fate/stay night 夢よ永遠に 作:fate信者
fate信者です
今回はほのぼの?をやります。
では、どうぞ!
~半年後~
切嗣が旅立って、半年が過ぎた。
この半年間で私たちはこの街に順応していった。
私と士郎は料理がどんどん上達していった。
それは、もう見違える程に……
今の私の実力は士郎より少し下と言うぐらいか。
私は士郎と料理が出来る事が素直に嬉しい。
昔は作る側と食べる側と言う関係だったが、今は二人で作り二人で食べると言う私が望んだ関係だ。
だから、私は今の生活に満足している。
この家にはもう一人住人が居る。
その名は藤村大河。
藤村組組長の孫娘だ。
私と士郎が日常を謳歌出来るのは大河の祖父雷画(ライガ)のお陰なのだ。
大河は最近この家に住み着いていると言っても、多言ではない。
「ここのご飯が美味しいから」と言う理由らしい。
今日は大河は居ない。
どうやらライガから「いい加減帰ってこい!」と言われたようだ。
大河は居たら居たで騒がしいが、居なかったら寂しいものだ。
「アルトねぇ!焦げてる!魚が焦げてる!!」
「えっ!? あっ!!」
士郎の言葉を聞き、魚を見てみると、物の見事に丸焦げだ。
これでは食べられたモノではない。
それでも資源は有限なのだ。だから、自分で食べよう。
実際…調味料で何とかなるかもしれない。
「アルトねぇ、良いよ。それは俺が食べる」
士郎はそう言ってくれた。
なんと出来た弟なのだろうか!
私は姉として嬉しい。
だが、自分の不始末は自分で片付けたい。
「シロウ、その心遣いは嬉しい。ですが、これは私がしてしまった事ですから、自分で食べます」
私は士郎の心遣いを固辞する。
弟には私の失敗してない料理を食べて満足して欲しい。そう、私は姉なのだ。
「ガラガラガラ」
と玄関のドアが開く音がした。
士郎は玄関の方に走っていく。
私は士郎の後を追わずに料理を作る。
廊下から走ってくる様な音が聞こえる。
「アルトねぇ!大変!大変!」
士郎は興奮している状態だった。
一体誰が居たのか?
私は士郎に手を握られ、玄関に向かった。
「えっ!?」
そこにはボサボサの髪、死んだ魚の様な目、ヨレヨレのコートを着た男が居た。
男は私たちを見ると笑顔になり、
「ただいま、アルトレアさん、士郎……!」
と一言。
士郎は目に涙を溜めている。
どうやら切嗣が帰ってきたのが余程嬉しいらしい。
私は切嗣の後ろに居る小さな女の子に驚きを隠せなかった。
その子の見た目は、雪のような白銀の髪、髪と同じぐらい白い肌、ルビーの様な真っ赤な瞳、士郎と同じぐらいの身長。多分、年もそこまで離れていないと思う。
「ほら、イリヤ、ご挨拶は?」
切嗣の後ろにいた女の子は、前に出て、スカートを持ち上げ挨拶をした。
「衛宮イリヤスフィール。どうぞ、イリヤとお呼び下さい。お兄ちゃん、お姉ちゃん、今後ともよろしくお願いいたします」
私は確信した。
私が過去に飛んだせいで未来は変わってしまう。
それでもその未来が幸せならそれでも良いと思った。
勝手な自己満足と蔑まれても良い。
私はこの家族を幸せにすると誓ったのだから!
新しい家族が一人増えました
原作からどんどん違う所にいっています。
イリヤさんは死んで欲しくないので殺しません!(絶対に)
それではまた次回