アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

111 / 147
筆者「毎度毎度投稿が遅れて申し訳ありません」

マキ「ほんとよ! どうしてくれるのよ!」

筆者「当初予定してた展開と少し変えるかとかいろいろ検討してたら」

マキ「検討検討ってあんたは某偉い人じゃないのよ!」

ヒロト「まあ仕方ないじゃないか、未来は今の俺たち次第で変わるんだからさ?」

マキ「つまり、少しはいい方に転がったの?」

ヒロト「それはわからない」


花瑞、更なる高みへ

 ゴーストミキシマックスの力でマキのシュートを止めたフォックスはボールをディンゴへ、そこから前線へとパスを通してコヨーテへと繋いだ。

 

「ガンショット!」

 

「みんな上がってくれ! ゴッドハンドX改!」

 

ロココは一人でシュートを止めて再度ボールを手にする。ベータの位置がフィールド中央まで後退していることを確認してボールを吹雪へパス。そのボールを奪おうとベータが急接近する。

 

「花瑞君!」

 

吹雪は花瑞へスライドするようにパス、花瑞はダイレクトにボールを壁山へそしてかなりのオーバーラップで風丸へボールを出す。

一瞬で反対方向までボールを移動させたことで吹雪に向かっていたベータからは距離がある。

 

「ん~姑息ですねぇ♡」

 

風丸がボールを虎丸、そして豪炎寺へ。

ヒロトが合流すればグランドファイアが出せる。あと少しでゴールに届く。

 

「デーモンカットV3!」

 

そんな希望を打ち砕くようにパワーアップされた必殺技が道を塞ぐ。豪炎寺は僅かに眉をひそめた。ヒールリフトでボールを空中に上げてひとりでシュート態勢に入らざるを得なかった。

 

「爆熱スクリュー改!」

 

「ビッグスパイダーV3!」

 

止められてしまった。まだ一点差ではある。だがその一点が今はとても険しい壁となっている。

 

「豪炎寺さん、どうしますか。こうなったら遠くからでも……」

 

「ダメだ。それでは決められない」

 

グランドファイアは警戒されすぎている。同等の威力の技を出せる状況を作り出して守備を分散させたい。

しかしまだピースが揃っていない。そしてそれを繋ぐだけの人も集まっていなかった。

ボールはわざわざゴール前までベータが戻ってきて受け取った。

 

「さぁて、もう少し痛めつけてあげないとですね。虚空の女神アテナ! アームドォ!」

 

ベータは口角を上げ、豪炎寺に視線を送る。

 

 

「まずは、お前だぁ!」

 

ボールを持ったまま強行突破するような動きで豪炎寺(狙った獲物)をぶっとばす。そのまま虎丸も空中に飛ばす。一度振り返ってボールをヒロトめがけて弾丸のような勢いでシュート。ボールを胸に当てられたヒロトはコート外まで吹き飛ばされ、ボールはマキの方へとコースを変える。

 

「やめなさいよこのクソサド女ぁ!」

 

そのボールを止めてやろうとマキはどっしりと構える。

 

「ダメ! マキちゃん! 避けてぇぇ!」

 

花瑞はマキに避けるよう腹の底から声を捻りだす。

ボールの軌道の後ろからベータが追い越すような速度で接近する。

 

「はぁぁぁぁ!」

 

「その右足ごと、砕け散れぇぇ!」

 

「マキは負けない! あんたの目論みこそ砕け散れぇぇ!」

 

ボールに同時に蹴りが入る。その衝撃波が地面を吹き飛ばすのより先にボールが耐えきれずに破裂し、マキは花瑞のいる後方まで衝撃で吹き飛ばされていた。

 

「マキちゃん大丈夫!?」

 

「ぐっ、うぅ…大丈夫よ。マキ、まだ怪我なんてしてない。でも悔しい。悔しいけど今のマキにはあいつを越えられない。花瑞お願い。あいつを止めるにはあんたの力がもっと必要。マキがいくら努力してもいつも先にいく花瑞なら、あのよくわかんない化身ってのも出来る花瑞なら勝てる!」

 

 

「……うん。絶対に負けない」

 

ボールはレフリーボールとなり、当然相手はベータがそのボールを取るつもりで立ちはだかる。

対するイナズマジャパンは……

 

「この状況、みんな意見は同じだと思うが一度問いたい。誰がボールを取りに行く」

 

鬼道は全員を集めて確認する。

 

「花瑞しかいない、どうせお前らもそう思ってるんだろ?」

 

不動が真っ先にそれを口にした。

 

「ああ、俺もそう思う。花瑞、頼むよ」

 

「マキは当然そのつもりよ?」

 

ヒロト、マキも続いて頷く。

 

「花瑞、頼んだぞ」

 

「お願いします! 花瑞さん!」

 

みんなの意見は一緒だった。

 

「みんな……ありがとう。わたし、このボールを必ずゴールに繋げます!」

 

ベータと花瑞が対峙する。

 

「やはりあなたが来ますか。なら、虚空の女神アテナ!」

 

ベータはここでアームドをしなかった。

ベータはヒロトを動けなくすることも、マキを立てなくすることも可能だった。

しかし、未来の統計データからそこで彼女にとって大切なの人にとどめを差すような真似をすれば感情コントロールを覚えた花瑞といえど再び怒りの力で大きな力の解放のきっかけになりかねないとあえてまだ戦える程度に攻撃力を削ぐ程度に落としていた。ベータは花瑞を恐れていた。

 

 

ボールが二人の間に投げられた。

 

「勝利の女神ニケ!」

 

花瑞も化身を見事出現させ、ボールめがけてジャンプする。

 

「さすがに化身は来るよなぁ? でも、そんなの関係ねぇ! 今のお前になら勝てる!」

 

ボールに両者の足が触れる。先程よりさらにすさまじい衝撃波が伝わる。

 

「くっ!」

 

「残念だったなぁ! 俺の勝ちだぁ!」

 

負けられない。ここでボールを奪われるわけにはいかない。皆を傷付けた怒り。サッカーを壊そうとすることへの怒り。喜怒哀楽だけではない。何よりも、この化け物じみた強さを持つベータに自分なら勝てると信じてくれているみんなの期待へ報いたい。

胸の中に全てが集まっていく。みんなの思い、自分の思い、それらが力となって形作られる。

 

「アーーームドォォォ!」

 

「な、なにぃ!?」

 

この土壇場、競り合いの真っ最中に花瑞が化身アームドを達成したのだ。突然の出来事、一瞬の力の差で勝負のつくこの競り合いにおいてアームドが間に合わなかったベータはボールを花瑞に奪われた。

 

「そ、そんな……俺はあいつの怒りを頂点まで達してなんていないのに」

 

「君は花瑞のことを未来に残ったデータでしかみてないのかい? 目の前にいたのに」

 

ヒロトは地面に手をついたベータに語りかける。

 

「花瑞の爆発的に力を上げる根幹は怒りじゃない。大切な人を思う優しさだ」

 

「何が言いたい!」

 

「怒りはその表現のひとつでしかないってことさ。感情をコントロール出来るように成長した花瑞が、今そこから更なる高みへ登ったのさ」

 

「ふん、そんな語っているけどお前は攻めなくていいのか? お前がいなければグランドファイアもザ·ギャラクシーも出せない。ゴールは割れないぞ?」

 

「今の花瑞なら大丈夫さ」

 

そのヒロトの言葉通り、花瑞はアームドしたままゴッドノウズインパクトを放ち、同点となるゴールを決めた。

 

1-1 前半終了間際の出来事であった。

 

 

「マモル以外にもこんなにすごい奴らがいるのかイナズマジャパン。 俺ももっと強くならないと」

 




杏「クララではない、けど誰か来た気配がするぞ」

八神「あれは、ふふ。隠す必要もないな。うちのキャプテンが来たようだ」

クララ「次回、イナズマイレブン。 円堂合流! お楽しみに」

杏「!?」

八神「なんでもありだなお前は」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。