インフィニット・エクシリア   作:金宮 来人

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パソコンに向かう度、投稿しようと思います。
投稿完走頑張ります。


第03話

放課後になり、一夏君が相談しに来た。

「なぁ、来週に向けて一緒に特訓しないか?」

「・・いや。」

断ると思っていなかったのだろう。ひどくショックを受けたように、

「な、なんでだよ!?」

「分かってる?・・一応、敵同士。」

指を自分と相手に抜けながら言うと「あ。そか。」と間抜けな顔で言った。馬鹿だなこいつ。

「それより、織斑先生のとこ行ったら?」

「ん?・・おお、本貰いに行かなくちゃいけないんだったか!さんきゅ。じゃあな!」

返事も聞かないで教室から飛び出していった。なんだろう、生き急いでるのかなあいつ。

「・・訓練機の使用許可ってどうやったらもらえるのか、知ってる?」

目の前を通りかかった子に声をかけると、

「おー、りっきー。知ってる知ってる。教えてあげようか?」

なんだこの子、ハイテンションで取っつきづらい。・・ん?

「・・りっきー?」

「立木だから、《りつき》で、《りっきー》。」

「タッk「それ以上はいけないよ。」・・翼君は居ないしな。」

禁則事項みたいなものに触れそうだったらしい。どうでもいいが。

「・・どうすればいいの?」

「職員室で先生に言って、必要事項に記入すれば許可が下りるよ。」

「ありがと。」

「えへへー、どういたしまして。私は、布仏本音だよ。よろしくね。」

「・・うん、よろしく。」

挨拶だけしたら荷物まとめて席を立つ。ついでに寮の部屋とやらの位置も聞いておこう。

「うん、必要事項はこれでいいよ。ただ、君はちょっと特別だから織斑先生とか、他の先生に相談しなくちゃいけない事があるから、許可が下りるとしたら明日からになると思うよ。」

「・・構いません。ありがとうございます。」「うん、じゃあ、気をつけてね。」

書類担当の先生に声をかけて教えてもらって書いていたが、いかんせん書くのが難しい。この世界じゃ異物な僕では色々と問題があるようだ。

「・・織斑先生。」

「ん?金宮か、ちょうどよかった。」

机の上に置いてある鍵をこっちに渡しながら、

「お前の部屋のカギだ。寮には門限とかルールがあるからソレを守れよ。ちなみに私が寮長だ。何かあれば私の責任になるからな問題は起こすなよ。」

「・・はぁ、わかりました。では、失礼します。」

「いや、お前の用事はなんだ?」

「・・寮の部屋を聞きに来ました。」

「そうか、ならちょうどよかったようだな。そうだ、何か、必要なものはあるか?」

「・・机と工具がほしいです。なんか、前にそんなことが得意だったような気がするんで。」

「記憶が戻ってきたのか?」

首を振って否定。

「・・気がするだけです。なんか思い出せるかも、と思ったので。」

「わかった、作業台と簡単な工具一式だけ手配しておこう。」

「ありがとうございます、ではまた。」

「じゃあな、気を付けろよ。」

声を後ろに部屋に向かう事にした。

歩いてしばらく、寮の中がどうゆう構造なのかを考えつつ歩き、自分の部屋の前に立つ。この部屋が自分のものらしいのだが、なんか、いやな予感がするので少し外回りしてから帰る事にした。

途中で少し早目の夕食をとって部屋に戻る。食堂を利用できるだけのお金はもらっているので食うに困る事は無い。夕食はきつねうどんだった。

部屋に戻る途中で一夏君を見たがなんかへろへろだった。何してるんだろう?・・気にしても意味無いか。

部屋に戻り、シャワーを浴びて部屋着に着替えて机に座り参考書を開く。もう少しで読み終わる所で睡魔が来たから時間を見ると午前0時、寝ることにした。おやすみなさい。

 

AM5:30起床。生まれてこのかた一切目覚まし時計なんか使った事がない。殆ど家の中だったから、携帯を持ってないので連絡が取りづらい、なんて考えた事がない。

ま、追々必要になれば買うか。と目を覚ますための少々の時間の思考を終えて、ストレッチ、その後軽いランニング。AM6:00帰ってきたらシャワーを浴びて部屋の中で軽めの朝食。身支度を済ませて準備ができて教室に行く。AM7:00教室で昨日の続きを読み読破。強化してもらった能力の中に記憶力もあったらしくすでに頭の中にしっかりある。一度読めば完全記憶とかかなり楽だ。

読み終わる頃にはちらほらと教室に入ってくる生徒も登校してくる。さて、少しお手洗いにでも行きますか。

 

授業中はこれと言って問題も、上げるべき話題も無く放課後。職員室に行くと織斑先生から訓練機の仕様が降りたと報告を受ける。さらに、寮に昨日言っていた工具や机が届いているらしい。後で取りに行くか?と聞かれたが一人では大変なので部屋にそのまま搬入しておいてほしいと伝えると、駄目かと思いきや良いらしい。いや、楽できた。問題も解決した事なのでそのまま許可書をもらいアリーナに行く事にした。

アリーナの中には数人ほどいたが一夏君は見えない。どこで訓練してるんだか・・。

「・・さて、まず、歩行訓練。」

PICで浮遊する方が楽なので歩行はバランス感覚を鍛えれるし、いざという時の動きの基本になるらしいので試す。・・普通に歩けるものだ。竹馬に乗っているよりバランスがとりやすい。次は武装の展開。訓練用機体は打鉄と、ラファール・リバイブの二つがある。どちらも特性があるので悩んだがなんとなくラファールを選んだ。

まず、両手にハンドガンを装備。そのまま右だけショットガン、その後左をマシンガン両方消してライフルを構え、そのまま構えを解きながら右にナイフを展開。さらに左に逆手での長刀の装備。初期で入るだけ入れてみた感じの装備だが、まぁ、イメージ通りに展開できるものだなぁ。コレは何て言うんだっけ高速展開?あれ?高速切替だっけ?

少し動かしてみたが訓練機でも意外といけそうだ。というか、なんとなくあのイギリス代表に負ける気はしない。が、まぁ、今日はこのくらいにしとこう。時間はまだある。

「・・終了。」

訓練用の機体でコレだけいけるんなら専用機って相当なんだろうな。一夏君は専用機がもらえると、織斑先生が言っていたが僕には無いんだろうか。・・無いだろうな。一夏君みたいに《世界最強の弟》みたいな肩書が無いと。

訓練機を戻し一度部屋に戻ってシャワーを浴び、その後食堂に向かう。夕食は何にしようか・・。などと考えながら歩いていると、

「おー、りっきー。今からご飯なら一緒に食べない?」

「・・いいよ。」

「ん?私の名前解るよね?」

「布仏さん。」

「そうそう、ちゃんと覚えてくれたんだね。えらいえらい。・・ん~。」

頭をなでようとしているようだが絶対届くはずがない。仕方なく膝を曲げてしゃがみながら頭を下げる。

「おお、ありがとう。えへへ~。」

「・・・行こう。」

立ち上がり食堂に向かう。今日はかつ丼にしておこう。

「おー、流石りっきー。男の子っぽい。」

「好みの食べ物で人を決めつけるのよくない。」

「あ~、そうだねごめん。」

「怒ってはいない。ただそれで怒る人もいる。気をつけて。」

「はーい。」

かつ丼とみそ汁を食べて、布仏さんが食べるのをお茶を飲みながら待ち、部屋に戻る。途中まで一緒だったが違う方向なので途中で別れた。別れ際、

「りっきー、ありがとね。」

とか言われたがただ食事しただけだ。奢ったわけでもなし何がうれしいのやら。

部屋着に着替え、買ってきた缶コーヒーを飲む。

さて、机や器具があるし何を作ろうか。・・IS用の簡易部品でも作ってみよう。

「・・バイザーでもいいな。」

なんとなく注目されることが多いから眼元だけでも隠そう。

デザインは・・・。考えていると机に置いた荷物の中から時計が出てきた。

「・・ヴィクトル。」

テイルズのエクシリア2で出てきたパパさんの仮面。これをもとにしよう。

必要そうな材料はちょうどある。後は無ければ発注すればいい、と思い作業に取りかかった。

 


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