オリジナル書くとこんなに短くなるんだね。
とある休日、桐生家で男子だけの入学パーティーをしていた。今更なのは気にしない。
楓「え?好きな人?」
昴「そ、楓いんの?」
楓「いないけど。」
そして、男子達での恋ばなが始まる。楓は即答でいないと答える。
昴「マジか・・・海翔。どう見る。」
海翔「なんの動揺もないからあれはガチだな。・・・ここまできたら大宮が可哀想になってきた。」
海翔は楓もあまりの鈍感さに頭を抱える。
楓「?なんでしのが出てくんの?」
昴「あぁ、気にしないでいい。コッチの話だから。」
海翔「そういや、昴も聞いたことないな。こういうの。」
昴「俺?いるよ。」
楓「え?いたんだ。」
海翔「言いたくないと思うが・・・誰だ?」
昴「陽子。」
海翔「・・・え?」
戸惑いを見せる海翔。
昴「だから陽子だって。」
楓同様、昴は見事な即答で答える。それもいると。名前まで出して。
海翔「・・・以外だ。」
昴「お父さんからも言われた。」
どうやら以外だと昴も自覚わしていたらしい。
楓「ねぇ海翔。一ついい?」
海翔「・・・なんだ。」
楓「海翔の好きな人ってさ・・・」
そこに静寂が走る。そして、楓は海翔に質問をする。
楓「もしかして綾?」
海翔「!?な、なんでそうなる。」
まさに、なぜわかった!?と言わんばかりの表情を見せる海翔。普段顔に出さないせいか、二人は納得がいる。
楓「いやーだって、海翔中3の時チラチラ見てたし。そうかなって思ったんだけど。」
海翔「・・・」
明らかに目をそらす海翔。
昴「あれは図星だね。・・・それがわかるんだったらなんで大宮さんのは気づかないんだろうね。不思議だ。」
楓「ん?」
海翔「・・・楓って、鋭い時と鈍い時があるよな。」
楓「な!俺だって気にしてるんだぞ!」
昴「気にしてたんだ。」
海翔「また、なんでだ?」
楓「実は母さんに『お前はもうちょっと恋愛に気を配れ。鈍感すぎる』って・・・」
楓は少ししょんぼりする。
昴「紫音さん。中々容赦ないな。」
海翔「いや、こいつの場合、容赦なく言っても無駄だと思うんだが。」
楓「ちょっと!そんなに俺をいじめて楽しいか!?さすがに傷つくぞ!」
昴「いや、なんかこういう楓は珍しいなって。」
楓「ひどいにも程があるぞ!」
二人はマシンガントークをしていると、
海翔「・・・フフッ」
昴「ん?・・・海翔笑った?」
海翔は一瞬笑顔を見せた。だが、すぐ無表情に戻ってしまう。
海翔「・・・気のせいだ。」
海翔「(すごいな楓達は。自分の事をちゃんとわかってて、それだなお、駄目な場所と向き合っている。)」
海翔「(・・・俺も、向き合わないとな)」
窓を見て海翔はそう考えていた。
一方、女性陣もパーティーをしていた。彼女達もどういうわけか、恋ばなの話題になっている。
綾「しのって結構わかりやすいのに、楓には全然届いてないみたいね。」
忍「はぁ・・・」
ため息をつく忍。
陽子「まぁまぁしの。絶対楓でもいつかは気づくよ。さすがの楓でも、卒業までには。多分・・・きっと・・・」
アリス「ヨーコ。全然フォローになってないよ!」
カレン「大丈夫デス!シノの想いは、きっとかえでカエデに届きマス!」
忍「カレン・・・」
陽子「うーん。にしても、綾って海翔をチラチラ見てるよな。」
綾「え!?ななな、なんで今その事になるのよ!」
アリス「そっか。アヤはカイトが好きなんだね。」
綾「そ、そういうのじゃないわ!ただ・・・」
陽子「ただ?」
綾「なんというか・・・海翔って、いつも無表情じゃない?それがなんとなく心配で。」
アリス「確かに。それで中学の時も嫌われてたって。」
忍「昔なにかあったのでしょうか?」
カレン「カイトはいつも無表情なんデスか?」
陽子「そっか。カレンは違うクラスだからな。」
アリス「そうだよ。私達もちょっと心配してるんだよ。」
その場は少し暗い雰囲気に包まれる。それを紛らわすように、カレンは話題を変えた。
カレン「ところで、ヨーコも好きな人いマスか?」
陽子「そうだなぁ。私ってそういうのはあんまりわかんないし。」
アリス「スバルは?」
陽子「うーん。昴が彼氏かぁ。・・・アリかも!」
綾「そんな簡単に決めちゃダメよ!」
陽子「えー?けど、昴といると楽しいし。」
カレン「シノ!これはまさか!」
忍「陽子ちゃん。無意識に楽しいと思えるのは、きっといいことですよ。」
陽子「う、うん?」
忍「ですので、今度昴君と話す時に、少し意識してみてはどうでしょうか?」
陽子「意識かぁ。やってみるよ。ありがとうしの。」
忍「いえいえ。」
かくして、彼ら彼女らは、自分達の楽しい日常を送っていた。
一方、その裏で、彼らは・・・
旭「よーし!できたぞ!」
亜美「旭さん。気持ちはわかりますが、もう少し慎んで下さい。」
旭「おや、ごめんごめん。さて、これを誰に使ってもらうか。」
亜美「旭さんの親戚とかに使っていただくのはどうでしょうか。彼も一応関わっているんでしょう?」
旭「うーん。けど、彼、結構プライド高いからねぇ。メダル関係、特にオーズ以外になるつもりはない!とか言いそうだし。・・・おや?」
亜美「旭さん?」
人物リストを見て、旭は真顔になる。
旭「・・・亜美君。車を出すから、少し付き合ってくれないかな?」
亜美「・・・見つけたんですね。」
旭「あぁ。彼ならきっとこれを・・・」
彼の手には4つのスイッチ、赤いボタン、レバーがついているベルトを手に取る。
そして彼が見ていたリストには一人の名前に丸がついていた。
瀬戸海翔と。
はい。急展開!これは・・・どうなるか!?(下書きに使っていたノートを間違えて捨ててしまった末路)