長年待ち続けて遂にやりました。脱してやりましたよ脱。
これで好きなことし放題だぜぇ!!
………脱リアルしたら人生の終わりか。
と冗談はさておき、ちょっと更新遅れました。ちょっとどころじゃないな。こんな下手くそな作者の作品を待っていてくれているであろう皆様。大変長らくお待たせしました。
今もマジ眠いんで、めちゃくちゃ下手くそになってるけど、大目に見て欲しい。
到着と休憩
キャモメがキャーキャー鳴き、青空を優雅に飛んでいる。
キャモメは陸の近くに来ると、船の周りに集まる習性があるらしい。という事は、もうそろそろ陸に着くということだ。
船に揺られて早四日。
シンオウ地方とカロス地方はそれはもう海里の距離が長い為、途中途中補給しないと着かないほどだった。それでも補給したのは2、3回程度。
新しい地方で、初めての旅でワクワクを胸に抱きながら、船は港に近付いていく。
「ここが、カロス地方……」
「特にシンオウ地方と変わってるところはないな」
「……ちょっと〜。ムードぶち壊さないでよ」
プクーっと顔を膨らますシロナを横目に、目の前に広がるカロス地方の大陸を、俺はずっとボーッと眺めていた。
シンオウ地方よりも少し肌寒い空気を感じながら、俺はゲーム内の設定を思い出していく。
脅威となるフラダリは『ホロキャスター』の製作者として今有名になっているだろう。正直の所、これはどうでもいい。今はフレア団が裏で活発に動いているかどうかが問題だ。
メガシンカを扱う為の生け贄になるのなら別に構わない。だが、障害となるなら即刻ぶち壊すしかなくなる。
イベルタルかゼルネアスのどちらか知らないが、今捕まえているのなら即解放しなくてはならない。封印を解くという事ではなく、あくまで元いた場所に戻すという事です。
船はコンクリートの堤防に近付き、船体を壁際までピタリと寄せて止まる。
堤防から渡り橋がのばされ、船に乗っていた人達が次々に降り始める。俺達も、それに続いて降り始める。少し厚着し、身体を温める。
ゲーム内では見た事ない街であった。
アニメ見たく、名前の無い町や村も存在するのか。
「取り敢えず、今日は何処かで1泊しよう」
時刻は昼過ぎ。今から出ても、シャラシティには到着しない。そこまで急いではないし、初めての旅としては万全な状態で進みたい。
これにもシロナは了承し、ポケモンセンターに向かう。
アニメ同様に、泊まれるスペースはあるらしい。コテージの2段ベットだから、俺たち以外の人達と共有なるかもしれないが、それも旅の醍醐味だと認識すれば気にすることもない。
肝心のポケモンセンターが見当たらないので、道行く人にポケモンセンターの場所を聞いた。
が、何ということでしょう。この街にポケモンセンターはないようです。無い場所とかあるんだな。
泊まる場所がないか聞くと、どうやら町外れに旅館があるらしい。
早速その旅館に行く事にした。
移動中に購入したタウンマップを使い、今の場所を確認する。
ラッキーなことに、シャラシティと距離はそこまで無かった。
2、30kmぐらいの距離である。
10歳の歩幅なら、2日3日あれば着くだろう。途中で幾つかトンネルに入らないと行けない箇所も多く、厳しい道のりになりそうだ。
山道は流石に10歳じゃきついだろうか。
「この山道きつそうだな」
「何かあれば背負ってもらうからいい」
「その役誰がやるんだよ……」
これで安心。ふんすっと鼻から息を吐くシロナ。甘え過ぎにも程があるだろおい。
幾つかあるトンネルは、多分ポケモンの生息地。
わんさか野生のポケモンがいると思うから、ここでちょっとバトルをしつつ進んでいこうと思う。少しでも腕を磨いておきたい。
そうこうしているうちに、多分目的地であろう旅館らしき建物が目に入った。
和風っぽい見た目の旅館からは風情を感じ、築何年か知らないが、古臭さが何処か懐かしさを感じさせた。
中に入ると、外装の和風っぽさが更に引き出されているような感じて、机や椅子、設置されている家具は全て和風っぽいものだった。
カウンターらしき所に行き、まず部屋が空いてるか確認。
正直言って、俺とシロナが同じ部屋で寝た所で、何の間違いも起こらない。起こらない筈だ。起こるとしても、シロナが俺にくっついて寝てるぐらいのもんだ。
結局部屋は一部屋しか空いていなかったので、そこで2人で泊まることになった。別に同室だからって恥ずかしくないもんね。そこらのヘタレ共とは違うもんね。
部屋に案内され、部屋の6畳ほどの部屋に入る。畳の匂いが鼻をくすぐり、思わずくしゃみ。
一先ず荷物を置き、観光がてらに街に戻って見る事にした。
旅館の方に、夕御飯はどうするか聞かれたが、外で食べると伝え、旅館を出ていく。
因みにポケモン達はお休みタイムだ。つまりシロナと二人っきり。お手手繋いで行きましょうねぇシロナ。はっ。どうだヘタレ共。俺はお前らなんかとは違うんだよぉ〜。
後で突如頭の上に水の入ったバケツが見事に降ってきて頭に嵌った。
「ーーーふぅー」
チャポンと水面にお湯が垂れ落ち、温泉に波紋が出来る。
湯気がこれ以上無いほど濃く立ち上り、目の前の光景にボヤを出す。
今は露天風呂に来ている。運良く今日の空は曇りなく星がキラキラと輝いている。やはり露天風呂は風景も大事だと思う。
開放感があるから、更に心の平穏も欲しい。
そして何よりも、誰もこの空間にいない事だ。貸切という訳じゃないけど、誰ひとりとしてここに入ってこない。
有難いね。ここで煩くされたら迷惑だ。いきなりバケツが降ってきて頭に嵌った時は焦ったが、アレが工事中だった建物の鉄筋だったらあれじゃ済まなかった。
「………これから、どーするかねぇ……」
今の悩みと言えば、やはりこれからの事だ。
アニメでは、コルニは1度も祖父に勝ったことが無いと言っていた。多分その分だと、現役の方がもっと強いと考えられる。
波動で全てを跳ね返すあのルカリオもそうだが、やっぱりコンコンブルさんのトレーナーとしての実力も高い。
この世界で生を受けてはや10年。その間色々なトレーナーと戦って来たが、やはりこれといって飛び抜けて強いと思ったのは、シロナとアキラぐらいしかいない。
まぁ、生徒と戦ったのが多かったので何とも言えないが、今までの戦いで自分自身成長出来たと実感出来ていない。
このままでは、コンコンブルさんに呆気なくやられるのが落ちだ。
良くて一分。悪くて瞬殺。開始早々やられる事もありうる。
とてもじゃないが、俺も俺のポケモン達も、まだまだ未熟だ。
何処かで一度鍛えるのがベストだろうか。
いやだが、今の実力も知りたい所だ。ワンパンされる落ちは分かっている。それでも、何処までやれるか知ってみたいのも、子供としての好奇心だろうか。
そうなると、ポケモン達の精神的なダメージを和らげなくてはならない。ワンパンされるという事は、自分は弱いと自覚してしまって、メンタルが弱くなってしまう。アニメでもあっただろ。サトシが未完成のサトシゲッコウガで氷のジム行ってボッコボコにやられてメンタルやられた事を。
俺はワンパンされると思ってやっても、多分指示に熱が入らないだろうし、ワンパンされないように全力で行っても、負けたらメンタルやられる。
一度、ポケモン達と話した方がいいかもしれない。
「………鍛えるべきか、一度自分達の実力を測るか……。悩むな……」
「ーーー何そんなに悩んでるのよ」
「ん?ああいや。これからどーするか考えてい…た……とって、おまっ!!なんでここにいるんだよ!!」
背後からかかった声に反応すると、いるはずのないクチートのアリアがそこに仁王立ちで構えていた。何纏わぬ姿で。
恥ずかしいのか暑いだけなのか、若干頬が赤く染まっている。
「まままっ、前!!前隠せ!!」
急いで前を向き、水中に潜る。
そんな俺の気遣いも知らず、アリアは俺の横に座り込んでもたれ掛かってきた。
「そんな恥ずかしがる事じゃ無いでしょ。いいから顔上げなさい」
よいしょっと俺の頭を掴んで引っ張り出す。
酸素を取り込むために息を荒くしてると、アリアがいつもの定位置、膝の上に座り込んだ。ちょっと待てよ!!全裸でこの体勢はヤバいって!!
「待て待て待て待てっ。今は膝の上に乗るのはヤバいって!!」
「何がヤバイの?いつも通りじゃない」
「格好の問題だ!!今裸なんだからお前の身体が直に当たって意識しちまうの!!」
「あ〜らー?こんなロリロリボディに反応しちゃうの〜?」
まるでいじめっ子。ニヤニヤしながら笑いを堪えてこちらを見てくる。なんて女だ。男の敵かよオレの嫁は。
アリアはここぞとばかりに、10歳児の胸板に身体を預けて来る。
「好きなだけ興奮しなさい。私は貴方の妻なんだもの」
「出来れば貸切の時に言って欲しかったなその言葉。ここじゃ誰か来ちゃう」
「この体勢なんだから既にヤってるのと変わらないんじゃない?」
「いや実際やってないし!!そもそもまだ手は出さないし!!」
「自分の母親には手を出されてるくせに、やっぱり自分からじゃ誘えないの?」
図星だ。確かに言われてみれば、そうかもしれない。
でも可笑しくない?こちとら必死に抵抗してるのに、無理やりなんだよ?それをまるで俺がやって欲しいみたいに勘違いしやがって。
俺は健全な母親を持ちたかったんだ!!
「いや俺は別にやりたいからやってる訳じゃ……」
「でも抵抗は途中で辞めちゃうよね。いいのよ?我慢しなくても、あの人の代わりに私がするんだから。これも、妻の務めでしょ?」
巨大な髪の口で、俺の頬をぺろぺろ舐める。
アリアは俺の手をギュッと握り、愛おしいそうに撫で回してる。
だが、俺はある事に気付く。
「………お前絶対酔ってるだろ」
「はぁ?酔う?馬鹿な事言わないでよ。え?なに?もしかしてここで抱くから酔ってるか確認したの?酔ってるなら記憶曖昧になるもんねぇー」
確信した。いや普通に考えて普段こんなセリフアリア言わないもん。俺が嫁嫁言ってると照れ隠しだろうか、ストレートをお見舞いしてくるし、俺から抱き着きにいくとアッパーかまされる。なんで俺殴っておいて膝に座るんですかねぇ?
普段自分が俺の妻だと絶対言わないアリアが、言うんだから絶対酔ってるはずだ。
「……アリアの姿見てると、なんか萎えてきたわ」
「むぅ……、クロメ酷い。こんなロリロリボディじゃ興奮しないの?」
「いやそういう訳じゃないんだけど。いつでもアリアは可愛いぞ」
「……ホント?いつも素っ気ない態度とってる私、可愛いと思ってくれてるの?」
「勿論だ。だってアリアは俺の嫁なんだから」
「そっか……。フフッ、そっかそっか……」
何やら納得したのか、こくんこくんと頷くアリア。ちっちゃくて可愛い。
だが、なんでアリアはこっちに入ってきたのだろう。流石に酔ってるアリアを1人にさせるはずは無い。
誰かのいたずらか?けしからん。犯人が分かったらコショコショの刑にしてやる。フッ、この性感帯を弄るのはあのバカ親にも評判がいいこの俺のテクで感じさせてやるぜ!!…………誰得?
アリアに聞いてみる……が、既にアリアはおねんね中だ。可愛い。
ほっぺマジやらけぇ。なんだこのほっぺは。ぷにぷにしてる。
やっぱり人型と言うだけあって、皮膚の肌触りも完全人と変わらない。柔らかさもそう。でも、こんなぷにぷになのにあんな人の身体じゃ消し飛ぶ程の威力をバンバン受けてるのに血1滴と流れないのはどうしてだろう。服で肌が隠れてる所は分かる。でも顔とか切り傷一つない。マジ不思議だポケモンの身体。
アリアをこのまま浸かりっぱなしにしてるのは流石に不味い。
でもどうしようか。流石に身体を見るのは勘弁して欲しい。だからといってこのままだと誰か入ってきたら誤解を招きかねん。
せめて誰か入ってきてくれたらいいーーー。
ーーーバシャンッ!!
瞬間、目の前に水飛沫が上がった。
勢いよく上がった水は、浸かっている俺達の身体を余すこと無く、バケツに入った水を勢いよく掛けてきたように濡れまくった。
ビシャビシャになった俺は、怒りの視線を向けた。
なんとルールの守らない奴だ。立て札に書いてあるだろ。
「ーーーびひゃーっ。温泉サイコーなんじゃー!!」
まず最初に飛び出したのはモフモフそうな白い大きな尻尾。次に飛び出したのは手首にモコモコの白い毛を生やし、頭の横に白い可愛らしい耳。白銀色の透き通った髪をもつ少女、パチリスさんのミカンちゃん。バンザーイとはしゃぎながら湯を四方八方に飛ばしまくり、温泉の湯を減少させていく。勿論全裸で。
「ミカンちゃん!!何やってるの!!」
更に誰かが入ってくる。
スラッとしたモデル体型の手脚。控えめに自己主張しているが、それでも大きい胸。耳元まであるエメラルドグリーン色のツヤツヤした髪と色香のあるうなじ。タオルで前を隠し、駆け足で入口からやって来た少女、サーナイトのサーヤ。
俺がいるにも関わらず、何とも無防備過ぎる姿で男子風呂にお入りなったこの娘っ子達。アンタら羞恥心とかないの?
「フフフッ、妾の力を取り戻すには願ってもない場所ではないか。流石我が半身であるクロメであるな。褒めてつかわそう」
「……褒められて嬉しくなかったのって初めてだわ俺」
「案ずるでない、いつも心の何処かで人の温もりを欲する我が半身よ。いつでも妾の胸の中に飛び込んでくるがいいわ」
「俺そこまでぼっちじゃないぞ!?」
アリアを起こさないようにそっとツッコミ。
すると、いつの間にか横にいた前髪で顔が隠れているミミッキュのミミが寄り添ってきた。うん、可愛い。
「ごめんなさい、クロメさん。実はこの露天風呂、私達の貸切なんです」
サーヤが高笑いして仁王立ちしてるちっこいミカンちゃんにゲンコツをかます。
ミカンちゃんを脇で挟み、タオルを巻いた状態で俺の元までやって来るサーヤ。
「貸切?よくそんなの許しが出たな」
「これといって理由は無いんですが、女子風呂の方が何処かの誰かに壊されてしまったようで、入浴終了間際ですがこちらに入れてもらう事になりまして」
何処かの誰かって誰ぞ。そんな奴いたのかよ。物騒な女子風呂だなおい。
シロナ達は先に入ったって言ってたし、残るは俺のポケモン達だけだったのか。
「じゃあ俺はアリア連れて出てくわ。しっかり使って疲労を無くせよ」
タオルを腰に巻き、アリアをお姫様抱っこで抱っこして立ち上がる。
ホントはこの3人の誰かを連れてきたかったけど、流石に今入ってきたのに邪魔したら迷惑だろうしな。
なんて思いながら浴槽から1歩出ると、グイッと腰に巻いたタオルを引っ張られた。
「何処に行くのじゃ?まさか、妾をおいて先に行こうとはしておらぬよな?我が半身よ」
引っ張ってたのはミカンちゃんでした。未だ脇に抱えられてる状態のミカンちゃんは、腕を必死に伸ばして俺のタオルを取ろうとしていた。
ちょっ、待って。この場で俺の息子が空気に晒されたらもうお前らのトレーナーとしてやっていけなくなるから!!羞恥心で兎みたいに死んじゃうから!!
「…………くろ…め。いっ…しょに………はい……る」
ミミがタオルを控えめに摘んで引っ張ってくる。うん、可愛い。
するとまた更に引っ張られる感覚が。
振り返って見れば、案の定サーヤが顔を赤くしながら引っ張っていた。
「………あの、その……。ひ、日頃の感謝を込めて、お背中お流ししても………?」
………なにみんな。俺と一緒に入りたいの?どれだけ俺と理性を戦わせるの?後俺を羞恥心で殺したいの?なんなの?わけがわからないよ(・д・`*)。
一先ず、アリアを外に寝かせてくると言って、その場を立ち去った。後でその場に戻ってきたけど。
ちょっとした主人公のポケモン紹介。短縮系。
クチート、アリア。
ただのツンデレ。酔うと甘え上戸になる。ロリロリぼでぃ。主人公のお嫁さん(通称)。ただ主人公がクチート好き過ぎてリアルで人形まとめて5個買った程。
サーナイト、サーヤ。
控えめながら、やる時はやる女。基本的世話焼きな性格で、厨二病(今後パチリスさん)の面倒を見ている。世話焼きお母さん。密かに正妻の位置を狙っている。きょぬーのおねーさん。
ミミッキュ、ミミ。
引っ込み思案で、大概クロメの影に隠れている。でもバトルでは引っ込み思案が無くなり、修羅と化す。特に、ピカチュウを見つけると、悍ましいほどのオーラと、恨みの篭った視線を向け、その周囲一帯にポケモンを寄せ付けなくする程。基本可愛い。
パチリスさん、ミカンちゃん。
ただの厨二病。サイキョーの盾。世界大会の動画見てて、『パチリスさんマジヤバっす!!』と主人公が悶えてパチリスさんを作ったのが始まり。パチリスさんを作ってる最中、(当時ORAS)卵孵化でグルグル自転車こいで回ってる時、毎回毎回痛いセリフを吐き続けたのが原因だと思われる(ガチ話)。基本的銀髪ろりろりびしょーじょ。クロメの事を半身と呼ぶ。
後2人程増えますが、いつになるかは分かりません。特に6匹目が。