fate/stay night 夢よ永遠に   作:fate信者

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更新が遅くなってすいません
今回の話は短めです。
なぜなら僕の体力が尽きたからです。
まあ、次は長く書けるように努力します。


教会へ

夜の町を歩く。

深夜1時過ぎ、外に出ている人影は皆無だ。

家々の明かりも消えて、今は街灯だけが寝静まった町をてらしている。

 

「なあ遠坂。つかぬ事を訊くけど、歩いて隣町まで行く気なのか」

 

「そうよ? だって電車もバスも終わってるでしょ。いいんじゃない、たまには夜の散歩っていうのも」

 

「そうか。一応訊くけど、隣町までどのくらいかかるか知ってるか?」

 

「えっと、歩いてだと一時間ぐらいかしらね。ま、遅くなったら帰りはタクシーでも拾えばいいでしょ」

 

「そんな余分なお金は使わないし、俺が言いたいのは女の子が夜出歩くのはどうかって事だ」

 

「安心なさい、相手がどんなヤツだろうとセイバーが何とかしてくれるわ」

 

「あ」

 

そう言えばそうだった。

通り魔だろうが変質者だろうが、セイバーに手を出したらそれこそ返り討ちだろう。

 

「凛。シロウは今何を言いたかったのでしょう。私には理解できなかったのですが」

 

「え? いえ、大間抜けっていうか、大した勘違いっぷりよ。なんでもわたしたちが痴漢に襲われたら衛宮くんが助けてくれるんだって」

 

「そんな、シロウは私のマスターだ。それでは立場が逆ではないですか」

 

「そういう事じゃ無いんじゃない? 魔術師とかサーヴァントとか関係無いって感じ、あいつの頭の中、一度見てみたくなったわねー」

 

「」

 

知らぬ間に、遠坂とセイバーは話をするぐらいの仲になっている。

セイバーはと言えば、あの姿のまま出ようとしたのを止めた時から無言だ。

どうしても鎧は脱がない、というので仕方なく雨合羽を着せたら、ますます無言になってしまった。

今ではカツカツと俺の後を付いてきて、遠坂とだけ話をしている。

 

「あれ? どっちに行くのよ衛宮くん。そっち、道が違うんじゃない?」

 

「橋に出ればいいんだろ? ならこっちのが近道だ」

 

二人と肩を並べて歩くのは非常に抵抗があったので、早足で横道に入った。

 

川緑の公園に出た。

あの橋を渡って、隣町である新都へ行くのだが

 

「へえ、こんな道あったんだ。そっか、橋には公園からでも行けるんだから、公園を目指せばいいのね」

 

夜の公園、という場所のせいだろうか。

橋を見上げる遠坂の横顔が、学校で見かける時よりキレイに見える。

 

「いいから行くぞ。別に遊びに来たワケじゃないんだからな」

 

公園で立ち止まっている遠坂を促して階段を上る。

橋の横の歩道にさえ辿り着けば、あとは新都まで一直線だ。

歩道橋に人影はない。

それは当然、昼間でさえここを使う人は少ないのだ。

新都まではバスか電車で行くのが普通で、この歩道橋はあんまり使われない。

なにしろ距離が余りにも長いし、頑丈そうでなく、いつ崩れてもおかしくないのでは、なんて不安を呼び起こす。

ロケーション的には文句なしだが、デートコースに使われないのも、その辺りが原因だろう。

 

「馬鹿らしい。なに考えてんだ、俺」

 

無言で後を付いてくるセイバーと、すぐ横で肩を並べている遠坂。

その二人を意識しないようにと努めて、とにかく少しでも早く橋を渡ろうと歩を速めた。

 

橋を渡ると、遠坂は郊外へ案内しだした。

新都と言えば駅前のオフィス街しか頭に浮かばないが、駅から外れれば昔ながらの町並みが残っている。

郊外はその中でも最たるものだ。

なだらかに続く坂道と、海を見渡せる高台。

坂道を上っていく程に建物の数が減っていき、丘の斜面に建てられた外人基地が目に入ってくる。

 

「この上が教会よ。衛宮くんも一度ぐらいは行った事があるんじゃない?」

 

「いや、ない。あそこが孤児院だったって事ぐらいは知ってるけど」

 

「そう、なら今日が初めてか。じゃ、少し気を引き締めた方がいいわ。あそこの神父は一筋縄じゃいかないから」

 

…見上げれば、坂の上には建物らしき影が見えた。

高台の教会。

今まで寄り付きもしなかった神の家に、こんな目的で足を運ぶ事になろうとは。

 

「うっわ! 凄いな、これ」

 

教会はとんでもない豪勢さだった。

高台のほとんどを敷地にしているのか、坂を上りきった途端、まったいらな広場が出迎えてくれる。

その奥に建てられた教会は、そう大きくはないのに、(そび)えるように来たものを威圧している。

 

「シロウ、私はここに残ります」

 

「え? なんでだよ、ここまで来たのにセイバーだけ置いてけぼりなんて出来ないだろ」

 

「私は教会に来たのではなく、シロウを守る為について来たのです。シロウの目的地が教会であるのなら、これ以上遠くにいかないでしょう。ですから、ここで帰りを待つことにします」

 

きっぱりと言うセイバー。

どうもテコでも動き出しそうにないので、ここは彼女の意思を尊重することにした。

 

「分かった。それじゃ行ってくる」

 

「はい、誰であろうと気を許さないように、マスター」

 

ああ、と言って教会に向かう。

 




FGOの最近のガチャが酷いんですよ。
スカディ狙ってガチャをしても出ないし、おまけに次はジャンヌがくるんでしょ?
金が無くなるよ~。
まあ、そんなことより次回の更新は遅れます。
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