ー亜風炉花瑞sideー
ここは病院……お母さんは即死だったそうです…
今お父さんの緊急手術が行われています
手術中のランプが消えた
しばらくしてドアが開いた
「あの…お父さんは…?」
「…………生きてはいる」
それだけ言って行ってしまいました
その後面談のようなことをしました
「あの、生きてはいるってどう言うことですか?」
「…何を言っても死のうとしないか?」
「………しません」
しないとは言った、でも怖い。何て言われるか怖すぎた
「君の父は、多分一生植物人間だ」
「植物人間?」
私にとってそれは初めて聞く言葉だった
「簡単に言うともう動けない、生きてるだけの状態だ」
動けない?生きてるだけ?だから植物なのかと気付きたくないことに気付いてしまった
「本当のことを言うと、このまま入院させるだけでもお金がかかるんだ。言いたくは無い、言ってはいけないようなことだが言わせてくれ」
「は、はい」
「いっそ、父を殺した方が君のためになるかもしれない」
何を言ってるのこの医者は…
お父さんを殺す?
「今のままだと君に大量の借金がかかってくる、君はまだ中学生だ、金を集める手段がない。いや大人になってからじゃとても返せない」
「だ、だからって…お父さんを…そんなの……」
「君の未来のためにいっているんだ、まあそれがこの世界なんだ」
「……それでも、お父さんだけでもお願いします」
やだ、これ以上私から奪わないで…
「そこまで言うなら構わないが、君の人生どうなっても僕は責任をとれない」
それで話は終わった。私は動かないお父さんのいる部屋に向かってた
「お父さん…どうしてこうなっちゃったの?」
答えてくれるはずもない父に私は問いかけてしまった
「影山のせいだ」
突然背後から大人の男性の声が聞こえた
「誰ですか?」
「私は刑事の鬼瓦と言うものだ。少し話を聞いてくれるか?」
「はい…」
私は刑事と名乗る鬼瓦さんに椅子を出した。
「すまないな、単刀直入に言うと今回の事故は影山と言うやつが手を引いている」
「影山…」
「知っているかもしれないが、君の兄を奪った男だな。そいつが脱獄して亜風炉花瑞さん、あなたが亜風炉照美と接触したのを見て親を暗殺を目論んだんだ」
「私のせいなんですか?」
「いや、悪いのは影山だ。そしてそれを止められなかった俺らのせいだ。許してくれ」
刑事さんに頭を下げられて困ってしまった
「それじゃあ、俺はあいつを捕まえなければ行けない。気をしっかり持ってくれよ…」
私はその後ずっと、動かないお父さんの手を握っていた。気が付いたら朝になっていた。
ドアが開く音がした
「花瑞ちゃん」
「ヒロトさん…」
私は地獄のなかで神様に手をさしのべられたかのような気になっていた
「今回のことは…その、凄く大変だったと思う」
「ヒロトさん…」
気を使わせてしまっている、それだけで申し訳ないと言う気持ちが広がってきてしまった。
「病院の人に聞いたら花瑞ちゃんなにも食べてないらしいじゃないか、これを食べてよ」
何かを取り出そうとするヒロトさん
「私は大丈夫だから…ごめんね」
しかしお腹がなってしまった…恥ずかしい
「ごめんね、急いでたものだから元気が出るものって店の人に頼んだら…」
ヒロトさんは私にフランクフルトを渡した。
でも、そのフランクフルトは今まで食べたなかで一番美味しく感じた。
「少し外に出ようよ、ずっと中にいたら体に悪い」
私はヒロトさんに連れられて病院の外に出た。
後書きは台本形式にしてみた…
筆者「ヒロト君!」
ヒロト「今度はどうしたのかな?筆者さん」
筆者「先に言っておく、R18にならないようにしてくれよ?」
ヒロト「ふふ、俺がそんな男に見えるかい?そう見える人がいけないんだよ」
絶望の筆者「(やばいよ…こいつやっぱりやばいよ)」
皆に手を振るヒロト「それじゃあみんな、次回もまた見てね」