アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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筆者「よし、それなりに体調が回復したぞ」

マキ「やっぱメテオシャワーが効くんじゃない?」

筆者「ファイアトルネード療法じゃないんだからやめてくれないか?!」

マキ「これで明日ぶり返してたらメテオシャワーが正しいってことでいいわね? それじゃまた明日!」

筆者「言いたいことだけ言って去りやがった!」

ヒロト「ところで、今回俺も出るんだけど……」

筆者「それどころじゃない!」

ヒロト「なんて不憫な」


決勝 雷門中開始!

「ついに決勝戦か……なんだかドキドキするなぁ」

 

「世界大会で優勝経験があっても感じるものなんですねぇ」

 

会場の更衣室で着替えている途中の花瑞は、胸に手を当てて自分の高まっている鼓動を確認する。すると後ろからひょこっとベータが声をかける。

 

「それはそうだよ。 なんだって別にとびきり美味しいご飯を一度食べてもいつも食べてるご飯が美味しくなくなるわけじゃないでしょ?」

 

「んー、確かに。 ここで食べる料理はどれも美味しいですけど何回食べても美味しく感じなくなることなんてない……ってどんな例えですかそれ!」

 

「やれやれ、食いしん坊キャラでも狙ってるのか花瑞は」

 

クララが一足はやく着替えを終えてロッカーを閉めてそんな二人の会話に混ざる。

 

「いやぁ、他の例えもあったけど恥ずかしくて……」

 

赤面する花瑞を見て惚気話かと思ってクララは追撃するのはやめた。

 

「先にいってるぞ」

 

「うん、こっちもすぐいくから」

 

その頃マキは既にコートでアップをはじめており、試合開始前から相当気合いが乗っているのか誰もいないゴールに向かってシュートを連発していた。

 

「気合いが入ってるようじゃないか皇」

 

「あ~、花瑞と敵として戦うか味方として戦うか苦悩して結局最後に全力で戦いたいからって雷門にいったヒロトじゃない」

 

「んん、その通りだから何も言い返せないんだけどそんな言い方をしなくてもいいんじゃないか?」

 

ヒロトは苦笑いした。

 

「はぁ…拗れた恋心だこと」

 

「俺、この試合に勝てたら……」

 

「ストップ! その発言はしないほうが良いわよ? 何故ならマキ達が勝つから! そのあとを言ったらあんた一生後悔するわよ!」

 

「ふふ、面白い試合になることは間違いなさそうだ。 ウォーミングアップの途中に失礼したね。 俺もあっちに戻るよ」

 

ヒロトは花瑞には会わずに雷門側コートに戻っていった。

 

「全く、自分で挨拶くらいしてきゃいいのに。 奥手なやつはマキ嫌い」

 

 

こんなやり取りを知らない花瑞がその後合流してアップを終え、ついに決勝戦が始まる。

 

 

雷門フォーメーション

 

FW  豪炎寺 染岡

 

 

MF 虎丸 ヒロト 鬼道 マックス

 

 

 

DF 風丸 壁山 栗松 半田

 

 

GK 円堂

 

 

 

ベンチ 宍戸 影野 闇野 少林 目金

 

 

鬼怒川は変わらず

 

FW   荒城 マキ

 

 

 

 

 

MF 岸川 明 令戸 笑太

 

 

 

 

 

DF クララ 花瑞 杏 浜夏

 

 

 

 

 

GK 黒岩

 

 

 

ベンチ 星原

 

 

 

「雷門はこの大会ここまで無失点。そしてヒロト19点、豪炎寺19点、染岡15点、虎丸16点、鬼道2点と大量得点。間違いなく今大会最強のチーム。それに対してこっちはもう花瑞さんがいかに力を発揮して他のメンバーがサポートできるかにかかっていると言っても過言ではないのでは無いでしょうか」

 

 

ベータはデータを見つつそう全員に伝える。

 

「今回ばかりはそれもやむ無し……か」

 

クララは同意しつつそれ以外も無いものかと考える。

 

「マキじゃ勝てないっての?」

 

「多分止められますね」

 

「なっ!?」

 

マキはいつもの調子で聞いてみるがキッパリと答えられてしまう。

 

「でも私だけじゃ絶対勝てない。皆で最大限の力を出しきってようやく勝てるかどうかだと思うからみんなよろしくね!」

 

 

「おお!」

 

 

 

鬼怒川中ボールから試合が開始。マキが挨拶代わりのメテオシャワーで豪炎寺と染岡を突破するが着地と同時に視界が真っ白になるほどの光に覆われる。

 

「フォトンフラッシュ!」

 

ヒロトがそのままボールを奪って後続の令戸と明をあっさりと追い抜いて進撃する。

 

「いくよ、花瑞!」

 

「き、来てください!」

 

「天空落とし!」

 

「ゴッドフラワーG5! きゃ!?」

 

ヒロトの天空落としが花瑞のディフェンスを突破して黒岩に襲い掛かる。

 

「ダブルロケット!」

 

このシュートを防ぐがボールは味方に渡らず虎丸が奪ってしまう。

 

「真グラディウスアーチ!」

 

「ラ·フラム!」

 

杏がシュートを止めるが更に足の速い追撃に来る。

 

「スピニングフェンス!」

 

「ぐあっ!」

 

 

風丸がボールを奪う間に豪炎寺と染岡もメテオシャワーによるダウンから復帰して攻撃に加わる。

 

「いくぞ! 炎の風見鶏!」

 

風丸と豪炎寺の連携シュートが鬼怒川ゴールを休む間もなく襲い掛かった。

 

「ダブルロケット! ぐぅ……」

 

「ウォーターフォール!」

 

キーパーの後ろに回り込んでクララが守り何とか失点を防いだが既にペナルティエリア付近で雷門の攻撃陣形が整ってしまっている。

 

「手数が多すぎる」

 

雷門は円堂と栗松、壁山を残して全員が攻撃に参加していた。クララのパスコースはそのペナルティエリア内に残る花瑞しかいない。

 

「早速頼ることになってすまない。現状打破を頼む」

 

 

「任せて! 勝利の女神ニケ ヘブンズタイム!」

 

花瑞は間髪入れずにヘブンズタイムで突破口を開きマキにパスを出す。

 

「よし! 守りの手薄な今のうちに」

 

マキは栗松を躱すと壁山にメテオシャワーを喰らわせてキーパーと一対一に持ち込む。

 

「喰らえ! グングニルV4!」

 

「ゴッドキャッチG5!」

 

だがやはり雷門の守護神は簡単に点をやらない。マキ渾身のシュートもガッチリと止めた。

 

「ちっ」

 

「いいシュートだぜマキ!」

 

円堂はボールを風丸に渡してカウンターを仕掛ける。

 

「行かせないぞ! フェイクボンバー!」

 

「疾風ダッシュ!」

 

「なぁ!? はや!」

 

笑太があっさりと抜かれると浜夏を虎丸のマークに着けさせ杏がボールを奪いに行く。

 

「イグナイトスティールV3!」

 

「うわ!?」

 

風丸からボールを奪うも鬼道が横から接近している。杏はすぐにボールを令戸に出した。

 

「オッケイ任せろ! 荒城!」

 

令戸は栗松がマークに着いている荒城を走らせるような強めのパスを出す。

 

「追い付く! 追い付くぞ! 真ブリザードキャノン!」

 

栗松を振り切りそのままダイレクトでシュートを撃つ。

 

「ゴッドキャッチG5!」

 

だがこれも決まらない。円堂は半田にボールを渡す。

 

「俺だっていいとこ見せてやる!」

 

半田は岸川と明を躱してボールを鬼道に繋いだ。

 

「よし、染岡!」

 

鬼道からボールを受け取った染岡がドラゴンスレイヤーを放つが、これは花瑞が完全にブロックした。

 

「ふぅふぅ……息をつく暇もないや。ヘブンズタイム!」

 

ボールを奪っても周りは強敵だらけですぐにヘブンズタイムを使わないといけない状況。攻撃の手が多すぎて花瑞もなかなか前に出れない。

 

「仕方ない……ゴッドノウズインパクト!」

 

花瑞は強行手段として超ロングシュートを放った。これを近距離からチェインして貰う算段であった。

 

「止めるっす! ザ·マウンテンV3!」

 

しかし遠すぎたか壁山のブロックでその大部分の威力が失われてしまいマキが受け取る頃にはただのパスになっていた。

 

「グングニルV4!」

 

「ゴッドキャッチG5!」

 

「ぐぅ…! こんなチャンスなのにぃ!」

 

やや鬼怒川不利で展開が続く決勝戦。果たして先制点はどちらが奪うのか。




ベータ「いや~すごいですねこの戦力差」

八神「雷門が鬼怒川に対して得点可能なシュートのパターンが多すぎる」

ベータ「まあザルとまでは言わないですけどキーパーが頼りないですからねぇ」

八神「言ってやるな。あれでも日本では円堂、立向居、源田、砂木沼、ネロ、ベルガ、グレント、ゴリレオ辺りの下くらいには位置するはずなんだからな」

ベータ「いやぁ、その上げた人の中でも雲泥の差があるんですからやっぱザルかもしれませんねぇ」

八神「チームのキーパーをそこまで言うのか」

ベータ「チームのキーパーだからこそですよ。相手のキーパーがザルだろうと気にせずボコボコにシュートを叩き込むだけですので♡」

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