アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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筆者「久々の試合じゃない話がくるー」

ヒロト「僕も目の保養ができそうで楽しみだよ」


いざ、世界へ

熾烈を極めた韓国代表ファイアードラゴンとの試合が終わり、イナズマジャパンは怪我をしたメンバーを抜き再編成された。

 

1.円堂

2.花瑞

3.壁山

4.風丸

5.黒嶋

6.クララ

7.飛鷹

8.不動

9.八神

10.豪炎寺

11.虎丸

12.鬼道

13.ヒロト

14.マキ

15.染岡

16.立向居

 

同行補欠メンバー

 

佐久間

小暮

 

杏(完治次第合流)

吹雪(完治次第合流)

緑川(完治次第合流)

即座に交代できるのは二人のみ。三名の復帰がいつになるかによって戦力が大きく変わる。

 

このメンバーで向かったイナズマジャパン専用の宿舎及び周辺の土地は日本を意識した作りになっており、快適に過ごせるよう工夫されていた。

 

「これ、優勝チーム決まった瞬間から作ったの? そんな超次元的スピードで作られた場所で大丈夫なの?」

 

マキがズバリ思ったことを口に出す。

 

「た、確かに……」

 

「あっ、大丈夫ですよ。これ、外装や内装とかは優勝決まってから作ったらしいですけど、枠組みとかは元からつくってたようなので」

 

花瑞はガイドブックのページを指差して共有する。

 

「にしては随分日本の建物にぴったりな枠組みだこと……マキ疑っちゃうな」

 

「マキ、疑うなら外でテントでも張れば?」

 

「冗談じゃないわ!」

 

クララがマキをからかいながら荷解きを済ませていく。どうやら円堂は荷解きもする前に外にサッカーをしにいったらしいのだが他の者は皆自分の寝室のセッティングにまだ時間を使っていた。

その日の夜、日本代表が初戦で当たるチームが決まった。イギリス代表ナイツオブクィーン、そして試合前日に開かれるイギリス代表からのパーティーの招待状が届いていた。

 

「英国式パーティーか、面白そうだ。マキ、扇風機は外してきなよ」

 

「扇風機言うな! これはマキのトレードマークですぅ! 外さないんだから!」

 

「全く、クララもマキも落ち着け。花瑞、ドレスコードというものがあるだろう。みんなで買い物に行かないか?」

 

「そうですね、マネージャーの皆さんも誘ってみんなで行きましょう!」

 

女子選手四人プラスマネージャー三人による買い物が始まった。

 

「むぅ、花瑞のやつ何でも似合うな……」

 

「元がいいからなマキ、お前も扇風機卒業すれば可愛いと思うぞ。素材はいいんだし」

 

「だーーかーーーらーー、これは外さないって!」

 

「やれやれ、花瑞を見てみろ。面もいいのにお洒落なカチューシャまで着けて、隙がないぞ」

 

「えへへ、ヒロトさんからもらった大切なものですから」

 

「あいつ……やってんな」

 

クララはヒロトの行動力に関心と呆れを同時に抱きつつ、自信も来ていくドレスを選び始めた。

結局花瑞は白ベースのドレス、マキは赤が際立つ派手なドレス、クララは青いドレス、八神は黒色のドレスを選び会場へと向かった。

 

「あれ? 円堂さんはまだですか?」

 

花瑞が円堂の不在を不思議に思い尋ねる。なんとまだ練習から戻っていないという。木野は円堂を呼びに一度宿舎へと戻った。

 

「やあイナズマジャパンの皆様。お待ちしておりました。わたくし、イギリス代表ナイツオブクィーンのキャプテン、エドガー·バルチナスです。本日は私共のパーティーにご出席いただき、誠にありがとうございます。今晩は無礼講で楽しんでいただきたい」

 

英国紳士という言葉が似合う水色の髪色をした長髪の男エドガー。イナズマジャパンの中でもひときわ美しく見えた花瑞に対して積極的にアプローチをかけに来ていた。

 

「こんばんは。美しき大和撫子、お名前をお聞きしてもよろしいかな」

 

「花瑞です。本日はこのような素晴らしいパーティーにお招きいただき、ありがとうございます」

 

「いえいえ、私としてはあなたのような美しい方に出会えただけでも今日のパーティーを開いた意味があるというものです」

 

「どうも」

 

グイグイと来るエドガーに困っていると、マキがズケズケと割り込み助けに来た。

 

「ちょっと、あんた花瑞が困っているのがわからないわけ?」

 

「おっと失礼、露払いがいらしたとは」

 

「誰が露払いですって?」

 

「私は事実を申し上げただけのつもりだったが、不快にさせたなら申し訳ない」

 

「マキ、あんたのことキライ。明日の試合覚えときなさい」

 

「面白い、日本代表がどれだけ健闘するか今から楽しみだよ」

 

「健闘? マキ達は勝つわよ」

 

そのとき、キャプテン円堂がユニフォームのまま会場に現れた。

すぐに着替えてくるよう風丸に言われ手短に着替えて戻ってくる。

 

「ふっ、お似合いだな」

 

「……あんた、さっきからいい加減にしなさいよね!」

 

マキが先程より怒りを露にする。

 

「これまた失礼」

 

マキの怒りを止めてこの場を収める方法は何かしらの勝負をするしかなかった。円堂は自分とエドガーの対決をすることで場を収めようとした。

 

「エクスカリバー!」

 

「いかりの鉄槌!」

 

円堂のいかりの鉄槌が容易に破れた。

 

「これでわかったかな? 我々と君達の力の差を」

 

「それはどうでしょうか」

 

ここまであまり怒りを出さなかった花瑞がここで介入してきた。

 

「今のはあくまでも一対一の状況。でもサッカーはチームでするもの。試合では私達もゴールを守っているんです。今のでイナズマジャパンとの格付けが終わったとは思わないでください」

 

「ふむ、美しいだけでなく力強い芯もあるようだな。私が一目で惚れ込んだだけはある。ならば、君も私と一戦してみるかい?」

 

「受けて立ちます」

 

「やれやれ、花瑞まで熱くなって……マキ、お前が原因だからな」

 

クララがひょっこりと現れてマキの横に立つ。

 

「うっさい! チームがなめられてるのが許せなかったのよ」

 

今度はエドガーと花瑞が対決する。

 

「エクスカリバー!」

 

「ゴッドキャッスル改!」

 

じりじりと勢いに押されてヒビが入る城。エクスカリバーが城を突き抜けたときには威力はかなり弱まっていた。しかし、ボールはゴールへと入りそうだ。

 

「アイスブロック」

 

「!?」

 

入る直前、ドレス姿のクララが乱入してアイスブロックでガッチリとキャッチした。

 

「なんのつもりだ?」

 

「なにって、花瑞も言っていたろう? 試合は一対一じゃないって。ディフェンスの後ろにキーパーがいるのは普通だし、私で止められるなら円堂が止められないはずない」

 

「ふふ、君も中々面白い女性だ。気に入った。試合当日、楽しみにしているよ」

 

 

パーティーは終わった。試合を前に世界の壁を改めて痛覚させられるものになったが、チームで守れば戦えるということを証明することにもなった一夜であった




マキ「自分だって熱くなってるじゃんか!」

クララ「私は花瑞の言っていることに矛盾しない範囲で行動しただけ」

八神「やれやれ、明日の試合が別の意味で胃が痛くなる話だ」

マキ「まあ、クララもチームのこと大切にしてるってわかったしいいけどさ」

クララ「いて楽しいチーム」

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