アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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筆者「今回ついに花瑞が出ます!」

ヒロト「ついにか、それも大技を魅せてくれるんだろう?」

筆者「花瑞に期待してくれ!」


VS.ファイアードラゴン 遂に出場、花瑞

前半が終わったため、ベンチにいた花瑞達は水筒を配るのを手伝う。不動は受け取ると一人離れたところで飲み始めた。

 

「監督、すみません。晴矢を抑えきれず…」

 

「充分だ。クララと杏、二人が抑えてなければこれ以上の点差が開いていただろう」

 

「監督、交代させないなら不動に言ってください。パスが強すぎると」

 

「その必要はない」

 

緑川の発言を一蹴する久遠監督。やはり何かあると考えるのが適切であった。

 

「監督、もしかして私達不動さんのこと信用してないから動きが悪くなってませんか?」

 

花瑞の発言にハッとさせられるメンバー。それに続いて鬼道が口を開く。

 

「悔しいが、俺も薄々感じていた。あいつは俺達のことをよく理解してパスを出しているのではないかとな」

 

「ならば、お前らに出来ることはひとつだけだな」

 

「不動を信用する……」

 

「それが出来れば苦労はしない……」 

 

「不動は過去に父親がリストラされ、多額の借金を負った過去がある」

 

久遠監督は不動の過去について語り始めた。それを聞いて全員の気持ちが変わるかは定かではないが、少なくとも花瑞は彼のプレーをみて信用するかを見極めたいと思った。

 

「円堂、花瑞。後半は出てもらうぞ。もう、わかってきただろう?」

 

「はいっ!」

 

FW   豪炎寺 虎丸

MF  緑川 鬼道 不動

DF 壁山 クララ 花瑞 杏 黒嶋

GK 円堂

 

 

後半戦開始、アフロディがボールを持ち攻め上がる。

 

「やっと出てきたね、花瑞」

 

「うん、お待たせ」

 

「だけどね……ヘブンズタイム」

 

アフロディのヘブンズタイムにより花瑞は簡単に抜き去られてしまう。

 

「黒嶋さん!」

 

「おぅ!」

 

ヘブンズタイムが解けた直後、サイドから素早く黒嶋が駆け寄り、スライディングでボールを奪った。そして、着地した花瑞へとパスを出し、花瑞は不動へとボールを託した。

不動は自身でボールを運ぶが、パーフェクトゾーンプレスを仕掛けられそうになる。しかし、タクティクス発動ギリギリのタイミングで鬼道へとパスを出す。

 

「繋がった!」

 

鬼道はそのパスを受け取り、走る勢いを止めることなくむしろ加速させて取ることが出来た。

 

「ふっ……虎丸!」

 

「豪炎寺さん、あれ行きますよ!」

 

「あぁ」

 

「タイガー……」「ストーム!」

 

ボールは大きくそれてゴールを外れた。

 

「タイミングがずれてる、豪炎寺さんどうしたんですか!」

 

「すまない…次は決める」

 

その頃、鬼道はパーフェクトゾーンプレス突破への鍵を不動のパスから導きだそうとしていた。まだ完璧ではないが、それが形になればマキのように限定的ではない突破口になる。

 試合はゴールキックから再開し、アフロディへとボールが再び渡る。

 

「花瑞がディフェンスにこない、どういうことだ」

 

花瑞は他へのパスコースを封じるために動いていた。円堂なら止められるという確信があったからだ。

 

「ゴッドブレイク!」

 

「正義の鉄拳G5!」

 

その信頼に答えるように正義の鉄拳はゴッドブレイクに打ち勝ち、ボールは花瑞が拾った。

 

「やるね円堂くん。なるほど、だから今回マークに着かなかったわけか」

 

「お兄ちゃんはゴッドノウズを越える必殺技を編み出した。私も、あれが完成するって確信を持てた。アプローチは間違ってない」

 

鬼道へとパスを出し自分は前へと走り出す。しかし、鬼道と不動がパーフェクトゾーンプレスに囚われてしまった。

 

「くっ、不動!」

 

「ふん!」

 

二人がボールに対して反対側から蹴り、強烈なエネルギーが一点に生まれる。そのエネルギーはなんとパーフェクトゾーンプレスを打ち破った。メガネはこれをキラーフィールズと命名した。

しかし鬼道はこれで満足はしていない。これでは自分と不動だけしかパーフェクトゾーンプレスを突破できない。本質的にはまだあの必殺タクティクスを攻略していない。

 

「花瑞!」

 

鬼道は自分達を追い越して進んでいた花瑞へとパスを出す。

もし、兄に執着していたら自分はこの試合ずっと後方にいただろう。試合全体の流れを無視して兄へのマークに固執して、攻撃に入れなかったであろう。花瑞はそれに気付けた。そして花瑞もまた兄アフロディと似た金色に色味がかった羽を生やして空へと舞う。

 

「まさか、ゴッドブレイクか!?」

 

「いや違う、ボクのゴッドブレイクとは違う技だ」

 

「ゴッドノウズ·インパクト!」

 

女神の逆鱗と同じ横からの蹴りが相手ゴールへと凄まじい勢いで襲い掛かる。まるでマキのメテオシャワーシュートのように、守ろうとする選手を巻き込むようにボールの周辺に雷のようなエネルギーが落ちながら、天災のごときシュートは威力を損なうことなくゴールへと降り注ぐ。

 

「だいばくはつ張り手!ぬぉお!」

 

簡単にキーパーを突破してゴールする。同点ゴールを決めた花瑞はネオジャパン戦で見せたシュートを完成させたのだ。

 

「すごいよ花瑞、ボクのゴッドブレイク以上かもしれない」

 

「そんなことないよ、あの技はゴッドノウズの延長線上の技。お兄ちゃんのはゴッドノウズの規格を越えた技だよ」

 

花瑞は兄にシュートを認められたが、まだ試合を振り出しに戻せただけだからと気を緩めるようすはなかった。

 

 

 

 

 

 




クララ「ゴッドノウズ·インパクト……すごい技だった」

杏「神々しいな、相手のゴッドブレイクもそうだったが」

八神「ゴッドノウズを越えるインパクト、ゴッドノウズという技の次元を破壊した先にあるゴッドブレイク。どちらも大した技だ」

クララ「やはりシュート力では兄が勝るようだけどポジション的には仕方ないな」

杏「もう点はやれない。必ず守る」

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