花瑞side
「メテオシャワー!」
最後の扉をマキュアが破壊して、私達はグラウンドに辿り着いた。
試合はどうなってるの?スコアを見ると前半終了の段階で1-5となっていた。
「花瑞!無事だったのか」
円堂さんの声のする方を向くと、傷付き疲れている皆の姿があった。
私はマキュアを連れて雷門ベンチに向かった。
「そいつは!」
一ノ瀬さんが驚きのあまり指を指してマキュアを見た。
「私を助けてくれたマキュアです。安心してください」
「イプシロンは消えたはずじゃなかったのか?」
鬼道さんが私と同じことを聞く
「細かいことは後回しよ!貴女が監督ね、マキュアをこのチームに入れて!」
「「ええ!?」」
「瞳子監督、私からもお願いします」
「私もあまり信用出来ません。でも、とりあえずベンチに入れる分には構いません」
「なぁにそれ、そういう中途半端なのマキュア嫌い!」
やっぱそう簡単に信用はしてくれないか。
それより…
「円堂さん」
「なんだ花瑞!」
すごい顔、こんな顔の円堂さん見たことない。
「円堂さんは怒ってる。怒りに身を任せちゃいけません。それは悲しいことになる。私がそうだったから」
今の私には分かる。怒りに、感情に支配されることがどれだけ危険なことなのかを。だから、円堂さんにも伝えたい。
「わかってる!でもな花瑞、お前は知らないだろうけど、俺は染岡達が弱くないことをあいつらに」
「一人で証明する必要は無い。皆がいる。そういつも言ってくれたのは円堂さんです」
「…そうだったな。すまない花瑞、それに皆!」
私は後半、負傷した財前さんと交代のようです。
FW 豪炎寺 吹雪
MF 一ノ瀬 鬼道 綱海
DF 小暮 土門 花瑞 円堂 黒嶋
GK 立向居
ベンチ 財前 目金 マキュア 壁山 リカ
良かった。吹雪さん立ち直ったんだ。
後半開始、ヒロトさんの様子がおかしいことに気付く。もしかして、私がやられそうになったあの装置を…でも今はそんなことを考えている場合じゃない。ヒロトさんとウルビダ、ウィーズが中心となって攻めて来た。
「止める、これが私に出来ることだから!ゴッドルーツ!」
三人でパスをして回避しようとするも、一本の根がパスカットに成功する。
私は鬼道さんや豪炎寺さん、吹雪さん達とワンツーを使い相手のDF陣を突破した。
今の私にあるのは怒りでも、悲しみでも、喜びでも無い。神のみ知れる領域ってこのことなのかはわからない。でも、凄く落ち着いている。
「ゴッドノウズ!」
お兄ちゃんの技、きっとこの領域に入らないと絶対に撃てない。
感情のその先にある、神のみが説明できるであろう何かに。
「時空の壁っうわぁ!」
2-5、まだまだ頑張らなくっちゃ!
ヒロトさんが攻めて来た。
「スーパーノヴァ!」
凄い力、ゴッドフラワーじゃ止められない。でも、大丈夫!
「ゴッドキャッスル!」
要塞と言うには程遠いけど、神の花の咲く庭、その先に聳え立つこの城は…
「皆を守るための城!」
「私達のスーパーノヴァを防いだだと!?」
「吹雪さん!豪炎寺さん!」
「「クロスファイア!」」
「時空の壁っ!?」
凄い、いつの間にあんな技を
これで3-5、後半はまだまだ続く、逆転出来ます!
マキュア「ほら、エナジードリンク飲んで頑張れ」
筆者「おっ、おう…」
マキュア「はーやく見せ場~こっないっかな~♪」
ヒロト「俺もちょっとマキュアが怖くなってきた」