アフロディに妹がいた!?   作:ゆーこー

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筆者「頼むから勝ってくれよ」

マキ「マキが負けるとでも? なめないでよね」

ヒロト「花瑞は必ず俺が守る。いくぞ、マキ」

マキ「えぇ。ぼっこぼこにして返り討ちにしてやるんだから!」


VS. オーガ+β 序章、地獄

 改めて現状の整理。ベータの力でオーガスタジアムに飛ばされた花瑞達。目標は本来存在しないらしい花瑞を消すことで本来の目的である円堂守への作戦を実施できるようにするため。それをさせないために現れたのが天馬とフェイ、そして円堂カノンとアフロディ。負ければ花瑞は消され花瑞の存在しない時空へと変わる。

 

 

そして、その試合を臨むに際してのスタメンがこれだ

 

FW カノン マキ ヒロト

 

MF 八神 フェイ アフロディ  天馬 

 

DF 杏 花瑞  黒嶋

 

GK クララ

 

当初、ゴールキーパーを誰にするかというところがかなり悩まされた。結果としてキーパー技のある花瑞かクララになったが、攻守ともに花瑞を前に出すべきとクララが提案して自分がゴールキーパーになった。

 

相手のフォワードはバダップ、エスカバ、ミストレ、その裏にベータの姿がある。ボールはこちらからチーム名は唯一存在していたテンマーズになった。

ボールはマキが持ったのだが、開始早々にエスカバとミストレがクロスするようにマキからボールを奪いマキは空中に飛ばされる。

 

「へっ! てめぇらなんてこの俺が蹂躙してやんよ! デスレイン!」

 

エスカバがいきなりロングシュートを放つ。

 

「アイスブロックっ!」

 

ロングシュートをガッチリと止めてクララは少し得意気な顔をした。

 

「さすがになめすぎじゃないか? それとも、そこまでしかボールを自分の物にできないのか?」

 

 

「けっ! ほんの小手調べよ」

 

クララはボールを黒嶋へとパスした。

 

 

「あら、あなたも消さないといけないので……容赦しねぇからなぁ!?」

 

途中まで優しい口調だったベータが途中から豹変してボールを持つ黒嶋へと襲い掛かる。強力なチャージに対して黒嶋も身体を当てて真っ向からぶつかる。

 

「くっ……花瑞!」

 

ベータのタックルに押し負けて飛ばされながらもパスを出す。しかしそのボールが花瑞へ渡る前にバダップがパスカットをした。

 

「デススピアー!」

 

「あ、アイスブロッっ!!!」

 

クララのアイスブロックが簡単に砕かれて先制点を取られた。

これはまだ始まりに過ぎない。地獄の底はまだまだ深い。

試合が再開して間も無く、ボールを持ったヒロトにミストレが襲い掛かる。それを躱したかと思えばエスカバがタックルをしてボールを奪う。そのままボールを持ってフェイを抜かし、花瑞の前にまで侵攻する。

 

「ゴッドフラワーG4!」

 

「くっ!」

 

エスカバからボールを奪ったのも束の間、バダップが花瑞を襲う。花瑞の持つボールをファールギリギリのラフプレーで奪い取ると再びシュートしようと空へと飛び上がる。

 

「させるかぁ!」

 

バダップの背後から八神がジャンプ。既に力が加えられて捻り曲がったボールに身体を使って機動をずらす。ボールはゴールからそれてコーナーキックになった。八神は勢い良く背中から落下して腰を強打した。

 

「くっ……」

 

「八神さん、大丈夫ですか?!」

 

「花瑞が消えるかもしれないというときに、たとえ怪我だろうと大したことないさ」

 

「八神さん……」

 

コーナーキック、ボールを受け取ったのはミストレであった。ミストレも空中に飛んでバダップと同じくデススピアーを放った。

 

「やらせません! ゴッドフラワーG4!」

 

ギリギリと花に穴が開いていく。だが決して貫かせない。ギリギリのところで踏ん張ってボールを手に入れた。

 

「お兄ちゃん!」

 

そのボールをアフロディへパス。受け取ったアフロディはすぐにカウンターに入った。オーガのミッドフィルダードラッヘと、サンダユーがボールを奪いに来る。

 

「このボール必ず繋ぐよ。ヘブンズタイム」

 

二人を軽く突破してさらにドリブルで突き進む。

 

「ヘブンズタイム」

 

オーガのジニスキーとゲボーを突破しようとしたときであった。

 

「はぁい、あなたの時間はそこまでです♡ ──っ昔プロミネンスの野郎にやられたときの屈辱を思い出しながらやられちまいな!」

 

ベータがヘブンズタイムを破って割り込んできた。

 

「そうだね、悔しかったさ。だから僕も簡単に取られないよ」

 

ヘブンズタイムが解かれた。しかしまだボールはアフロディが持っている。ギリギリのところでベータの強力な攻めを乗り越えていた。

 

「頼むよ、ヒロト君!」

 

「おう! 流星ブレードV3!」

 

ヒロト渾身の流星ブレードが炸裂する。

 

「エレキトラップ!」

 

しかし、キーパーザゴメルの必殺技の前に破れてしまった。

 

「くっ、すまない…」

 

「おいザゴメル! オレにボールを寄越しやがれ!」

 

ベータはボールを強引に受け取ると口角を上げて悪巧みでもするような顔をした。

 

「さっさとケリをつけてやる。虚空の女神アテナ!」

 

「あ、あれはなに!?」

 

「あれは化身です! 簡単に言うと必殺技より強力なんです。気を付けてください!」

 

「それだけじゃねぇぜ? アームド!」

 

花瑞達にとっては未知の化物である化身がその姿を発動者であるベータの身に纏う鎧へと姿が変えられていく。

 

「あれに対抗できるのは俺だけです! うぉぉ! 魔神ペガサスアーク! アームド!」

 

「てめぇなんかとはレベルが違うんだよお!」

 

化身アームドした両者が激突する。大きな衝撃を産み出し周囲に近寄れない。天馬がパワー負けしてボールはテンマーズゴールに勢いよく向かっていく。

 

「ゴッドフラワーG4!っきゃ!?」

 

ゴッドフラワーをあっさりと貫通してクララの元へ

 

「アイスブロックっ! なっ!?」

 

クララごとゴールネットまで飛ばされて二点目を奪われる。圧倒的パワーの差を見せつけられる。

 

「あのベータという少女、次元が違いすぎる……」

 

その威力を直に受けたクララは震える右手を見ながら呟く。

 

 

「大丈夫だよみんな! 試合は始まったばかり、それに戦ってれば少しずつ目も身体もあのスピードに慣れるはず、大丈夫です!」

 

「そうですよ! 花瑞さんの言う通りまだ試合ははじまったばかりです! なんとかなりますよ!」

 

 

「負けたら自分が消えるってのに、俺の力を見ても絶望ひとつ見せないとは大した器だなぁ、花瑞」

 

 

「(これが中学時代の花瑞さんか……勝利の女神と言われるだけあって何て言うか、オーラみたいなのが円堂監督そっくりだ)」

 

 

 

 

 




クララ「このままだとざるキーパーだ」

杏「しかし、他に方法はない。ロングシュートとノーマルシュートを抑止できるだけでも大分変わるわけだしよくやってる」

八神「とはいえ、頭ひとつ抜けたバダップとそれを身体ひとつ分以上飛び越えた実力のベータ……いたっ……‥どうする」

クララ「あまり無理をするなよ八神。この戦いが終わったらまた世界大会なんだ」

八神「そうだな……他のみんなは無事だろうか?」


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