fate/stay night 夢よ永遠に   作:fate信者

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久しぶりです。
最近投稿出来なくてすいません。
FGOのsinをやってたら投稿遅れました。
イベントの周回もやってたんですけど途中からダルくなっちゃって24箱で終わりました。
なんか見てみると500箱行っている人がいましたがどうやってあんなに言ったのが不思議です。
スカディ使ったとしても一回の周回に2~3分はかかりますよね
それなのに500とか一体?
寝る時間有るのでしょうか?
リンゴを一体何個食べたのだろうか?
まあ、そんな事より
どうぞ!


真面目な話

「そうか。遠坂には世話になったんだな。ありがとう」

 

感謝と謝罪を込めて頭を下げる。

 

「ふ、ふん! 分かればいいのよ。これに懲りたら、次はもっと頭のいい行動をしてよね」

 

ぷい、と視線を逸らす遠坂

仕草は刺々しいままだが、なんとなく機嫌は良くなっているような気がする。

 

「じゃあ、これで昨日の事はおしまいね。

本題に入るけど、真面目な話と昨日の話、どっちにする?」

 

良く考えたら当たり前だ。

本来なら遠坂は昨日の時点で自分の陣地に戻っていた筈だ。

敵の陣地にまだ居るという事は何か伝えないといけない事があるという事だ。

なら、遠坂がここに残った理由の方が気になる。

 

「それじゃ真面目な方の話を。遠坂がここに残った理由が知りたい」

 

「そ。じゃあ先に結論から訊くわ。

率直に訊くけど。衛宮くん、貴方これからどうするつもり?」

 

本当に率直に、遠坂は一番訊いてほしくないコトを訊いてくる。

…いや、それは違うか。

訊いてほしくないんじゃなくて、ただ考えが及ばないだけ。

これからどうするかなんて、それこそこっちが訊きたい問題だ。

 

「正直、判らない。聖杯を競い合うって言うけど、魔術師同士の戦いなんてした事がない。

第一、俺は聖杯なんていう得体の知れないモノに興味はないんだ。

欲しくないモノの為に命を張るのは、どうかと思う」

 

「言うと思った。貴方ね、そんなこと言ったらサーヴァントに殺されるわよ」

 

「な! 殺されるって、どうして!?」

 

「サーヴァントの目的も聖杯だから。

彼等は聖杯を手に入れる、という条件だからこそマスターの召喚に応じてるのよ。

サーヴァントにとって最も重要なのは聖杯なの

彼等は聖杯を手に入れる可能性があるからマスターに従い、時にマスターの為に命を落とす。

だっていうのに聖杯なんていらないよ、なんて言ってみなさい。裏切り者、と切り殺されても文句はいえないでしょ」

 

確かにそうだ。

万物の願いを叶える聖杯。

それは、誰もが欲しい筈だ。

それが、例えとんでもない偉業を成し遂げた英雄でも例外じゃない。

いや、英雄だからこそ欲しいのかも知れない。

英雄と言うのはいつだって不遇の死を迎えている。

願いが叶えれそうで叶わない英雄だって居る。

自分の大事な人が死んでしまった英雄も居る。

自分のゆめ半ばで死んでいった英雄も居る

生前、叶えられなかったモノの為に英雄は戦うのだ。

それは無念を晴らす為のモノかも知れない。

それは自分の理想の為のモノかも知れない。

それは仲間の為のモノかも知れない。

だから、戦うのだ。

 

「もしかして衛宮くん? サーヴァントが無償で人間に従うなんて思ってない?

聖杯は手に入れた者の望みを叶える。それはマスターの守護者であるサーヴァントも例外じゃない。

サーヴァントたちにもね、それぞれ何らかの願望があるのよ。だからこそ彼等は本来有り得ない召喚に応じている。

聖杯を手に入れる為にマスターがサーヴァントを呼び出す、じゃない。

聖杯が手にはいるからサーヴァントはマスターの呼び出しに応じるのよ」

 

サーヴァントにも願望がある。

確かに願いが無いヤツが聖杯を欲しがるとは思えない。

だが、セイバーはちがうと思った。

確かにセイバーも叶えたい願いが有ると思う。

だが、それはセイバー自身の願いではないと思ってしまった。

只の直感だが、セイバーを見ていると昔の自分を思い出す。

親父を見て、憧れた正義の味方になろうと奮闘していた頃の自分とセイバーが重なって見えてしまったのだ。

 

「だからサーヴァントはマスターが命令しなくとも他のマスターを消しにかかる。聖杯を手に入れるのは一人だけ。

自分のマスター以外に聖杯が渡るのは彼らだって承知できないのよ。

マスターと違って、サーヴァントには令呪を奪う、なんてコトはできない。

彼らが他のマスターを無力化するには殺す以外に方法がない

だからね、例えマスター本人に戦う意思がないとしても戦いは避けられないのよ。

サーヴァントに襲われたマスターは、自分のサーヴァントでこれを撃退する。これが聖杯戦争だと、綺礼から嫌っていうほど聞かされたでしょう?」

 

「ああ。それは昨日の夜教えられた」

 

「あ、それと一つ言い忘れていたけど、サーヴァントというのは霊なの。

彼等はもう完成したものだから、今以上の成長はない。

けど燃料である魔力は別よ。

蓄えた魔力が多ければ多いほど、サーヴァントは生前の特殊能力を行使できるわ。

そのあたりは私たち魔術師と一緒なんだけど…貴方、この意味解る?」

 

「解る。魔力を連発できるって事だろ」

 

魔力というのは弾丸に籠める火薬で、魔術師というのは銃とみればいい。

銃の種類はライフル銃、マシンガン、ショットガンと、魔術師ごとに性能が異なる。

その例で言えば、サーヴァントって連中は銃ではなく大砲だ。

火薬を大量に消費することで、巨大な弾を撃ち放つ。

 

「そうよ。けどサーヴァントは私たちみたいに自然から魔力を提供されてる訳じゃない。基本的に、彼等は自分の中だけの魔力で活動する。

それを補充するのが私たちマスターで、サーヴァントは自分の魔力プラス、主であるマスターの魔力分しか生前の力を発揮出来ないの

けど、それだと貴方みたいに半人前のマスターじゃ優れたマスターがには叶わないって事になるでしょ?

だから、サーヴァントは他から魔力を補充できる。

サーヴァントは霊体だから。同じものを食べてしまえば栄養はとれるってこと」

 

「む?」

 

同じモノを食べれば栄養になる?

 

「同じものって、霊体のコトか? けどなんの霊を食べるっていうんだよ」

 

「簡単でしょ。自然霊は自然そのものから力を汲み取る。

なら、人間霊であるサーヴァントは、一体何から力を汲み取ると思う?」

 

自然霊は自然から魔力を貰う。

人間霊はナニカラ魔力を貰う。

簡単な事だ。

俺たちは何を食べている?

肉や魚、野菜等を食べている。

つまり、生き物だ。

生き物以外を食べても人間は生きていけない。

当たり前だ。

私は石を食べて生きてますよという人は居るか?

私は鉄を食べて生きてますよという人は居るか?

つまり、人の霊であるサーヴァントはつまりーー

 

「実力のないマスターはサーヴァントに人を食わせるのよ

サーヴァントは人間の原感情や魂を魔力に変換する。

自分のサーヴァントを強くしたいのならそれが一番効率がいい。人間を殺してサーヴァントへの生け贄にするマスターは。決して少なくないわ」

 

「生け贄にするって…それじゃ手段を選ばないヤツがマスターなら、サーヴァントを強くする為に人を殺しまくるってコトなのか」

 

「そうね。けど頭の言いヤツはそんな無駄なコトはしないわ。

いい? サーヴァントがいくら強力でも、魔力の器そのものには限界がある。能力値以上の貯蔵はできないんだから、殺して回るにしても限度があるわ。

それにあからさまに殺人を犯せば協会が黙ってないし、何よりその死因からサーヴァントの武器や能力と正体が、他のマスターにバレるかもしれない。もちろんマスター自信の正体もね。

聖杯戦争は自分の正体を隠した方が圧倒的に有利だから、普通のマスターならサーヴァントを出し惜しみする筈よ」

 

確かに自分がマスターであることを知らなければ、他のマスターに襲われるコトはない。

逆に誰がマスターかを知っていれば、確実に奇襲ができる。

サーヴァントに人を襲わせて自分たちの正体を暴露させてしまう、なんてヤツはそう出てこない事になる。

 

「…良かった。なら問題ないじゃないか。マスターが命令しなければ、サーヴァントは無差別に人を襲わないんだから」

 

「でしょうね。仮にも英雄だもの、自分から人を殺してまわるヤツは、そもそも英雄だなんて呼ばれないだろうけど

ま、断言はできないか。

暴虐者だからこそ英雄になった例なんて幾らでもあるんだし」

 

さらりと不吉なコトをいう。

それが嫌みでも皮肉でもないあたり、遠坂は徹底した現実主義者らしい。

 

「とりあえず、確認しておきたかったコトはそういうとこ。

サーヴァントがどんなモノかは判ったでしょ?

聖杯戦争に勝ち残ろうとしているのはマスターだけじゃない。この戦いに参加した以上、衛宮くんは自分のサーヴァントを律する義務がある」

 

サーヴァントを律する義務。

他のサーヴァントだけでなく、自分のサーヴァントに人を襲わせてはならないという事か。

だけど、セイバーは人を襲わないだろう。

どうしてそう思ったのかは判らない。

だけど、自分の姉と同じ輝きを持っているから信じているのかも知れない。




見て頂いてありがとうございます。
何とか今年中に書けた。
次書くのは来年だ。
来年からもう少し頑張りたいです。
評価、感想宜しくお願いします
最後にスカディが欲しい~~
福袋で絶対出してやる~~
福袋でスカディ引けたら書きます。
では、次回も見てくれたら幸いです。

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