書いてて思う謎進行。書いてる最中にどんどん後の設定が後付けサレテイクゥゥ。
映画見ました?今回の映画見て思ったんだけど、ピカチュウ泣く時って絶対感動出来る(確信
聳え立つそれを見た時、自然と心の底から沸き立つものがあった。感動、喜び、感激、幸福感。ゲーム内でしか見れなかった其の姿を見た瞬間、クロメの背筋を震えさせる程の感情を与えた。
かの塔は『マスタータワー』。長きに渡りメガシンカを伝承してきた由緒正しき聖塔。海を背にそびえ立つそれは、途方も無い可能性が広がっているようにも思える。
ついにクロメ一行はシャラシティに到着し、マスタータワーを前にしていた。
「………ここがマスタータワー」
「……凄い迫力ね。不思議な力を感じるわ」
近くに拠れば分かる程の迫力。そして身体全身を震わせる不思議な力。これがマスタータワーだと、これこそがメガシンカをて伝承する聖域なのだと、クロメとシロナは自身の体と心で理解した。
「……すげぇ、足がなんか竦んでるよ」
「疲れたからって、訳じゃないわよね。初めて見たわ。クロメがそんなにも取り乱してるなんて」
分からなくもないけど、と驚きを混じえた笑みを浮かべたシロナに、クロメは小さく苦笑い。
人は緊張すると身体が硬直状態に陥るが、クロメのそれはまだ硬直状態の手前気味だ。
「正直ここまでとは思わなかった。覚悟してたけど、流石天下のメガシンカ伝承地だ」
ピリピリとした空気の震えを肌で感じ、自然と冷や汗が流れる。
「……入ろう。ここからが正念場だ」
重くなった右足を前に出し、1歩1歩と歩みを進める。
緊張からくる鼓動の速さを抑えようと両手を力強く握り締める。
マスタータワー内部へと入っていくクロメとシロナは、覚悟と強い意志を持って進んでいくのだった。
まず目の前に見えたのはメガルカリオの巨大な象だった。
神々しく佇むその姿は正しく歴戦の覇王。彫刻からでも伝わる究極の肉体美と覇王のオーラ。正にメガシンカとして形作っている象徴とも呼べる。
そして上を見上げると螺旋状になった階段と真っ直ぐに上に伸びた塔の内部。チラホラと踊り場があるが数多い訳では無い。
原作のように最上階はカロス地方を見渡せる程の光景が見えるのだろうか。
「……凄い」
「これが、メガルカリオ……」
圧巻だ。初めての体験だらけな旅であるが、これ程までに強い体験をしたのは初めてだ。
口を開く事しか出来ない2人は、メガルカリオの彫刻を穴があくほど見つめていた。
「ーーー何か、ようかな。若人達よ」
メガルカリオの象の背後から声がする。
一瞬驚いたが、その声の主が誰かはクロメはすぐに理解できた。
「ここはメガシンカという、新たな進化を伝承する聖域。遊び心で勝手に来られては行けない場所なのだ。悪いことは言わん、立ち去るがいい」
声の主が姿を現した。
アニメとは違い若いからか、全体的に筋肉質で体も大きく思う。引き締まった体に、特徴的な眉毛。貫禄がありすぎる雰囲気と、絶対なる覇王のオーラ。一目で確信した。目の前にいる一人の男こそ、あの人なのだと。
「俺達は、そのメガシンカを伝承するために来ました」
「……伝承、だと?」
男の目が細まる。鋭い眼光で見つめているのは心か態度か。どちらにしろ、男は怒気の篭った視線を向けてくる。
「貴様らがなんの為に来たのかは分かった。が、その目的を果たす事は出来ん。尚言えば、
「……えっ?」
ピシッとクロメの方を指さす男。クロメは、咄嗟のことに唖然とした。
「……ど、どういう意味ですか?仰る意味が分からないのですが……」
「言葉通りの意味だ。それを捉えることは、ワシではなくお前自身のはずだが?」
呆れとともとれるため息と共に、男は背を向けた。
「何故わしが言った意味が分からない。たった一つ、たった一つの事が何故わからない。貴様には圧倒的に欠けているものがある。メガシンカは言わばポケモンとの絆。しかし、それ以前に、人間として、伝承者になるものの志として、貴様には必要なものがある。だから貴様は弱いと言われるのだ。笑わせてくれる。そんな弱さでよくもまぁここに来れたものだ。恥を知れ」
クロメとシロナは男の言う弱さが分からなかった。更に言えば、シロナはクロメの何が弱いのかと、心の底から怒りが込み上げてきた。自身を救ってくれた想い人。それを貶されるのは彼女自身が許さなかった。そしてクロメはーーー。
ーーー否定したいのに、否定出来ない………。
男の言葉に対し、クロメは否定の声を上げようとした。が、何故かその全てが心に響く。まるで正論を聞かされているように。まるで男が正しくて、間違った考えを正してもらっているかのように。
ただ一言、違う、と口から発せられない。自分は弱くないはずだ。だが否定する事が出来ない。クロメは葛藤を味わっていた。
が、男は更に畳み掛けてくる。
「間違いを正すことはしないが、迷えるメリープだ。ヒントを教えてやろう。その弱さは己の近くに必ず存在する。だが、これを否定してはならない。否定ではなく考えを改めろ。それが分からないのなら永遠に貴様は弱い餓鬼だ」
益々、クロメには分からなくなっていた。否定するものでは無い?改めろ?なんの話しをしているのだ?頭の中で男の言葉が縦横無尽に駆け巡る。
「後は、自分の力で何とかするがいい。今の貴様は、隣の小娘にすら
その瞬間、シロナが前に立ちボールを放った。飛び出したボールからポリゴンと共に現れたのはカレンだ。
「待ちなさい!!クロメが弱い筈ない!!クロメは私のヒーロなんだ!!」
「ヒーローが必ずしも強いとは限らない。それとな、小娘。
ハッとして、自分の立ち位置を見る。クロメ
「ーーーっ!!うっさいうっさい!!クロメが弱いはずないでしょ!!」
「事実だ。それに小娘、貴様が怒ると余計に弱く見えるぞ」
グッと心臓に杭打たれる様な思いを味わう。
シロナは何も言い出せず、クロメの横までゆっくりと後ずさった。
「小僧。貴様にはもう何も言わん。その小娘を連れて、とっとと去るがいい」
「……っ、待ってください!!俺はーーー」
瞬間、男が遠ざかっていく。
何が起きたのか理解出来なかった。
更間を空き、自分達が後ろに飛んでいるのだと理解した。
刹那、胸辺りがまるで強打したような激しい痛みを受けた。
「ーーーーーー」
既に見る価値すらないと、言われたかのような眼光で、男はクロメの視線から消えていった。
書いてる側からも何書いてるか分からない。
大雑把に書くと、
クロメ一行マスタータワーに入る
↓
現れた謎ブルさんに目的を話す
↓
謎ブル「貴様は弱いンゴ。自身の弱さを自覚しろンゴ」
↓
シロナ「クロメは私のヒーローンゴ」
↓
一行外に放り出される。