アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

59 / 147
決戦!ジェネシス 5 昨日の敵は今日の友!

「トドメだ!スペースペンギン!」

「ゴッドキャッスル!立向居君、あとはお願いします!」

「ムゲンザハンド!」

何とか止められた。現在の得点は4-6、これ以上の失点はさすがに出来ない。

「綱海さん!」

「おう!よーしマキュア、やってみろ!」

綱海さんのこの心の広さに何回救われたのだろうか。

まだ雷門の中で信頼が置ききれていないマキュアに躊躇無くパスを出してくれた。

ボールを受け取ったマキュアは、瞬く間に相手DF三人に囲まれてしまった。

「回りにパスを出せる人は…いないか。なら、メテオシャワー!」

天高く飛んだマキュアは得意のメテオシャワーを三人に浴びせ…「シュート!」

シュート!?メテオシャワーをシュート技にした!?

三人に蹴ると思われたボールは下ではなく横方向に進んでいた。

相手ゴールに進むボールは進行方向の周辺にも無数の隕石が落下、シュートブロックさえも困難にしていた。

それに加えドリブル技だと思い準備が不十分だった相手GKネロは、時空の壁をギリギリのタイミングで間に合わせるも、最大限の力を発揮できずに破られてしまった。

5-6、マキュアは雷門からの信用を自ら勝ち取った。

 

「ふふん♪マキュア、点を取るの大好き♡」

「すげーぜマキュア!イプシロン改の時から更にパワーアップしてるじゃんか!」

円堂さんがマキュアの両手を掴みブンブンと腕を振っている。

「あのメテオシャワーシュートだって、花瑞を倒すために作った技なんだからね!」

あっ、あれも対私の技なのね…思わず苦笑いしてしまった。

 

「ちぃ、まさかファーストランクチームのFWに点を奪われるなんて!」

ウルビダがマキュアを睨み付けながらそう呟いた。

マキュアにはこれがバッチリ聞こえていた。

「サッカーは楽しめばどこまでも成長できる!マキュアはそれを知れたの!」

「楽しむだと?」

「そう、楽しむの!」

それだけいってマキュアは今度はヒロトさんの方を向いた。

「いい加減目を覚ましなさいよ!守りたい人を傷付ける人なんてマキュア大っ嫌いなんだから!マキュアは大嫌いな人の命令は聞かない主義なんだから!」

「目を覚ますだと?何の話だ」

「こりゃ相当重症だわ、まあいいわ。そろそろ試合再開しないと怒られちゃう」

 

試合再開、後一点で同点!頑張らないと!

マキュアがチームに加わり、攻撃パターンが変わったことにより、チャンスが増えた。

ボールを手にいれたマキュアが吹雪さんと豪炎寺さんの走り込んでいる方向に向いた。

しかしこれはおとり。本当の狙いは反対側の鬼道さん。

「行くぞ!デスゾーン2!!」

6-6遂に同点!

 

「認めない、認めないぞ!最強のサッカーは御父様のサッカーなんだ!」

ヒロトさんとウルビダの速さに10人全員が抜かされてしまった。

「スペースペンギン!」

「ムゲンザハンド!」

ムゲンザハンドの腕が更に増えている!

「止めろ!立向居!」

「頑張れ!立向居!」

「頼んだぞ!立向居!」

「うおぉぉ!」

止めた。スペースペンギンを立向居君は自分の力だけで止めた。

「土門さん!」

「おう!花瑞!」

「はい!鬼道さん!」

「よし!円堂!」

ボールを受け取った円堂さんの近くに、豪炎寺さん、吹雪さんが来ていた。

「(感じる、皆の思いがこのボールに詰まってるんだ!)」

三人がボールを中心に三角形になった。

三人に私達11人の魂が集められている。

今の三人からは凄い力を感じる。でもその力に恐怖は感じない。むしろ暖かい。

「ジ・ア…」「させるかぁ!」

ヒロトさんが今上がろうとしていたとしていたボールをスライディングで奪った。

「いかせるか!」

すかさずマキュアがボールを奪い返した。

「!?ふふっ、花瑞!」

近くにいたのに私はボールを受け取った。

でも、その意図はすぐにわかった。

ボールはまだ暖かい。皆の魂はここに残っている。

「黒嶋さん、力を借してください!」

「おう」

この力をボールに込めようとすると、自然とさっきの円堂さん達の形になった。

黒嶋さん、マキュアと私。このボールを授かったのも何かの運命。このチームの皆との出会いが運命的だった。

「「「ジ・アース!!!」」」

 

「我々は負けない!」

ヒロトさんとウルビダさんがこのボールをゴールさせまいと二人がかりで蹴り、止めようとしていた。

「いっけぇぇ!」

「目を覚まして!ヒロトさぁぁん!」

 

「うぉぉぉぉお!……俺は…」

ボールは勢いよくゴールネットに突き刺さった。

その時、丁度試合終了のホイッスルが鳴った。

 

「俺は、あのときからずっと操られていたのか…」

「洗脳が溶けたようね、グラン様」

「マキュアか、俺達は負けたのか?雷門中に」

「そうよ、まあ後ろに貴女と凄い話したそうな人がいるから細かい話は後でして上げる」

マキュアは私の背中をドンと押してヒロトさんの前に私を立たせた。

「花瑞ちゃん、ごめんね…君を守るつもりが、傷付けてばかりで」

「そんなことないです。ヒロトさんは私のことを大切に思ってくれているのはよく伝わりました!それだけで充分です!」

私は涙がポロポロと溢れていた。

「今のその目は、今までで一番綺麗だよ」

泣いている時にそんなことを言われて恥ずかしかった。

私は思わずヒロトさんに思いっきり抱き付いた。

 

 

 

「ふざけるな!」

声の主はウルビダだった。

私はヒロトさんを、解放してそちらを見ていた。

「これほど愛し、尽くしてきた私達を、よりによって貴方が否定するなぁぁ!」

ウルビダの構える先には吉良星次郎がいた。

あのウルビダのシュートを普通の人が受けたら死んでしまう!

「ぐぅ!」

そのボールは先程まで私の目の前にいたヒロトさんが受け止めていた。

ヒロトさんはダメージで倒れてしまった。

私は心配で駆け付けたのだけど、ヒロトさんはすぐに立ち上がった。

「何故だ!何故止めるグラン!そいつは、最後の最後に私達を!」

「確かにそうなのかもしれない、だけどそれでも父さんは、僕の大事な父さんなんだ!」

「グラン…」

「俺の名前、ヒロトってのが父さんの本当の息子の名前で、俺はその人と似てるからこの名前を貰ったのも知っている。それでもいい。だから、父さんをやるなら、まず俺からやれ!」

ウルビダには撃てなかった。彼女もまた吉良星次郎を愛していたから。

 

 

 

全てが丸く収まると思った。その安心感も突如発生した爆発により吹き飛んだ。

 




マキュア「とりあえずジェネシス戦終了お疲れ様」
筆者「ふぅー疲れたぜ」
ヒロト「少し休んだらどうだい?」
筆者「そうさせてもらう」

マキュア「っと言うわけでマキュアのオリジナルシュート技解説コーナー!」
ヒロト「えっなにそれ?」
マキュア「私が今回放ったメテオシャワーシュート、メテオシャワーの矛先をゴールに変えただけの簡単技何だけど威力は充分だし何より隕石で回りが手を出せないのが魅力ね!」
ヒロト「更にドリブル技としてのメテオシャワーとの差が最後までないから奇襲性が高いのも高ポイントだね」
マキュア「ペナルティエリア内でメテオシャワーをやられたら下に来るか横に来るか検討も着かないでしょうね!マキュア、メテオシャワー大好き!」

ヒロト「ってこれ完全にマキュアの自己満足コーナーじゃないか」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。