アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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マキ「さぁて、また遅れたわね?」

筆者「いや、大詰めじゃん?こう、中途半端なモチベのときに書いてクオリティ下げたくなくてな」

マキ「毎日失速すること無くイナズマ魂で駆け抜けなさいよ!」

筆者「俺のやる気はエブリデイ立ち上がリーヨしねーよ!」

マキ「あっ、こいつ開き直った!」

筆者「おいやめろ、ボールを用意するな打ち上げるな」

マキ「メテオシャワー!!」

筆者「ぬぁわぁぁぁ!」

ヒロト「原点回帰かな?」




決勝戦リトルギガント 楽しいサッカー

 決勝の朝が来た。清々しい晴天に見守られながら宿舎周りをランニングする選手一同。試合が待ち遠しく身体を動かしているのは日本だけでなく相手国のコトアールも同じであった。

 

「みんなぁ~! 朝御飯の準備ができたよ~!」

 

マネージャー木野が宿舎から声をかけた。

 

「おう! みんな、戻るぞ!」

 

「「はい!」」 「「おう!」」

 

朝食はおにぎり二つと大根の味噌汁、ウインナーが沢山というメニューであった。

 

「今日はイナズマジャパンがウィナーになる験担ぎ…なんちゃって」

 

と、自分で言ってから照れ気味になる音無。験担ぎにカツを出したかったが朝から揚げ物は重いだろうということでこのメニューになったようだ。

 

「ウインナーとっても美味しいですっ! ごちそうさまでした」

 

花瑞は食器を片付けるときに元気にそう言って自室に荷物を取りに行った。

 

「いよいよ決勝…本当に色々あったけどこの試合に勝てば世界一なんだね」

 

会場に移動する前から心臓がバクバクと主張する。

 

「全く、ガルシルドの野望を止めたんだからあんまり緊張することでもないでしょ?」

 

いつの間にか部屋の入り口に立っていたマキは胸に手を当てながら独り言を大きい声で発していた花瑞を現実に戻すように声を掛けた。

 

「わぁ、びっくりした。 いやぁ、でもやっぱ緊張するよ! だって世界一になるかどうかの試合だよ?」

 

「修羅場は越えても別腹ってわけ? ん~わからなくもないけど」 

 

マキは腕を組んで難しく考えるような姿勢を見せる。

 

「ほら二人とも、出発前に何やってるんだ」

 

「皆もうキャラバンに乗ってるんだ、早く行くぞ」

 

クララ、杏が二人をせかせかと歩かせてキャラバンへと乗せた。

 

 

 

──もうこの試合を妨害するような輩は誰もいなかった。何事もなく試合会場に入ったイナズマジャパンはロッカールームでユニフォームに着替えると各々決勝のコートへと向かい、アップを始めた。

 一昨日倒れた花瑞も、そもそもどんな環境に置いてかれたかわからない黒嶋も、監督の目から見て全員コンディションは良好。誰をスタメンにしても自信を持って送り出せる状態であった。

そんな中監督の選んだ決勝のスタメンは以下の通りとなった。

 

 

 

 

FW   豪炎寺 虎丸 吹雪

          

 

MF   ヒロト 鬼道  マキ

         花瑞

DF    杏  飛鷹  クララ

 

GK 円堂

 

ベンチ 黒嶋 立向居 壁山 佐久間

 

 

「日本代表として、これまで多くの物を背負って戦ってきた。中には日本の代表として以上のものを背負う試合もあった。ここに立てなかった多くの選手達の分も……今日の思うままに試合をしてこい!」

 

「「はい!!!」」

 

久藤監督からの激励を受けてポジションに着き、リトルギガントボールで試合が始まった。最初にボールを持ったゴーシュは軽い身のこなしで豪炎寺を抜くと、ヒロトを前にドラゴへとパスを出して鬼道含めて追い抜いた。

 

「ゴッドルーツV3!」

 

「ぬぉ!?」

 

しかしディフェンス陣で一人だけ前に出る形で置かれている花瑞がすかさずボールを奪いカウンターに繋げようとボールをマキに渡した。

 

「試合は見てたがやはり強いな、さすがだぜ」

 

「ど、どうも。ありがとうございます」

 

試合の真っ只中に送られた相手選手ドラゴからのリスペクトの言葉、花瑞は一瞬驚いたが感謝の言葉を送る。

 

 

「さぁて、先制点はもちろんマキ達が貰うわよ!」

 

「簡単には通さない!」

 

「メテオシャワーV3!」

 

ユームのディフェンスを簡単に突破したマキは右サイドに走りセンタリングを上げると見せかけ鋭角からのグングニルを放とうとした。

 

「分身ディフェンス!」

 

「増えた!?」

 

ウィンディが俊足を生かしてマキに接近しボールを奪った。

しかしそのボールをウィンディからシンティに渡ったところをすかさずフローズンスティールでクララが奪った。その後冷静にボールを鬼道に渡してマキを少し後ろに下げさせた。

 

「前に出すぎだぞマキ」

 

「なんだか知らないけど気持ちが昂ってるのよ!」

 

「わたしを説得させる理由には一ミリもなっていないぞ?」

 

「マキもよくはわからない!」

 

マキだけが感じている感覚ではない。それは決勝戦という大一番だからでも、強敵との試合だからでも無い。

 

「楽しいんだろ」

 

「っ! それだ!」

 

クララがマキの思っていることを何となく観察して口にするとマキは難問を解いたかのような顔でそう反応した。

 

「ここ最近は色々と背負うものが多くてやたら重い試合が続いていたからだろう。純粋に楽しめる試合の空気に身体も浮かれてるんだろうな」

 

クララはマキが言語化できてないであろう内容を全て説明してあげることでマキの頭を整理させて普段通りのマキを取り戻させた。

 

「鬼道も笑っているようだしな……フフ。浮かれるのは勝ってからにしてほしいものだ」

 

クララは口角を少しあげて微笑み、後方から走り出した。

 

 




クララ「マキが自分で気付かないほどにはウキウキしていた」

杏「お前も実は楽しいだろ」

クララ「まさか、私は平常心だ。お前は浮かれてるけどな」

八神「いや、二人も楽しんでるのは客観的にみてる私からしてもわかるぞ?」

クララ「……」

杏「何ちょっと恥ずかしがってるんだか…」

クララ「クールでいつも平常心なツッコミとボケのユーティリティプレイヤーが私のポジションなのに…」

杏「充分達成してるわ! ただ言うほどクール系ではないぞ!?」


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