それでは本編です。
「はぁはぁ、もうダメ」
「まだ諦めては、はぁはぁ。だめよ」
雨のなかマントを被った二人が必死に走っている。子供と大人のようだ。大人の手のなかには赤ん坊が加護のなかに入っている。
(やっぱりこの日だったか。さてどうしたものか)
そうこう考えている内にデュラハンが追い付いてくる。目の前には分かれ道がある。
「貴方はここに隠れて居なさい。この子を頼むわよ」
「ダメ、いかないでエレノア様。」
「じゃあね。」
(ただで行かせるか。)
タルトはエレノアから右手でエネルギーをギュインする。そうするとエレノアは100m付近で倒れた。それをデュラハンが追い着く。
「この子を守らなきゃ」
(姉さんのこうゆうとこが好き。)
そうしてると後ろから違うデュラハンが追いかけてきた
(姉さんが危ない!頼む勇者の力よ俺に何か寄越せ)
するとタルトの体が光だす。
「このままじゃ追い付かれちゃう。きゃぁ」
足元にある小石につまずいてマルティナは転んでしまう。一緒にタルトが入っているかごも飛ばしてしまった。マルティナ目の前に既にデュラハンが追い付いて来ていた。
(私ここで死んでしまうのね。ごめんなさいお父様。タルト)
「おいデュラハンこっちだ。」
「えっ」
そこには服を着ていないおかっぱの髪の青年がいる。青年は右手をデュラハンに向けている。
「これでも喰らえ。」ギュインギュインギュイン
「なんだこれ。ち…からがなくな…って」
行きなりきた青年が右手を出したと思ったらデュラハンが消えてしまった。青年がマルティナに近づく。
「大丈夫だった?姉さん。ここにいたらロウじいちゃんが来るから待っててね。」
「貴方は、誰なの?」
「なに言ってるの姉さんさっきまで持ってたじゃん」
マルティナはビックリしている。まぁそりゃあ赤ちゃんが行きなりでかくなったら誰だってびっくりする。
「じゃあ。あなたはタル……きゃあああああああああ」
「どうしたの?敵でもいた?何処だ」
「それよそれ。下のものよ今すぐしまいなさい。」
マルティナは顔を赤くしながらタルトの股を指す。赤ん坊のままでかくなったのだから来ていたものが無くなるにきまっている。タルトは言われたとおり股を見ると。
「きゃあああああああ」
「こっちが言う台詞よ」
「まあこれはいいや」
「よくないわよ」
「そんなことより今から姉さんに結界を張るね。」
そう言うとタルトは左手からエネルギーをだしマルティナの体を囲った。マルティナの回りが四角形の形をしだし守り始めた。
「それで大丈夫だから」
タルトは?
「まだやることがあるから」
(母さん達の体をこの力で守らなきゃね。)
タルトは左手を空に向けエネルギーを出した。
バシュンバシュンと音を出し飛んでいった。
タルトは自分が入っていた籠を持ち出した。
「姉さんじゃあね。」
何処にいくの?
マルティナは泣きそうになりながら言う。
「ちょっとね。16年位行ってくる。」
また会えるの?
「うん絶対会える。」
わかった。行ってらっしゃい。
「行ってきます。姉さん大好き。」
そうするとタルトの体が小さくなって行き篭に収まった。タルトが入った籠は水に流され川にどんぶらこどんぶらこされて流されてしまう。
読んでいただき有難うございます。
今回主人公の能力の使い方の一つが出てきましたね。
この力で倒すと経験値が入りません。理由は経験値ごとエネルギーにしているからです。