「りっきー昨日、結局来なかった。」
《ぷんぷん》と言った感じで布仏さんが怒っている。
「ごめん。・・ちょっと用事。」
一応、途中からではあるが道案内していたので用事はできていた。と心の中で言い訳をしておく。
「そっか~、それじゃ仕方ないなぁ。でも、今度は来てよ。」
分かった。と頷いておく。その時の皆の態度によるけどね。
「お、立木。おはよう、と言いたいがなんでお前来なかったんだよ?男一人で大変だったんだぜ?」
「・・用事。」
「そっか、それじゃしょうがねぇな。」
この学校の人は単純な奴しかいないのか?・・僕の周りだけか。
「そうだ、織斑君、金宮君、知ってる?」
「何をだ?」「・・知ってる・。」
言いたいことが分かるから応えておく。
「そ、そう?さ、流石・・金宮君だね。」
流石って、なんだよ。あぁ、謎の少年だからどこからかいろいろ知ってるとかな感じがするのか。いや、なんでもは知らないよ。僕が知りたい事と知ってる事だけ。
「え、えっとね、隣のクラスに転校生が来たんだって。」
「え?そうなのか。今の時期にねぇ。」
「で、クラス代表も変わったんだって。織斑君にとってその転校生がクラス代表選の相手になるんだよ。」
「へぇ。そうなんだ。」
なんでそんなに他人事っぽいんだよ。
「しかもなんと中国から来たらしいんだけど・・」
「私(ワタクシ)の実力を危ぶんでこの学校に「・・無い。」・・金宮さんひどいですわ。」
なんか僕にのされた奴がほざこうとしたから止めてしまった。イラッとすると、ついやっちゃうんだ。
「まぁ、1年で専用機があるクラス代表は私たちだけだし、そう危険に思うほどでもないんじゃない?」
「その情報古いよ!」
声の方向には鈴が立っている。
「二組のクラス代表はこのアタシになったからね。」
「おぉ?あ、お前《鈴》か?」「久しぶりね、一夏。」
二人とも近づいてハイタッチをする。《パン》と良い音を立ててニコッと笑い合う。
「元気そうじゃない。」「あぁ、お前もな。中国代表候補になってたのか。親父さん元気か?」
仲が良いらしく挨拶し合って再会を喜んでる感じだ。しかし、この横からはすごい恨みや妬み、はっきり言えば嫉妬の波動が駄々漏れにしている。オルコット、篠ノ之だ。
「まぁね。それより、クラス代表はアタシになったから、あんたが勝ち残る要素は無くなったわよ。」
「やってみなきゃ分かんねぇだろ。それに、一応お前に昔、そう言われても勝ったことあるしな。」
「はぁ!?いつのことよ?」「えっと・・体育で競争したときとかも勝ったな。」
なんの話してんだか。・・昔の事を話しだしたら嫉妬の感情がさらに膨れ上がってるよ。
「ぐぬぅぅ・・。」「くぅぅぅ・・。」
女子が出す声じゃないな。はぁ。
「・・時間。」
「あ、立木。おはよう。・・おっと、そうね。じゃあ、またお昼に話しましょうね。」
そう言って帰って行った。この後が怖い。
「あれ?立木って鈴と知り合い?」
「色々あった。」
詳しく言うと鈴がかわいそうだから濁しておく。
「ふーん、そっか。」
自分で聞いてきたのにどうでもいいのか。その間にじりじりと女子が距離を詰めて来ている。
「織斑君!?あの子とどういう関係?!」「一夏!あの娘はなんだ!?」
「一夏さん!どういうご関係で!?」
「お、おぉ!?いや、鈴は幼馴染だよ。えっと、箒が引っ越してから少しして引っ越してきたんだ。で、俺と、もう一人の友人とつるんでよく遊んでたんだよ。つまり、えっと・・そうだな、セカンド幼馴染って感じかな?」
「そ、そうか。なるほど分かった。」
安心したのか篠ノ之が明らかに顔色を変えていた。いや、幼馴染な事もそうだが、一夏君の周りに女子の影が増えたことに変わりはないんだが?
あと、君たちの後ろに鬼の様な形相の教師が立っているよ。
「・・。」
手を上げて皆の注意をひく、君たち気がついてないんだと思うがチャイムはもうなっているんだよ?
「ん?どうした?」「「「?」」」
「・・ん。」皆の後ろの方を指さすと
「・・ひっ!?」
引きつった表情でのけぞる。出席簿を振り上げて、
「さっさと席に着かんか馬鹿者どもがあああぁぁぁ!!」
前に居たオルコット、篠ノ之、一夏君と女子が一人餌食になっていた。
《スッパーーン》
「おそーい。」
食堂に行くと鈴が待っていた。そこは通路の真ん中だから邪魔になるよ。っと言う意味で、
「・・鈴、邪魔。」
「おっと、そうね。さて、じゃあ何か食べながら話しましょうか。一夏もそれでいいわよね。」
聞いてはいるが肯定以外聞く気がないようだ。
「あぁ、いいぜ。てか、なんか性格丸くなった感じだ。」
「ん?そう?あっちに居たら生活が変わっちゃったからかな?」
「そっか。結構経つもんな。」
「まぁね。あ、ラーメンあたし。」
「やっぱりラーメン好きなんだな。あ、肉うどんとかつ丼俺。」
「・・きつねうどん。」
この食堂は早くて安くてうまいが混むのがつらい。それに、男の僕たちはだいたい囲まれるからストレスがたまるんだよ。一人なら逃げだしたかもね。
「おい、なんだそのきつねうどん。丼が俺の三倍くらいあるし揚げでうどんが見えねぇぞ。」
「・・好物・・みたい。」
ホントは大好物なんだけどね。歩きながら座る場所を探す。丸いテーブルが開いていたのでそこにする。と言うか、鈴も一夏君もなんで後ろをあたりまえのようについて来てんだよ。話するんじゃなかったのかよ。
・・周りを見るとオルコットと篠ノ之発見。《来い来い》と手招きをすると睨むような顔からとたんに明るい表情になって自分の食べるものを持ってきた。
「・・一緒、いいか?」
一応鈴にも聞いておく。
「いいわよ。ココ広いし。」
一夏君はびっくりしたような表情をしている。おいおい、君の幼馴染だろう?なんでそんな顔をしているんだ。
「でさ、・・あんたなんでそんな顔してんのよ。」
「いや、前までの鈴だったら《いま、話してんだから別なとこ行って。》とか言いそうだと思ったから。」
「・・あたし、そんなこと言ってたっけ?」
うんうん。と大きくうなずく一夏君。どうも昔は結構いろいろとはっきり言う性格だったらしい。・・ま、僕に関係はないか。後、ごちそうさま。
「うーん・・ま、いいじゃない。それより、あんた達も一夏の知り合い?」
「え?あ、あぁ、そうだ。一夏の幼馴染で小学生のころ一緒だった篠ノ之箒だ。」
「クラス代表で戦い合った仲でもある、セシリア・オルコット。ちなみにイギリス代表候補生ですわ。」
「アタシは中学生のころ一緒だった中国代表候補生、凰 鈴音よ。よろしく。」
右手を出すと篠ノ之は驚きながらも握手をする。オルコットも同様に握手をする。
そして、やっぱりびっくりしてる一夏君。そうか、そんなに驚く事なのか。じゃあ、そのころを知ってる友達にでも教えてやればいいだろ。いい話題になるだろうし。
「で、一夏。びっくりしたわよ、ふとテレビ見たらさ、あんたがIS動かせたって出てるし。」
「あぁ。それはなんか色々あってな、触ったら反応して動いちまったんだ。俺にもなんでかはわかんねぇけど。」
「へぇ、ま、あの姉が居るんならおかしくないかもね。」
「おいおい、千冬姉の事かよ。」
「素手でもそこらへんのISなら勝てそうだし。」
「・・否定できない。正直できそうだ。」
二人とも言いたい放題だな、おい。
「・・後でチクる。」
「おいぃぃ!?」「や、やめてぇ!」
二人とも言いたい放題言ってるからその話題を止めるためぼそりと言った。二人とも焦り過ぎだよ。
「織斑先生の悪口言いすぎ。」
「う、べ、別に悪口なんて・・。」
「うぅ、そう取られても仕方ないかなぁ・・。」
「…で、休憩終わる。」
「「「「「「「え?」」」」」」」「あ、アタシは食べ終わってるから。」
周りも気がついてなかったらしく、時計を見て驚いている。
ごちそーさま。と手を合わせて一人さっさと歩きだす。あぁ、おいしかった。
「あたしも行くわ。じゃあね。」
後ろから鈴もあるいて来てそのまま教室の前で別れる。あれ?一夏君と一緒に戻るとかじゃないのか。・・合わせてたら遅れるか。ちなみに、一夏君のうどんは伸びていた事を言っておく。
頑張りました。
これからもできるだけ、早く投稿したいと思います。