居に襲い掛かる。

 

「魔王·ザ·ハンド」

 

これをガッチリとキャッチした立向居は吹雪へとパスを出す。

吹雪はセンターラインほどまで自身で前進するとボールを豪炎寺へと託した。その豪炎寺は中心を守る土門、一ノ瀬を警戒してサイドからそのまま進み続ける。

 

「ばくねつスクリュー!」

 

鋭角にシュートを捩じ込んで強引にゴールを狙う。

 

「やらせるか! ボルケーノカット!」

 

土門の抑えたボールをキッドが止める。最後の最後まで全力の攻防が繰り広げられる。

 

「イチノセ!」

 

キッドから一ノ瀬にボールが渡る。花瑞は今度は絶対に奪うと決め、ゴッドキャッスルを使った。一ノ瀬はそれを突破しようと試みたが、全力のゴッドキャッスルを破ることは出来ずにボールは花瑞が奪った。

 

「はぁはぁ……」

 

ふらふらの花瑞がパスを出す前にマキがボールを自分で取り、グングニルを使い姿が消える。

 

「グングニルV2!」

 

土門がボルケーノカットをしようと構えるがボールは関係のない横へと進んでいく。

 

「クロス…ファイア!」

 

左サイドに集結した吹雪と豪炎寺の渾身のクロスファイアがアメリカから決定的な一点を奪った。

 

「まだ、まだ試合は終わってない! ディラン! マーク!」

 

 

一ノ瀬は残りわずかな時間に間に合わせようと必死の攻撃に出る。クララ、杏のディフェンスを突破し、目の前には花瑞。

 

「ゴッドフラワーG4!」

 

「ディラン!」

 

ディランへとボールを渡して花瑞を回避、勢いを落とすことなく進み続ける。不動のチャージもパスを出して回避して最後のシュートチャンスとなる。

 

「グランフェンリルG2!」

 

「やらせるか! メガトンヘッドG3!」

 

円堂のメガトンヘッドが威力を多少落とすがまだまだグランフェンリルの勢いは止まらない。残るのは立向居ただひとり。

 

「魔王·ザ·ハンドG2!」

 

最後の猛攻、グランフェンリルを完全に受け止めた。試合終了のホイッスルが鳴る。日本は、アメリカ代表ユニコーンに勝利した。

 

「ヒュ~、すごいね。ジャパンのサッカーは」

 

試合終了後、ディランが気さくに花瑞に話しかけてくる。

 

「ユニコーンのサッカーもスゴかったですよ。攻守両方に手強くて正直運が悪ければ負けてたと思います」

 

「日本人は謙遜するってほんとだネ! ユー達は実力でミー達を倒した。運だとかそんなもんでは片付けられないさ!」

 

ディランはニカッと笑顔にグッドのハンドサインを出して、その後手を振って帰っていった。

 

 

 

 

 




クララ「本来なら最前線から余裕でボールを奪ってそのままシュートで勝ち越して、その後もキックオフ直後に私達がボールを奪って勝てるのが理想だったのに」

杏「無茶言うな。あいつらのテクニックはそんな生半可なものじゃない」

八神「一ノ瀬と土門、かつて試合をしたときより数段実力が増していたな。アメリカには何かあるのか?」

クララ「アメリカなんてむしろ太りそうだがな。それとも日本の食が合わなくてあれが本調子だったのか」

杏「日本にだってジャンクフードはあるだろう?」(ハンバーガーを食べながら)

クララ「日本のLサイズはあっちのS程度だぞ?」

杏「……え? ま?」

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