fate/stay night 夢よ永遠に   作:fate信者

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投稿するの遅れてすいませんでした~!!!
何回も投稿しようと思っていてもリアルの事情や気持ちの問題で中々投稿出来なかった事を深く謝罪します。
これからも頑張って行きたいです。
スカディ出たら投稿すると言いましたが、スカディは出なくて代わりにエレちゃんが手に入ったから投稿します。
では、どうぞ!


遠坂の提案

「少しは自分の立場が理解できた?

なら次は貴方の体の事ね。衛宮くん、あれから自分に何が起きたのか覚えている?」

 

「いや、覚えてるも何も、俺は」

 

セイバーに駆け寄って、バーサーカーに腹をごっそり持っていかれた。

俺の意識はそこで消えてしまって、昨夜の事はおろか、どうして自分が生きているかも解らない。

 

「…ふん、そんなコトだろうと思ったわ。本題の続きに入る前に、そこんところだけ説明してあげる」

 

不愉快げにため息をこぼして、遠坂は手短に昨夜の事を説明してくれた。

何でも俺が気を失った後、バーサーカーは立ち去ってしまったらしい。

その後、よく見れば俺の体は勝手に治りはじめ、十分もしたら外見は元通りになった。

傷は治ったものの意識が戻らない俺をここまで運んで、今に至るという事だ。

 

「ここで重要なのは、あなたはあなた一人で生ききったっていう事実よ。確かにわたしは手助けしたけど、あの傷を完治させたのは貴方自信のちからだった。そこ、勘違いしないでよね」

 

「話を聞くとそうみたいだけど。

…なんだ、遠坂が治してくれたんじゃないのか?」

 

「まさか。死にかけてる人間を蘇生させる、なんて芸当は、もう私には出来ない。衛宮士郎は自分でぶっ飛んだ中身をどうにかしたのよ」

 

俺は遠坂の話に一つの疑問が出来た。

遠坂は「もう私には出来ない」って言った。

って事は前は出来たというコトか、魔術師はそんなコトも出来ると思うと凄いと思った。

 

「む」

 

そんな事を言われてもどうしろと。

確かに俺の腹は元通りになったけど、正直遠坂の話には半信半疑だ。

俺には蘇生はおろか治療の魔術さえ使えないんだから。

 

「そうなると原因はサーヴァントね。

貴方のサーヴァントはよっぽど強力なのか、それとも召喚の時に何か手違いが生じたのか。 ま、両方だと思うけど、何らかのラインが繋がったんでしょうね」

 

「ライン? ラインって、使い魔と魔術師を結ぶ因果線の事か?」

 

「あら、ちゃんと使い魔の知識はあるじゃない。

なら話は早いわ。ようするに衛宮くんとセイバーの関係は、普通の主人と使い魔の関係じゃないってコト

見たところセイバーには自然治癒の力もあるみたいだから、それが貴方に流れてるんじゃないかな。

普通は魔術師の能力が使い魔に付与されるんだけど、貴方の場合は使い魔の特殊能力が主人を助けてるって訳」

 

「…む。簡単に言って、川の水が下から上に流れているようなもんか?」

 

「上手いたとえね。本来ならあり得ないだろうけど、セイバーの魔力ってのは川の流れを変えるほど膨大なんでしょう。そうでなければあの体格でバーサーカーとまともに打ち合うなんて考えられない。

だから、セイバーの魔力を消費して、貴方の事を治癒してるんだと思うわ。

貴方が自然治癒の呪いなんて修得している筈はないから」

 

「当たり前だ。そんな難しいコト、親父から教えて貰ったコトないからな」

 

「そうじゃなくて、そうだったら私が悩む必要はなかったっていう事よ。いいわ、貴方には関係のない話だから」

 

「…?」

 

なんだろう?

遠坂の言葉は分かりづらいと思う。

 

「まあいいわ。とにかくあまり無茶はしない事。

今回は助かったからいいけど、次にあんな傷を負ったらまず助からない筈だから。多少の傷なら治る、なんていう甘い考えは捨てた方が良いでしょうね」

 

「分かってる。俺が勝手にケガして、それでセイバーから何かを貰ってる、なんていうのは申し訳ない」

 

「バカね、そんな理由じゃないわよ。断言してもいいけど、貴方の傷を治すと減るのはセイバーの魔力だけじゃない。

貴方、それ絶対なんか使ってるわ

寿命とか勝負運とか預金残高とか、ともかく何かが減りまくってるに違いないんだから」

 

ふん、と鼻を鳴らす遠坂。

それには確かに同感なのだが。

ーー遠坂。預金残高は関係ないのでは

と心の中で突っ込んでみる。

言葉に出したら何か嫌なコトがおきそうだ。

 

「話を戻しましょう。

衛宮くん昨日のマスターを覚えてる? 衛宮くんと私を簡単に殺せる、とか言ってた子だけど」

 

「」

 

忘れるもんか。帰り道、問答無用で襲いかかってきた

相手なんだから。

 

「あの子、必ずわたしたちを殺しに来る。それは衛宮くんにも解ってるとおもうけど」

 

「」

 

そう、か。

あの娘だってマスターなんだ。

俺と遠坂がマスターだって知ってるんだから、いつかは襲いかかってくるだろう。

無意識に腹に手を当てた。

今は塞がっている腹の傷。

いや、傷なんて言えるレベルじゃなかった、即死に近い大剣の跡。

 

「そういうこと。解った? 何もしないままで聖杯戦争の終わりを待つ、なんて選択肢はないってコトが」

 

「ああ、それは解った。けど遠坂。おまえ、さっきから何を言いたいんだよ?」

 

「もう、ここまで言ってるのに分からない? ようするに、私と手を組まないかって言ってるの」

 

「?」

 

む? むむむ、む?

それ、額面通りに受けとると、その。

 

「て、手を組むって、俺と遠坂が!?」

 

「そう。私のアーチャーは致命傷を受けて目下治療中。完全に回復するまで時間がかかるけど、それでも半人前ぐらいの活躍はできる筈よ。

で、そっちはサーヴァントは申し分ないけど、マスターが足引っ張ってやっぱり半人前。ほら、会わせれば丁度いいわ」

 

「むっ。俺、そこまで半人前なんかじゃないぞ」

 

「私が知る限りでもう三回も死にかけそうになったのに?

一日で三回も殺されかけている人間なんて初めて見たけど?」

 

「ぐっ! けど、それは」

 

「同盟の代価ぐらいは払うわ。アーチャーを倒されたコトはチャラにしてあげて、マスターとしての知識も教えてあげる。ああ、あと暇があれば衛宮くんと衛宮くんのお姉さんの魔術の腕も見てあげてもいいけど、どう?」

 

…う。

それは、確かに魅力的な提案だと思う。

イリヤに教えて貰っていたと言っても、まだ半人前以下の俺にとっては遠坂は頼りになる先輩だ。

それに出来る事なら、遠坂とは争いたくない。

 

「衛宮くん? 答え、聞かせてほしいんだけど?」

 

返答を急かされる。

遠坂は善意で俺にこの話をしてくれたんだろう。

遠坂は本当に優しいやつだ。

本来なら敵になるかもしれないヤツを助けただけじゃなく、聖杯戦争やサーヴァントについても教えてくれた。

その上、俺や関係の無いアルトねぇの魔術も観てくれると言ってくれた。

ならば答えは一つだけだろう。

俺はーーー




久しぶりの投稿でした。
文章力は下がっていると思いますが、これからは皆様の満足の行くような文章にしていきたいです。
最後に高評価、感想、ダメ出し、よろしくお願いします!
もし、投稿がしばらく出来なさそうだったら活動報告で言います。
それではお願いします

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