fate/stay night 夢よ永遠に   作:fate信者

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やっと、fate編だ
長かったぜ。
それでは、どうぞ!


朝は優しく

side arutorea

 

切嗣が亡くなってからちょうど5年と言う歳月が流れた。

私は朝早く起きて、朝食の準備をしています。

士郎は土蔵でガラクタいじりをしています。

確か今はストーブの修理をしていると聞きましたが、今は何処まで直せているのでしょうか?

私はそんな事を考えながら、魚を焼いています。

 

「お邪魔しま~す」

 

と可愛い声が玄関から聞こえてきた。

こんな朝早くから家に来るのはあの娘ぐらいだ。

 

「おはようございます、『桜』」

 

桜と言う少女は士郎が両手を怪我した時に、毎日見舞いに来てくれた士郎の後輩だ。

 

「あの、アルトレアさん、先輩は?」

 

桜は人差し指と人差し指を合わせながら聞いて来る。

これは、女性である私ですら可愛いと思える仕草だ。

 

「士郎なら、土蔵でストーブの修理をしている筈です。ちょうど朝食も出来上がったので起こしにいって貰っても良いですか?」

 

桜は顔を綻ばせて、スキップを踏みながら土蔵へと旅立った。

桜が土蔵へと向かって1分も経たぬうちに我が家の我が儘妹が起きた。

 

「お姉ちゃん、おはよう」

 

まだ、眠気が取れていないのだろう。

若干、怠そうに歩いている。

目を擦りながら、居間に来ると、頭を右、左にキョロキョロさせ始めた。

 

「あれ?士郎は?」

 

そう。

彼女はブラコンなのである。

まあ、そんな事より。

イリヤが急に立って何処かへ歩いて行こうとしている。

 

「待ちなさい、イリヤ何処に行こうとしているんですか?」

 

「えっ? 土蔵だけど? 士郎が居間に居ないなら土蔵しか無いでしょう?」

 

彼女は不思議そうに首をかたむける。

 

「イリヤ、土蔵には桜が向かったのでイリヤが行かなくても大丈夫ですから」

 

私は自分で言って、自分でこの爆弾の危険さに気づいた。

イリヤはブラコンで、桜を毛嫌いしている。

つまり…

 

「桜が士郎を起こしに行った? こうしちゃいられない!

士郎を桜の魔の手から逃さないと!! 待ってなさい士郎、お姉ちゃんが助けに行ってあげるわ!」

 

イリヤは陸上部の人達もビックリな程のスピードで家を出ていった。

ーーああ、桜生きて戻って来てくださいね

 

side sirou

 

……音がした。

土蔵の扉が開く音がした。

暗かった土蔵に朝の光が差し込む。

 

「うっ? んん」

 

その時に近づいてくる足音と、外の外気を感じ取った。

 

「先輩、起きていますか?」

 

後輩の声が聞こえた。

後は、どんどんと意識が覚醒していった。

 

「……ん。おはよう、桜」

 

俺は目の前の後輩を見て、挨拶をする。

 

「はい、おはようございます。

先輩、朝ですよ。まだ時間はありますけど、ここで眠っていたらアルトレアさんに怒られます」

 

桜は毎日この家に来ている。

ーー勿論、迷惑なワケじゃない。

只、毎日こんな朝早く来て桜は辛くないのか? と思った事は結構ある。

でも、桜の顔を見ていると俺の杞憂だったのかもしれない。

 

「そうだな。よく起こしに来てくれた。いつもすまない」

 

俺は桜に頭を下げて、感謝を言う。

 

「そんな事ありません。先輩は、朝がはやいですし、いつもイリヤ先輩に先に行かれて、私が着いた時には先輩は起きていますから、こんな日は、たまにしかありません」

 

桜は嬉しそうに語っている。

そう言えば、いつもはイリヤかアルトねぇに起こされている。

 

「そうかな。桜にはけっこう起こされていると思うけど……。まあ、アルトねぇに叩き起こされるか、イリヤにダイビングして起こされるよりは桜の方が助かる」

 

これは、本当の事だ。

アルトねぇ、はあんまり俺が起きないと俺のほっぺたを往復ビンタしてくるし、イリヤの場合は俺の鳩尾にダイビングしてくるから、桜の方が良い。

 

「はい、わかりました。次からは頑張りますね、わたし」

 

桜はクスクスと笑っている。

……余程、俺の姉たちの起こし方が面白かったのだろうか?

 

「さあ、先輩、居間に生きましょう」

 

弾む様な声で桜は言う。

本当に桜は元気があって嬉しそうだ。

 

「ああ、そうだな」

 

俺は土蔵から出ようとした時に桜が声をかけて来た。

 

「あの、先輩。その格好で家に戻る前に着替えた方が良いと思います」

 

桜は申し訳無さそうに頭を下げて言った。

 

「あ」

 

言われて、自分の格好を見下ろした。

昨日は作業中に眠ったもんだから、体はツナギのままだった。

ツナギは所々汚れている。

こんな格好のまま家に入ったら、アルトねぇに何て言われるか。

 

「うっ、何か普段に増して抜けてるな、俺」

 

「ええ、そうかもしれませんね。私はここで待っているので先輩は着替えててください。あと、ここを散らかしっぱなしにしていたらアルトレアさんに怒られるでしょう?」

 

桜は笑顔で言った。

 

「そうだな。それじゃ着替えてから行こう、桜は待っててくれ」

 

「はい。お待ちしておりますね、先輩」

 

桜が土蔵の後ろ側に回ったので、俺はツナギを脱ぎ制服に着替える。

時間にして1分。

これだから、ツナギは便利なのだ。

そして、散乱している部品を集める。

部品を棚に入れる。

その時に

 

「ん? 何だこれ?」

 

一番上の棚に部品を仕舞おうとしたら、一番上の棚に、何か長い棒状のモノがあった。

気になりはしたが、外で待たせている桜に悪いので、俺は棒状の何かを無視して、外に出る。

 

「悪い、桜。遅れた」

 

俺は桜に謝る。

今は寒いから外で待たせている桜に申し訳無かった。

 

「いえ、良いんです。私から言った事ですから」

 

桜は手をアタフタさせながら言った。

ーー全く、桜は本当に良い後輩だ。

俺がそう思っていると……

 

「し~~ろ~~う~~」

 

白い何かが俺の鳩尾を狙って来た。

凄い早さで俺の元へ来る。

いま、避けたら桜が危ない!

俺は白い物体を受け止める。

その、白い物体とは……

 

「しろう、大丈夫? 桜に何かされなかった?」

 

そう。

俺の姉のイリヤである。

「桜には何もされていない。どっちかって言うと、イリヤに全力タックルをされたぐらいだ」

 

「そう。なら、大丈夫なのね?」

 

イリヤは、俺の言葉を無視して話を続けた。

 

「お姉ちゃんが朝御飯。出来たって、あと、大河が朝御飯を食べに来るらしいわ」

 

成る程。

イリヤが来た理由は俺にこの事を伝えに来たのだろう。

だが、何故?

俺の腕に抱きついている?

まあ、敢えて言わないでおこう。

俺達は居間に向かって歩いていく。

これから起こる事は、今の俺達にはまだわからない




fate編1話を読んで頂きありがとうございました
内容はこんな感じで書いて行きたいと思います。
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4%とかふざけんなよ!
イゾーを宝具5にしたいよ

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