アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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筆者「いよいよ決戦間近だ」

マキ「あんたも気合い入ってるわね」

筆者「集大成だからな。マキ、うっかり死ぬんじゃないぞ?」

マキ「バカね、マキが死ぬわけないでしょ? 大活躍してみせるわ」

ヒロト「随分とフラグを建てるんだね。まあここなら問題はないか」


エリカのデモンストレーション

 花瑞達は他の誰にもバレないようにしながらラグナロクの試合を見届けていた。一回戦、フェーダが圧倒的な実力差を見せつけるが最後に一点を味方が奪い取る。

 

「確かにレベルが高い……でも」

 

「これなら戦える」

 

花瑞もアフロディもこの戦いを見ても臆することはなかった。問題は自分達が戦う相手がこれよりどの程度上なのかだ。

 

「まあ当然です。このレベルは私が経験させてあげてますから」

 

「ひとついいかい、あの三国ってキーパーはなんで俺の技を使えるんだ?」

 

「あ、それはあなたと同じで円堂大介から伝授してもらったからです」

 

「そうか…ゴッドハンドXにまだ進化があったなんてな」

 

二度のベータ襲撃は当然このレベルに相当するものであった。そこから更に二年間進化した花瑞達ならば苦ではない。試合内容の他にフェイとザナークにトラブルが起きるがこれもノータッチと固く念押しされた。

そして翌日の二回戦、この時空のベータの活躍もあり勝利を納めた。

 

「へぇ、こっちもベータもそれなりにやるじゃない」

 

マキも余裕そうに試合の感想を述べる。

 

「まあ、皆様と戦ったときの私相当ですからね。でもこれが一番わかりやすいんじゃないですかね。あの時は圧倒されてたのに今は普通に見れたでしょ?」

 

そして三回戦が引き分けで四回戦が行われる。

 

 

「さて、未だにエリカの姿が見えてませんね…どうするつもりなのか」

 

ベータは不振がる何せ毎時空エリカの動きはバラバラなのだがここまで姿を見せないのは初めてなのだ。

 

そして始まってしまった四回戦、なんとこの会場ごと本物のワームホールの中に移動させられてしまい逃げることもどこからの干渉も受けることもできなくされてしまった。

今までより一段階上の試合が繰り広げられ一時は天馬達が負けそうになるも形成が逆転し試合時間残り数秒あれば良いだろうと言うところで逆転に成功したそのときであった。誰も干渉できないはずのワームホールから当然のようにコートの真ん中に赤い髪の少女が舞い降りたのは。

 

「え、エリカ! 今さら何をしにきた!」

 

SARUがまるで自分の無様な姿を笑いにでも来たかのようなエリカに口調を荒くする。

 

「なぁに? この試合を終わらせに来てあげたんだけど? 誰でもいい、私と変われ。一秒で終わらせてあげる」

 

「だ、誰がお前なんかと交代するものか! 今まで何してたか知らないが自分勝手なことを言うな!」

 

二回戦で敗北しSARUに頼み込んで出場したカップルのギリスの方が噛みつく。

 

「ふーん、じゃあお前でいいわよ」

 

「なに!?」

 

エリカが指を軽く動かすとギリスはコートの外に吹っ飛ばされた。

 

「お前! ダーリンになんてことを!」

 

「なに? もう試合を再開しましょ? すぐ終わるんだから」

 

エリカは誰も自分を認めないことを知っているからか素行も振り切れていた。センターサークル内には自分がいると誰も手伝おうとしないので仕方なくカップルの片割れであるメイアの身体を操作してその場に立たせた。このとき他の者は超能力で干渉したのだがより強い力でそれをはね除けている。

 

「あなたはそこにいるだけでいい。さあ、あなた達の努力を全て無駄にしてあげるわ!」

 

それは天馬達時空最強イレブンに告げた言葉であった。

 

「破壊天使カマエル!」

 

エリカがそう叫ぶと彼女の化身が現れる。歪な身体をした天使というよりは天界を追われた堕天使に近い形状の化身だ。

そのまま必殺技も使わず直接ゴールめがけてシュートをした。もし、これで誰も触れずにゴールに入ってもそれは無効である。だが天馬達を巻き込む大質量のシュートはゴールキーパー信介に直撃してゴールもろとも吹き飛ばした。

 

「え、エリカ……」

 

試合続行不可能な状態に陥れたエリカに対してSARUもなんて言葉を掛ければいいかわからなくなる。

 

「これで同点、そして試合終了。あなた達の茶番はこれまでよ」

 

「ちゃ、茶番だと!?」

 

「そう、世界の運命を決めるのはお前らじゃない。私と、ずっと隠れてたあいつらよ」

 

「やはりバレてましたか…」

 

ここまで来たらもうバレてもよいのかベータは全員を連れて荒れ果てたグラウンドに姿を現す。

 

「天馬君たち大丈夫!?」

 

ボロボロになった天馬達を花瑞は急いで手当てする。

 

「……へぇ、今回はそうなったのね。ふふふ、最後にふさわしいじゃない」

 

花瑞を見てエリカが不気味な笑みを浮かべる。

 

「さあ、本当の最後の決戦を始めましょう! 私が勝ったらこの世界を消す! お前達には勝つしか道はない!」

 

エリカはもう試合をはじめる気満々であるが、SARUが止める。

 

「言っておくが俺達は誰もお前には協力しないぞ。この世界を消すなんて言うなら尚更だ。そうなれば試合は成立しない。エリカ、考え直せ」

 

「私に協力するやつがいない? 知ってるわよ。何年も前から知ってるわよ。そんなの想定内。私には私がいるから問題ないのよ」

 

エリカが指を鳴らすと彼女に似た容姿の少女が十人ほど現れる。

 

「なっ、お前もデュブリが使えたのか」

 

「そこにいるフェイとはレベルが違うわよ、私の力をほぼそのまま持っている最強の私のコピー、破壊天使の兵よ」

 

「は、破壊天使の兵だと?」

 

「SARU、あなたは結局いつも同じ。面白くないのよね。消えろ」

 

エリカがSARUに向けて何かを放とうとする。

 

「ゴッドルーツV3!」

 

それを阻止するように花瑞がゴッドルーツを放って攻撃を防いだ。

 

「へぇ……」

 

「な、なんの真似だ!? お、俺は敵だぞ!」

 

「関係無いよ! 危険だったから助けなきゃって思っただけだもん」

 

「……全く、なら俺ができることはひとつだ。フェーダの同志に告げる! エリカに対して超能力を使うんだ! せめて、彼女達が公平な試合ができるように!」

 

SARUの指示で手の空いているフェーダ総出でエリカに干渉する。しかし、それでもエリカは余裕そうだ。

 

「別に試合でズルするわけないのに。まあいいわ、さあ準備しなさい。ベータ」

 

「想定内です。皆さん、一度ベンチに移動して準備しましょう」

 

 




クララ「エリカって花瑞の何個先かわからないが孫なんだよな?」

ベータ「はい。他にも血の繋がりがある人はいますが」

クララ「正直言ってマジのやばいやつじゃないか」

ベータ「前から言ってるじゃないですか」

クララ「流石にマジの相手には私はふざけないからな、笑いの要素が減ることになるがすまない」

ベータ「な、何を謝ってるんですか?」

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