アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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筆者「仕事と身内の不幸で遅くなります!」

マキ「かなしいことをこっちに教えるな!」

ヒロト「えぇこの人は現在勢いだけで誤魔化そうとしてますので勢いに乗ってください」

マキ「やたら他人行儀!」

ヒロト「そんなことないよ。いつも通り」

マキ「低い! 勢いでごまかす手伝い頼むならあんたも勢いに乗れ!」

ヒロト「天空落とし!」

マキ「勢いでマキの仕事奪いやがった!」

筆者「勢いでとばっちりくらった!」


華は強く

「圧倒されてますね……ったく」

 

ベータは貧乏ゆすりをしながらシャーペンをノックして芯が出すぎれば指で押し戻してまた芯を押し出す。相当この試合で鬱憤が溜まっているようだ。

目の前には三点目を今にも奪われそうな鬼怒川の必死のディフェンスをする光景が広がっている。

 

「真ばくねつスクリュー!」

 

「ゴッドフラワーG5! はぁはぁ……」

 

シュートを防ぐが膝に手を当てて汗を手の甲で拭う花瑞、染岡のスライディングでボールを奪われそうになるがなんとか躱そうとジャンプするが間に合わずボールは大きくぶっ飛びサイドラインを越えた。

ベンチ前に転がってきたボールをベータが手に取り、ボールを受け取りに来た花瑞に手渡す前に激をとばす。

 

「さっきから見てたら何ですかこの様は、あなたの本気はこんなものじゃないでしょう? あんまり私をイライラさせないでください! それじゃ、前半も残り少しですし一点くらい返してきてください」

 

 

「はぁはぁ……うん…なんとかするよ…見ててね」

 

スローインをクララに任せて花瑞がボールを受け取った。

 

「もらった!」

 

ヒロトが花瑞にタックルを仕掛け、花瑞は抵抗するがボールを奪われる。

 

「ま、まだまだ……ゴッドルーツV3!」

 

「花瑞…好きだよ、君のその姿……全てが…! 天空落とし!」

 

ゴッドルーツを退けシュートに入る。

 

 

「はぁはぁ……勝利の女神ニケ! アァァムドォォ!」

 

花瑞は力を振り絞り全速力でゴールに向かって走り出す。

 

「花瑞、無茶しやがって ラ·フラム!」

 

杏が時間を稼ごうとブロックに入る。ジリジリと時間をかけてシュートの威力を抑える。

 

「ゴッドルーツV3!」

 

 

その時間でもまだ間に合いきらなかった花瑞はゴッドルーツを再び放ち何とかボールを抑え込んだ。

 

「マキちゃん、一旦おねがい!!」

 

花瑞がロングパスを出してマキにゴール前までの切り込みを託す。

 

「ぶっ倒れるんじゃないわよ!」

 

マキは迫りくる雷門ディフェンスを蹴散らして道を切り開く。

 

「花瑞、いつでもいけるわ! 決めなさい!」

 

「ありがとうマキちゃん、ゴッドノウズインパクトG2!!!!」

 

「ゴッドキャッチG5! ぬわぁ!?」

 

前半終了1-2。花瑞は既に疲労困憊でマキに肩を貸してもらってベンチに戻る。

 

「はぁい、良く頑張りました♡ 後半は逆転してくださいね♡」

 

顔はニコニコしているが発言から苛立ちがうっすらと見え隠れするベータ。水筒を渡す手にもいつもより力が入っている。

 

「っっ…はぉはぁ、頑張るよ ふぅ」

 

花瑞は滝のような汗を流し俯きながら水筒を受け取り、一瞬顔を上げて飲み干す。

 

「ぷはぁ……!」

 

生き返るような爽快感で笑顔を取り戻した花瑞はベータにお礼を言って水筒を返す。

 

「まるで本当のお花みたいですね。水あげたらもう元気になっちゃって」

 

「いゆぁ、身体はへとへとだよぉ…もうベンチに身体が張り付いちゃいそう」

 

「そのときは無理矢理引き剥がしてあげますよ♡」

 

その頃マキは頭から水を被って涼を取っていたところ髪型が崩れたので直していた。

 

 

 

──後半戦開始、体力がいくらか回復した鬼怒川は最初のこのタイミングでどうしても同点に追い付きたかった。そのために花瑞を前に置いてスリートップで攻め始めた。

 

「フォトンフラッシュ!」

 

「またこれか眩しっ!」

 

ボールを持つマキ含めて近くにいた荒城、花瑞が視力を光に奪われてしまったがそのままマキだけは闇雲に突撃する。止まっていたら取られるからと単純な理由の行動だ。

当然そんなことをしてもヒロトに奪われてしまう。が、ヒロトがボールを持ったのはほんの一瞬のことだった。次の瞬間には花瑞が目を瞑ったままボールを奪っていた。

 

「なっ!? どうして」

 

「ヒロトさんのことも、マキちゃんのこともよくわかってるから、きっとここだって!」

 

花瑞はそのままヒロトの問いに答えてから化身を繰り出した。

 

「勝利の女神ニケ! アームド!」

 

だがまだ視力が回復していない。うっすらと目を開けるのが精一杯だ。

 

「今のうちでやんす!」

 

栗松がスライディングを仕掛けた。しかし花瑞はボールの上を足で抑えたままその場にいるだけ。なのにも関わらずボールに当たった栗松の足が逆に弾き返されてしまった。

 

「ぎぇぇ! な、なんでやんすか!?」

 

「植物の根は深く強い。なんてね」

 

ゴッドルーツの咄嗟のアレンジとでもいえよう。ボールの下から根が生えているようだ。

そして視力が回復した花瑞はドリブルを始めた。

 

「いかせないっす! ザ·マウンテンV3!」

 

「ヘブンズタイム!」

 

壁山を抜いて円堂と一対一。

 

「これで! ゴッドノウズインパクトG2!」

 

「止める! ゴッドキャッチG5! ぐぬぬぬ!」

 

円堂が粘る。ジリジリと押し込まれるが何とか踏み留まる。

 

「ここで押し込めなきゃマズイ! 荒城、ちょっとあんた行ってきなさい!」

 

「え、この距離から!? ま、まてマキなにを…!」

 

「そぉぉれぇ!」

 

荒城の身体に脚を密着させたところから蹴り出すことで荒城への痛みを無くしてとてつもないスピードで荒城を発射させる。

 

「うわぁぁぁぁ!? も、もうやるっきゃねぇぇぇ! 真ブリザードキャノン!」

 

「なっ!? うわあぁぁ!」

 

あと少しで止められそうだった円堂だがゼロ距離からのシュートチェインを喰らってはひとたまりもなく同点ゴールを許してしまった。

 

「し、死ぬかと思った…」

 

「上出来よ荒城! マキの中であんたの株が微増中よ!」

 

「これで微増かよ!」

 

「二人ともありがとう…やっぱ円堂さんはスゴい。わたし一人じゃ止められてた」

 

だがようやく同点になったばかり。後半もまだ長いが体力は持つのだろうか。




ベータ「ふんふふーん♪」

星原「今度はとっても上機嫌ですね」

ベータ「花瑞さんがガッツ見せてくれたので」

星原「あ、荒城先輩も大分頑張ってましたよ…ね?」

ベータ「まあ頑張ってますけど女に尻蹴られてあんな無様な顔さらしたあとに押し込みシュートしても…自力少なめと言いますか情けなさが勝りますし」

星原「ベータ先輩って結構です毒舌ですよね…女子だけのとき」

ベータ「女子としか喋れないあなたより断然いいと思いますけど?」

星原「そ、そうですね……」

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