アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

128 / 147
筆者「ぜぇはぁ! 」

マキ「何疲れてるのよ」

筆者「疲労困憊です…」

マキ「まだ終わらないのよ! ノルマは完結! 張り切っていきなさい!」

筆者「ブラック上司かよ!」


八神の秘策 ジェネシス包囲網

 フットボールフロンティア準々決勝、陽花戸中対鬼怒川中が始まろうとしていた。このチームを牽引しているのはやはり立向居、八神そして巨漢ウィーズともう一人グラマラスな女性。

 

「あ~、キープねぇさんか」

 

クララは愛称なのか彼女をエイリア時代のキープという呼び名にねぇさんと付けて挨拶をした。

 

「本当に久しぶりになるわね。クララに杏もマキも、そして花瑞さんも」

 

「あっ、ジェネシスのディフェンダーのお姉さん!」

 

「覚えてくれてたのね。今日はよろしく」

 

八神が先に挨拶をしているキープを見て合流する。

 

「久しぶりだな皆。今日はよろしく」

 

「八神さん久しぶり。いい試合にしようね!」

 

「あぁ。どっちが勝っても恨みっこなしだぞ」

 

「もちろん!」

 

挨拶を軽く済ませて試合が始まる。

 

「それにしても強気だな八神。何か策があるのか」

 

クララはいくら立向居が強いキーパーだとしても、あれだけ強気にはなれない。恐らくかなり対策をしてきていると警戒する。

 

「そうだね、何かあったらフォローよろしくね」

 

「任された」

 

キックオフ、八神とウィーズの二人が当時から変わらない連携でマキと荒城を抜き去り、後続からキープがすり抜けていく。

 

「キープねぇさんも前に出るのか。これは大技狙い… 花瑞は後ろで待機、杏だけ前に出て」

 

「よし、イグナイトスティール!」

 

「ライトニングアクセル!」

 

八神が杏を躱したところをクララが狙ってフローズンスティールを仕掛ける。

 

「ウィーズ!」

 

「おう! ガニメデプロトン!」

 

パスを受けたウィーズがそのままシュートを放つ。

 

「ゴッドフラワーG5!」

 

それを花瑞は余裕のブロック。ボールを手にする。

 

「グラビティション!」

 

と、それを待っていたかのようにキープが必殺技を放ち、花瑞は重力で地面に押さえつけられる。

 

「う……! こ、これ…くら…」

 

何とか立ち上がろうとするもその間にボールを八神に奪われてしまう。

 

「アストロブレイクV3!」

 

「ダブルロケット…っ!」

 

そのまま八神が先制点を奪っていった。

 

「……完全にしてやられたな。完全に相手の計画通りだろう…」

 

クララはこのためのキープかと思いながらボールを拾った。

 

「今度はマキのボールから何だから追い付いてみせるわよ!」

 

マキがボールを持つと同時にメテオシャワーで八神とウィーズを蹴散らし、荒城が追従する。

 

「グラビティション!」

 

「うっ……重。でもこうすれば……グングニルV4!」

 

地面に押し付けられるような技も地面に入るような技なら関係ないとそのままシュートに移る。

 

「魔王ザハンドG5!」

 

が、それなら立向居が止められるという算段のもとのようで難なく止められてしまう。

 

「や、やっぱザギャラクシーが必要か」

 

荒城がマキにそういうとマキも頷く。

 

ボールはキープに渡されそれを荒城が奪おうとするも彼女もライトニングアクセルが使えたために追い抜かれてしまう。

 

「ゴッドルーツV3!」

 

しかしザギャラクシーが必要と見越した花瑞も前に出てきていたためキープから早々にボールを奪っていた。

 

「マキちゃん!」

 

「オッケ! いくわよ荒城」

 

「おう! 準備できたぜ!」

 

「「「ザ·ギャラクシー!」」」

 

「魔王ザハンドG5!」

 

「な!?」「止められた!」

 

なんと立向居はこの技を自力で止めてしまった。

 

このまま前半戦は得点が入ることはなく、0-1で終わった。

 

「グラビティション、厄介な技だと思う。他の技と違って避けるって方法が基本ないからな。とりあえず先にザギャラクシーの方が先決か。今はマキの力をコースがゴールから外れないように抑えて貰ってるが、それじゃダメだったようだ」

 

クララは想像以上の立向居の力にこのやり方ではダメだったと反省した。

 

「だから二人とも強く蹴れないかどうかだが……」

 

「マキは余裕だけど荒城ぃ…?」

 

「あぁやるよ! やらなきゃ勝てないならやるっきゃねぇ!」

 

「お、今日はマジだな。昨日厳しくした甲斐があったあるってもんだ」

 

「120%の力で蹴るから任せろ!」

 

後半開始、八神とウィーズをメテオシャワーで倒したあとに間髪いれずにメテオシャワーを放ちキープを吹っ飛ばす。

 

「うぉぉぉぉぉ! これでダメならもうどうにでもなっちまぇぇぉ!」

 

「「「ザ·ギャラクシーG2!!」」」

 

荒城の120%の力がマキの力と合わさり先程より強力な一撃になる。

 

「魔王ザハンドG5! うわぁぁ!?」

 

立向居を破り同点ゴールを奪い取った。

 

「よっしゃぁぁぁぁぁ!」

 

「よし、あと一発耐えれる?」

 

「あ、そうだった……あと一回…いける!はず!」

 

「言ったわね? 花瑞、もう一回よろしく!」

 

「わかった! 蓮君無理しないでね?」

 

「あぁ! 大丈夫だ!」

 

しかし八神達はまだ秘策を残していた。それは打倒花瑞のためのまさに取って置きの策であり、ここまで公式戦では披露していない。

そんなことも知らずに勢いづく鬼怒川中は八神から花瑞がボールを奪いボールをマキに渡してシュート態勢に入る。

 

「ザ·」

 

「グラビティション!」

 

「うっ……わたし? で、でも…これなら」

 

キープが花瑞を妨害するが構わずエネルギーをマキたちに送ろうとする。しかし

 

「グラビティション!」

 

「なっ!? ウィーズもだって!?」

 

「うっ………」

 

重力がさらに増して力を出す余力のなくなった花瑞はザギャラクシーを放てなかった。

 

「グングニルV4!」

 

やむを得ず単独シュートを放つも当然止められてしまった。

 

「八神さん!」

 

「よし、これで勝ち越しだ! アストロブレイクV3!」

 

「タブルロケット! っく」

 

ダブルロケットが破られる。もうダメかと思ったそのとき、クララがゴールラインギリギリに割り込みボールをカットする。

 

「す、すまない」

 

「気にするな。それより、まだ終わってない」

 

クララがボールをすぐに杏に渡してゴールから遠ざける。冷静な判断だ。杏はこのボールを繋いで花瑞に託す。

 

「これなら! 勝利の女神 ニケ!」

 

「グラビティション!」「グラビティション!」

 

ふたりによるグラビティションを受けてもなお立ち上がりパスを出し、ザギャラクシーを放てる態勢が整う。

 

「今度こそ! ザ·ギャラク」

 

「グラビティション!」

 

「まさか、八神もか」

 

クララは三人がグラビティションを共有していたことに驚きを隠せなかった。

 

 

「あぁぁ……ぐ!」

 

これには花瑞、化身の力込みでもたまらず地面に押し付けられてしまう。

 

 

「これが我々ジェネシスメンバーで構築するグラビティション包囲網だ!」

 

「はぁはぁ……こんな秘策が…」

 

「マキがもっともっとストライカーとしてちゃんとしてれば……」

 

この場面で自身のシュートでは得点を奪えないことに手から血が出るほど拳を強く握り込む。

 

「グングニルV4ぉぉ!」

 

怒りを力にシュートをするがそれでもゴールは奪えない。

 

「今度は決める! ウィーズ! キープ!」

 

「おぅ!」「任せなさい!」

 

「あのフォーメーションは、スーパーノヴァ!」

 

「杏、なんとしても止めるぞ」

 

 

「あぁ! しかし、何か策があるのか?」

 

「無いことは……無い。シュートブロックだけどな」

 

「なら頼む、私は足止めするからその間に位置についてくれ!」

 

八神達を前に立ち塞がる杏。あえてイグナイトスティールを使わないで勝負を少しでも長くしようとする。

 

「ライトニングアクセル!」

 

「くっ、ここまでか…いや、イグナイトスティール!」

 

ライトニングアクセルに追い付くためにイグナイトスティールで加速する。そしてもう一度立ち塞がる。

 

「くっ、やるな。しかし、ここまで来れば!」

 

「「「スーパーノヴァ!」」」

 

「ちぃ、すまない! あとは、任せた」

 

「あぁ、お陰で間に合った。 ウォーターフォール!」

 

「な、なんだあの技!?」

 

「と言っても、威力を抑えるだけだ。止めろよ、黒岩」

 

「おぅ! ダブルロケット!」

 

クララのブロックで威力の落ちたシュートを見事に防ぎ、ボールは一年生浜夏まで転がり、彼女は必死にボールを笑太へと繋いだ。

 

「よ、よぉし! このボールは絶対に繋ぐぞ!」

 

令戸と協力しながら少しずつ前へ前へと進んでいく。

 

「よし、あとは任せたぞ三人とも!」

 

そしてボールがマキに渡る。

 

「やらせるか! グラビティション!」

 

今度も三人が花瑞を封じようと動くが花瑞も最後の力を振り絞る。

 

「勝利の女神ニケ、アームド!」

 

アームドしたことで身を守り、なんとか力を伝える。

 

「よしきた! ザ·ギャラクシーG2!」

 

「魔王ザハンドぉぉG5!」

 

この一撃が決勝点となり、2-1で鬼怒川中が勝利した。

 

「くっ、完敗だ。 さすがだな花瑞」

 

「八神さんたちもすごかったです。グラビティション、正直本当に潰れるかと思いました」

 

「アームド、あんなにスムーズになっていたとはな。次の試合も頑張ってくれ」

 

「はい!」




キープ「やっほー」

クララ「やぁキープねぇさん。ゆっくりしていってくれ」

キープ「へぇ、結構楽しそうなところね」

八神「少し懐かしいな。それにしてもクララ、いつのまにあんな技を?」

クララ「おいおい、時系列的には一年たってるんだから新しい技のひとつ不思議じゃないだろう?」

キープ「なるほど、ここはメタいことを言える場所なのね」

八神「頼む、できればボケじゃなくてツッコミ側に回ってほしい」

クララ「ツッコミなら私がいるから安泰」

八神「ツッコミとボケのラインを反復横跳びしてかき乱してるやつが言うな!」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。