アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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筆者「やっぱ無限の壁はイナズマブレイクで破りたいよな」

ヒロト「アニメだとドリルスマッシャーはばくねつストームと、両方とも始めて破った技での突破だったからね」

筆者「いきなりメタいな」

ヒロト「そういえば、この前花瑞のゴッドフラワーはG系だからって話してたけど、豪炎寺のばくねつストームとスクリューも似たような関係だね」

筆者「メタいのを畳み掛けるな」


アジア予選決戦前の総仕上げ

早朝、久遠監督は食堂に全員を集めてひとつのビデオを見せていた。そこには、決勝の相手となる韓国代表ファイアードラゴンの練習映像が入っていた。残念ながら試合での映像は用意できなかったようだ。

 

「お兄ちゃん!?」

 

「晴矢!?」

 

「風助じゃん」

 

花瑞、杏、クララがそれぞれ反応する。

 

「強力な三人のフォワードを有する相手だ、そこで今回は杏、クララ二人に鈴野と南雲のマンマークを任せる」

 

「ってことは私、試合に出れる!」

 

杏はここまで補欠として練習に参加していたが遂にその苦労が報われることに喜んでいる。

 

「まあ、風助のことはこの中で私が一番知ってる。任せてほしい」

 

だったら私は……お兄ちゃんをマークしなきゃ。花瑞は心の中でそう強く決心した。

 

鬼道の提案によりここにきて新必殺技の開発が急ピッチに行われた。

特に飛鷹は何度か試合で見せているものを実用レベルに引き上げるためにと補欠の八神とのマンツーマンでの特訓に。虎丸と豪炎寺もシュート技の開発に着手。マキはヒロト、花瑞を引き連れガイアブレイクの練習を、他にも何名かの選手が秘密裏に特訓を行っていた。残りのメンバーは練習試合を行い、全員の気合いがより一層高まっていた。

 

「円堂、今のままで勝てると思うか?」

 

「え? もちろんですよ監督!」

 

「そう思うか」

 

 

 

 

花瑞達はガイアブレイク以外にも、様々なパターンを試して練習を行っていた。特にネオジャパンとの試合で単独で無限の壁を破りかけた花瑞の技を完成させることも必要だと考えて、練習合間に何度も試していた。他にもスーパーノヴァを撃てないかと八神を呼び、花瑞は一度飛鷹の練習に付き合うことになった。同じディフェンダー同士何か良いことが起こるかもしれない。

 

「飛鷹さん、いきますよ!」

 

花瑞がボールを蹴り、飛鷹は力強く蹴りを出す。

 

「んー、良い感じなんだけど何かキレが足りないと言うか……なにか悩みでもあるんですか?」

 

「そんなもん、ねぇよ」

 

飛鷹の視界に何か入ったのか、目を横に逃がしたあとに驚いた顔をして態度が急変した。

 

「すんません、ちょっと急用が出来た」

 

「ちょっと、飛鷹さん!?」

 

花瑞は後を追いかけた。追いかけた先には不良グループがいた。

 

「おやおや、とんだ子猫ちゃんが紛れ込んでんじゃねぇか」

 

リーダー格の唐須は部下に花瑞を取り押さえさせた。

 

「なっ!? 花瑞さん。着いてきてたのか」

 

「ごめん、気になってつい」

 

「おい唐須、こいつは関係ない。離せ!」

 

「チームメイトなんだろ? それを関係ないなんて、薄情だねぇトビーさんよぉ。そんなんだからこいつらのことも裏切れたってか?」

 

「……ちぃ」

 

「おっ? やるってか?」

 

飛鷹が今にも蹴りを出そうとしたときであった。

 

「メテオシャワー!」

 

「なっ!?うわぁ!」

 

取り巻きを蹴散らしてマキが現れる。

 

「練習中に何処か行くから心配で後を追ったら、どういうことよこれ!」

 

「花瑞に手を出すな。ここは大人しく身を引いてもらいたい」

 

続いてヒロトも現れる。

 

「練習の途中なのでな、ほら帰るぞ。飛鷹も」

 

八神も後ろから現れた。

 

「あ、あんたら……これは俺個人の問題だ! 関わらないでくれ」

 

「ダメです!チームメイトの問題は一緒に向き合います!」

 

「そうよ! マキ水臭いのはキライ!」

 

ヒロトは花瑞に手を貸して起き上がらせると、彼女を守るように自分に引き寄せる。

 

「ちっ、覚えてやがれ!」

 

意表を突かれ、人数的にも不利になり、不良集団は逃げ出してしまった。

 

「べーーっだ! 今度会ったらまたメテオシャワーお見舞いしてやるんだから」

 

「それにしてもゆ、飛鷹君。訳アリだとは思ってたけど、かなりのようだね」

 

「近いうちに片付けます。だから、関わらないでください」

 

「……わかった。しかし、世界に行く前には解決してくれ。いいよな、ヒロト」

 

八神はそう言ってこの場を納めた。

 

「あ、五人ともどこ行ってたんですか! お昼もう始まってるから手を洗って早く食べてくださいね!」

 

「あぁすまない。必殺技のヒントを得るために外に出ていた」

 

マネージャーのあきに八神はそういって納得させた。

八神は食堂で飛鷹の隣に座った。特に八神の方からも話し掛けはしなかったが、黙々と食べていた飛鷹が口を開いた。

 

「元々俺は不良で、蹴りのトビーって言われてました。響木さんに誘われて、足を洗ってサッカーを始めましたけど、正直そのときの蹴りが今必殺技になろうとしてるやつなんだと思います」

 

「そうか……」

 

「元々誰かを傷付ける為に使ってた足を、サッカーに使えるのかなって」

 

「私は少し前に、カっとなって大切な人を傷付ける為にボールを蹴ってしまったことがあった。だから、あんまり善良的な立場になってモノを言える身ではないが……例え元がそうだとしても、今サッカーのためにすることなら許されるんじゃないか」

 

「……」

 

「これからは傷付ける為に使わない。それだけ守れば、いいんじゃないか」

 

「……うす」

 

「さぁ、食事が終わったら練習再開だ。とことん付き合うよ」

 

「…ありがとうございます」

 

 

昼間の特訓が終わり、夜中になってもコート上には緑川が居た。限界を越えてもなお特訓をやめる様子はない。それを見掛けたヒロトは心配でグラウンドへと行き緑川を止めにきた。

 

「緑川、オーバーワークだ。決勝前に怪我をしたら元も子もない」

 

「ヒロト、だがダメなんだ。俺みたいなやつはやっぱりこれでも練習が足りない!」

 

「お前のサッカーは変わった。ジェミニ時代の無理してたお前と違って、サッカーを楽しむようになったお前はグングンと成長して今は代表になれたんだ。お前の思っているより、お前はずっと凄い奴だ。サッカーを楽しもうぜ」

 

「ヒロト……なら頼む。特訓に付き合ってくれ」

 

さっきまでとは目の輝きが違った。自分を卑下して追い込むだけの目ではなかった。

 

「……わかった。満足するまで付き合うよ」

 

 

 

河川敷ではマキが砂木沼と特訓を行っていた。

 

「まだだ! その程度では足りん!」

 

「わかってる! てやぁぁぁ!」

 

マキの放つシュートは河川敷を流れる川に大きな渦を産み出す。

 

「もっとだ! 貴様の闘争本能を剥き出しにしろ!」

 

「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

川の底が見えるほどの渦巻きが発生する。

 

「よし、それでいい。あとはそれを安定して出せるようにするだけだ」

 

「治、ありがと!」

 

 

 

 

 

 




クララ「いよいよ出番だな」

杏「あぁ。晴矢のことは絶対自由にプレーさせない」

八神「頑張ってくれ、二人とも」

杏「あ、あぁ」

八神「気を遣うな、わたしは気にしていない」

クララ「さすが玲奈、なんともないな」

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