次の日、黒嶋さんをチームに加えた私達の前に、この前会った綱海さんが波に乗ってやって来た。
「あれ?黒嶋じゃねぇか、こんなところで何してるんだ?」
「見ればわかるだろ、雷門の仲間になったんだ」
「そう言えばお前サッカー部とかには入ってなかったけどうまいのか?」
「見ればわかるさ」
えーと本題をこちらで言いますと、綱海さんはサッカーをやってみて楽しかったからサッカー部に入部して、私達の話をしたらあの雷門中じゃないかとなり、試合を申し込んできたのだ。
瞳子監督は反対したが、大海原中がそれなりの実力であるとわかると、許可してくれた。
そして今、謎のノリのチーム大海原中との試合が始まろうとしている。
今回のポジションは
FW リカ 目金
MF 花瑞 一之瀬 鬼道 立向居
DF吹雪 財前 木暮 壁山
GK円堂
黒嶋さんはキャラバンに荷物を詰め込むことや、家に誰もいなくなるなどの理由で今ここにいません。
私は今回、試しにFWで出ることになった。
キックオフ、相手チームはいきなりボールを大袈裟なモーションや小技を使いパス回しを始めた。
戦略的意味が全く理解できないが、とりあえずボールコントロールがしっかりしているのは伝わった。
一通り終わったらしく、それをみたリカさんがボールを奪おうとしたが、絶妙なタイミングで回避された。
私も抜き去るときに生まれる隙を狙ってスライディングをしたはずなのだが、これも絶妙なタイミングでボールをパスし回避された。
塔子さんのザ・タワーも回避され、大海原中に先制シュートを与えてしまった。
大海原中の必殺技三人技イーグルバスターを円堂さんがマジン・ザ・ハンドで止めると、何故か大海原中はイェーイと喜んでいた。
しかし、ただそんなノリなだけじゃない、リカさんからボールを奪える実力もある。しかし弱点を見つけている。
綱海さんだ。
綱海さんは恐らくボールのカットの仕方等を誰からも教わっていない。
綱海さんだけが大海原中で唯一の狙い目になっている。
皆もそれに気付いていた。しかし綱海さん一人を突破しても他の人にボールを奪われてしまいシュートに繋げられない。
円堂さんは練習として未完成の正義の鉄拳を使っていたため失点こそしなかったもののヒヤヒヤした。
ハーフタイム、鬼道さんが音村という相手選手がリズムを計ってこちらの攻撃を回避していると言った。
鬼道さんの指示で私達は一瞬リズムを外すことにした。
そして後半、スタートからその作戦は成功した。
鬼道さんが敵のスライディングを回避し、私にパスを回した。
私もそれに習いいつものドリブルから若干タイミングを外した。見事に相手のスライディングを回避し財前さんとリカさんにパスを出した。
「バタフライドリーム!」
完成したバタフライドリームでついに大海原中から一点を奪った。
試合はそのまま1-0で終わったのだが、大海原中のリズムを作っている音村さんが試合終了までいくつものシュートチャンスを生み出してきた。
円堂さんはまだ正義の鉄拳が完成しないが、最後のシュートの時に何かコツがあったようで、それが綱海さんいわくサーフィンの腰らしい。
「まだいいのか?」
オレンジ色のフードを被った男に話しかける男、黒嶋祐である。
「ああ、まだな」
「早くしないと沖縄を離れるかもしれないぜ?」
オレンジ色のフードを被った男は
「大丈夫だ」
とだけ言った。
マキュア「スマホ買い替えたんだって?」
筆者「そうだけど?」
マキュア「変換予測が酷いらしいじゃん」
筆者「まあな、マキュアと打ったら変換予測にマニキュアと出た」
マキュア「マニキュア!?マキュアの名前を間違えて書こうものならまたメテオシャワーだからね!」
ヒロト「珍しいな、今回はメテオシャワー落ちじゃないのか、ちなみにヒロトと打ったら広戸と出たよ」