アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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世界への挑戦編
新たな戦いへの序章


あの日から数週間後

 

 

「ふ~これが鬼怒川温泉ってやつかー」

少女は髪ををタオルで巻いて、一人で湯船に浸かっていた。

「花瑞、きっと驚くだろうな~」

少女はしばらく温泉を堪能したあと、お風呂上がりにフルーツ牛乳をいただき、外へ出た。

「富士よりは住みやすそうなところね」

その特徴的な髪留めは、いうならば扇風機。

「誰が扇風機ですって?」

そう、彼女である。

 

 

 

「本日からこの学校の生徒になります。マキュアこと皇マキでーす。よろしくー」

「マキちゃん!?」

花瑞は驚きのあまり大声でそう叫んだ。

 

 

「私達元エイリア学園の子全員、自由の身になりましたー!瞳子さんが私達全員の保護者になってくれたのー!」

「瞳子監督やっぱりすごい人だなぁ…」

転向初日、マキちゃんは放課後から早速サッカー部に入部した。

蓮君や太陽君を脅かすフォワードの仲間入りである。

その日の部活動を終えた私は、現在マキちゃんと喋りながら帰宅中。

 

「あと、瞳子さんから…」

「なに?」

「私の父が貴女に取り返しのつかないことをしてしまいました。私は貴女に少しでも償いをしたいと考えています。だからせめて資金援助と、書類上だけでも貴女の保護者とさせていただけないでしょうか?」

 

実は私の家はピンチだった。

保護者のいなくなった私もどうなるかわからなかったし、家だって支払いが出来なければ手放さなければならなかった。

だから私はこのままの生活をするのは無理かなと思っていた。

でも、瞳子監督の申し出のおかげで今まで通りお父さんやお母さんと住んでいた家に残れそうだった。

 

「瞳子監督にありがとうございますって言っといて。その話を受けることも」

 

「わかった。あとこれは個人的なお願いなんだけど…」

「なぁに?」

「私を家に住まわせてくれない?」

「えぇ!?」

「実はここにひとりで来るってことで借りたアパートの設備が酷すぎて…それに私生活力なくって…」

「まあ、私も一人であの家は大きいしいいけど」

「ありがとうぉぉ!それなら私の分の資金援助も花瑞のところに回せるよ!」

「なんか逆に申し訳無くなってきたよ…」

 

驚きの連発の1日だったけど、まさかまだまだ驚き足りない出来事が続くなんて今の私達には考えられなかった。

 

 

それから少したったある日

 

 

 

 

 

かれこれ移動に数時間、私は蓮君、弓矢君、マキちゃん、太陽君と一緒に雷門中に訪れていた。

 

「響監督から連絡を受けたけど…いったい何なんでしょう?」

「まさか、今度は本当の宇宙人が攻めてきたとか!?」

「まあ、サッカーが絡んでくるのは間違いないだろうね~」

 

 

私達は雷門中の体育館に案内された。

「皆さんお久しぶりです!」

「おっ!花瑞じゃないか!元気にしてたか~?」

綱海さんや雷門中以外の人達も多く来てきた。

「あれ?緑川にヒロトさん?」

マキちゃんが声をかけたのはヒロトさんともう一人、誰?

「あれ?わかんないかなー?ほら、エイリア学園ジェミニストームのキャプテンレーゼだよ!」

「えっ、あのレーゼ?」

あまりの雰囲気の変わりように驚く私だったが、周りにいた数名は緑川さんに言い印象をもたなかった。

「お前~俺等の学校を壊しといてよくもノコノコとこんなところに~!」

たらこ唇の変な眼鏡をした向田さんは緑川さんに相当恨みがあるのだろう。緑川さんに突っ掛かっていった。弓矢君達は堪えているけど、私だって恨みがない訳じゃない。

「いやぁ、まああのときはあのときのことで…あれでも、結構キャラ作り頑張ってたんだよ?まあ、終わりよければ全て良し、ということでね?」

 

「やあ花瑞ちゃん久し振り。会いたかったよ」

「ヒロトさん」

「僕もマキみたいにそっちに行きたかったけど、姉さんが僕だけは許してくれなくてね」

「へぇー意外ですね。ヒロトさんなら別に危なくないと思うんですけどね」

「いや、多分僕がいくと花瑞ちゃんが危ないとでも思ったんだと思う」

「え?なんでですか?」

「さあ、僕にはわからないよ。それよりマキもほら、奥をよく見てみな」

わざとらしい素振りで話をそらしたヒロトさん。指差した方向にいたのは…

「ウルビダこと八神玲名さん、クララさん、アイシーこと愛さんにレアンこと杏まで!?」

全員をよく知るマキちゃんが妙にわざとらしい解説口調で紹介をしてくれた。

「マキ、そちらでの生活は楽しいか?」

「うん、みんなはどうだった?」

「こちらも楽しくやっているさ。私はお前が自堕落な生活をしてなかったか心配だったわよ。あんたほんとに生活力ないからね」

八神さんに心配されているマキちゃんは笑ってごまかして今は私と暮らしていることを伝えた。

 

 

「え、二人は一緒に暮らしてるの?姉さんからは何も聞いてないのに…」

ヒロトさんが一番驚いてた。そしてショックを受けていた。

何故だかはわからない。

 

 

一番最後にここに来たのは円堂さんだった。

円堂さんは同じく呼ばれたと言う宇都宮虎丸君連れてきていた。

 

 

まあ、このメンバーで何をするのかは私も薄々感づいていた。

 

 




マキ「新章突入!マキも頑張っちゃうよぉ!」
筆者「あっちで思う存分暴れてくれ。そしてこちらでは大人しくしていてくれ」
ヒロト「さて、そろそろ僕も本気を出すか」

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