fate/stay night 夢よ永遠に   作:fate信者

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サブタイトルと内容はほとんど合っていません。
それでも、見て頂いたら幸いです。
それては、どうぞ!


正義の味方は正義の味方になれない

「爺さん俺に魔法を教えてくれよ!」

 

最近、士郎の開口一番はこれだ。

魔法使いの件から、士郎は切嗣に会うとこの調子だ。

朝昼晩と三回だ。

流石の切嗣も苦笑いを浮かべるしか無い。

私とイリヤスフィールは口を挟まずに二人を見守っている、このやり取りが面白いから。

 

「士郎、駄目ったら駄目だ!」

 

「どうして!?」

 

士郎は涙目で切嗣に言う。

切嗣は一瞬「うっ!」とたじろいだが、見なかったことにしよう。

 

「士郎、魔法はね、人を不幸にしてしまうモノなんだよ」

 

切嗣は士郎の目を見ながら真剣に答えた。

それでも、納得いかない士郎は切嗣に質問を続ける。

 

「どうして魔法は人を不幸にするんだよ? 人を幸せにするモノじゃないのか?」

 

「確かに魔法は人を幸せにするだろう」

 

「なら」

 

士郎は笑顔を浮かべている。

その笑顔を見た切嗣は顔を俯かせて言った。

 

「魔法で幸せになるのは魔法を使った人だけなんだ。そして、魔法は他の人に決して癒えない傷を残すんだ」

 

切嗣の言葉に私たちは何も言えなかった。

切嗣の言い方に信憑性を感じたからかも知れない。

 

「それでも、俺は魔法を知りたいんだ!」

 

士郎の決意ある瞳が切嗣を見据えた。

切嗣は驚いている。

それもそうだ。

士郎は誰かを助けたいと言った。

それなのに、誰かを不幸にするモノを望んだ。

それは、ある意味矛盾しているだろう。

 

「士郎…どうしてそこまで?」

 

切嗣の問いには怒気が込もっている。

それでも士郎は言った。

 

「俺は人を助けたい。多分、魔法は、自分の欲望の為に使ったら人を不幸にすると思う。なら、自分の為じゃなく、誰かの為に使ったら、それは正解なんじゃないか?」

 

「成る程。士郎はそんなに人を助けたいんだね?」

 

切嗣は士郎に問いただす様に言う。

 

「ああ、俺は爺さんに救われたんだ。だから、俺は爺さんの様に誰かを救いたいんだ」

 

「そうか、なら言うよ。士郎に魔法を教える事は出来ない」

 

切嗣の言葉に驚かされた。

切嗣の事だから、士郎に教えると思っていたが、違うみたいですね。

それなら、切嗣はいつ士郎に魔術を教えるのでしょうか?

 

「爺さん、どうして?」

 

士郎も私と同じ考えだったみたいですね。

 

「それは、士郎が誰を助けたいか決めていないからだよ」

 

切嗣の言葉に士郎は戸惑う。

 

「えっ? でも、爺さんは見ず知らずの俺を助けてくれたじゃないか」

 

私はウンウンと首を縦に振る。

 

「僕はバカだからね。士郎を助けた後、この事に気づいたんだ。いや、気づくのを放棄していたというのが正しいか」

 

「それで、どんな事に気づいたんだよ?」

 

「ああ、全ての人を救うなんて無理だと言う事さ、それは、例え神であろうともね。それでも、士郎は魔法を知りたいのかい?」

 

切嗣は悲しい声で言った。

それは、自分が1番認めてはいけないモノを認めた人の悲しみだろう。

 

「ああ、それでも、俺は魔法を知りたい」

 

士郎の瞳から決意と覚悟を感じた。

自分の信じたモノを貫き通す決意、魔法がどんなモノでも信じる覚悟……。

 

「士郎、ちょっと道場にいかないかい?」

 

切嗣は唐突にそんな事を言った。

 

「良いけど…どうしたんだ? 急に?」

 

士郎の疑問は私にもイリヤスフィールにもわかる。

切嗣は理由を説明せずに、道場に早足で行く。

 




FGOで☆4が無料配布とか超嬉しいです。
あと、石三十個配布も嬉しいです。
そして、終わり方が微妙過ぎる。
まあ、そのまま書いていたら3000字は越えるから切れる所はここしかないとは言え
終わり方が本当に微妙過ぎる。
次回からはちゃんと考えていきます。
今回の話は剣道とか言っておきながら剣道をやっていません。すいません。
それでは次回も見て頂いたら幸いです

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