スーパーロボット大戦Re・disk3   作:jupi

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14話-覚醒!ダイミダラー!

 

「しょ、翔馬くぅ~ん!」

 

 戦場に響く霧子の淫靡で艶めいた声。

 

 ダイケンゼンを前にしてダイミダラー6型・霧子がエネルギーを爆発的に増幅させた。

 誰もが二人がふざけ始めたと思ったのだが、真面目な人物ほどリアクションがあるのが性。

 

「アナリティカルエンジンで計測できる数値が全て上昇している?このままでは負担がかかりそうだ」

 

 伊奈帆がダイミダラーを分析。

 

「これがダイミダラーのエネルギー源。あの発光はなんだ?フェストゥム達も動きを止めているだと……これがエロというモノか」

 

 マークニヒトの中で皆城総士が驚愕する。

 

「パイロット達が情報を隠していた事、二人の声とリアクション、機体から発せられる特殊な粒子……導き出される結論は」

 

 ヴァルヴレイヴ二号機の中でエルエルフが呟くも、思わず時縞ハルトが。

 

《君がこの情況を冷静に見ているのは面白いね。記録したよ》

 

「……消せ」

 

 さらに総士とクロッシングしていたファフナーパイロットが全員吹き出す。

 

「総士がエロって言った!」

 

「皆城先輩……!」

 

「お、お前ら戦闘中だ。真面目にやれ……」

 

 指揮をとっていた剣司が笑いを堪えながら、黙りこんだ総士の代わりにファフナー隊を静かにさせる。

 そんな事はお構い無しの霧子。

 

「ディスガイズ!!」

 

 フルパワーモード。

 ダイミダラーの顔部分が変形し、さらにパワーアップする。

 

「全力でいくわよ!ダイミダラー・CPスラーーーッシュ!!」

 

 粒子を解放したビーム攻撃。

 反応する間もなく、ダイケンゼンの上半身を吹き飛ばした。

 

「やったか!?」

 

「いけない!」

 

 翔馬は思わず気を弛めてしまう。

 すると海中から突如として触手のような、長いケーブルが伸びてきてダイミダラー6型・霧子の脚部をぐるぐる巻きにした。

 

 そのケーブルはダイケンゼンから伸びていて、アークエンジェルや逃げ遅れたデスティニーガンダムなども絡めていく。

 

「くそ!アークエンジェルが!」

 

「出力低下!このままでは姿勢維持できません!」

 

 じわじわとケーブルで引き寄せられていくアークエンジェルは、ダイケンゼンにエネルギーを吸われていく。

 

「ゴッドフリート照準」

 

 ラミアスが指示しようとすると、ブリッジの電源が落ちる。

 

「予備電源に切り換え急げ。MS隊は?」

 

「ケーブル切断に尽力してくれていますが……焼石に水ですね……」

 

 海面に着水させられるアークエンジェルは、ダイケンゼンへミサイル等の攻撃を続けるがまるで効果がない。

 切断面が次々と再生していくではないか。

 

「ま、マサトくん!」

 

 グレートゼオライマー、美久が動かないマサトに対して声をかけるも。

 

「駄目だ。この機体の攻撃では……」

 

 あまりにもダイケンゼンとアークエンジェルが近すぎる。さらには艦債機のムラサメも捕縛された情況。

 ダイケンゼンが味方機を盾にしているせいで、下手に攻撃を仕掛けられない。

 

「グレートゼオライマーは確かに強い。敵を破壊する力は最強だ。でも……」

 

 捕らえられた味方を次元連結システムで救うにはマサトの技量では難しい。いや、おそらくマサトではなく‘マサキ’だとしてもアークエンジェルやデスティニー等を触手から逃がす事が出来るだろうか?

 

「中隊指揮からグレートゼオライマー。そちらはダイミダラーに一任します。フェストゥム側に現れたファフナーを頼みます」

 

「人使い荒いですよスレインさん……。ファフナーは味方だったはず。あ、そうか。」

 

「そうです。マークレゾンが……!」

 

 マサトがスレインと通信していると爆発音と共に、音が途切れる。

 

「美久!」

 

「援護にいきます」

 

 グレートゼオライマーが再び次元跳躍で移動する。

 

「代わりに俺が!」

 

 太陽騎士ゴッドがゴッドソードを召喚し、次々とケーブルを切断する。

 さらにダイケンゼン本体へ突撃をかけた。

 

「おい恭子!」

 

 彼等のような小さな存在が奮闘しているのを見かねて、孝一は我慢の限界をむかえた。

 

「味方の危機に頑張ってる奴等がいるんだ!これ以上は!」

 

「……あぁっ!もう!わかったわよ!好きにしなさい!」

 

「それでこそだ!恭子!」

 

 ダイミダラー超型・孝一のコクピット内で変形が行われる。

 

「ちょっと!通信、オープンになってるわ!」

 

「覚悟を決めろ!」

 

 フロントアタックモード。

 シートが向かい合う位置まで移動してきて、恭子の体が孝一の目の前に来る。

 

「おら、さっさと出せ!」

 

「焦らせないで…………いいわ」

 

 恭子は豊満な胸を曝け出す。

 

「へ、もう乳首が起ちまくってるじゃねぇか。何だかんだで期待してたようだな」

 

「いちいち言わない!……ほら、さっさとしなさいよ……」

 

 顔を背ける恭子と、眼をギラギラさせる孝一。

 

「やるぜぇぇぇっ!!」

 

 両手で胸を鷲づかみし、決して滅茶苦茶とい訳でもなく、それなりのテクニックを駆使して揉む。ただひたすらに、揉む。

 

「ん……」

 

「来た来た来たぁぁっ!!」

 

 ハイエロ粒子のチャージ。

 そして、ダイミダラーの覚醒。

 

「だ、駄目ぇぇえ!!」

 

 機体からの全方位への発光。

 ケーブルを溶かしていく。

 

「こ、これがダイミダラーの力……」

 

 無限広がり続けるエネルギー。

 全周波で恭子の喘ぎ声が響く。

 

「霧子!俺に合わせろ!」

 

「了解!」

 

「ダイミダラー・インサートブレーーーイクッ!!」

 

 二機のダイミダラーによる合体攻撃。

 

 新国連側の迎撃としち戦っていた誰もが注目するなか、どこか切無げに二機を見つめるリッツが超南極の中で闘志を燃え上がらせた。

 

「負けられない!」

 

 ダイミダラー二機による必殺技がダイケンゼンに直撃し、それに合わせて超南極が‘烈風・ペンギン突き’を放つ。

 

 爆散と共にアークエンジェル等を束縛していた触手が消える。

 味方機の救助、ダイケンゼンの撃破を同時に成功するのであった。

 


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