ソードアート・オンライン~スコープの先にある未来へ~ 作:人民の敵
………すみません(/。\)もっと忙しくなりました・゜・(つД`)・゜・
…………それはともかく。ようやく『失踪編』終結です!!
「どういうこと…………?」
ユウキの顔は困惑に染まっていた。
俺はディスペアが連行された後、今まで俺がしてきたことを話した。ユウキは何も言わずに俺の話を聞いていた。
『俺とセブンは死なない。正確に言うと、
「どうして2人は蘇生することが出来るの………?」
「…………ワクチンコード」
俺は一言で答えた。陸上自衛隊サイバーテロ対策特務部隊SAO特別対策班が俺とセブンのナーヴギアを解析した結果、SAO内での死亡に対しての脳破壊シークエンスを1度だけ阻止するワクチンコードが組み込まれていた。ただし、ナーヴギアの強制除装に対しての脳破壊シークエンスを阻止するワクチンコードは無かったため、強制除装は出来なかったそうだが。恐らくこのワクチンコードを仕込んだのは事件の首謀者、茅場晶彦だと見られている。
そして俺自身がSAO開発時代に意図的に設置した内部から操作できる装置を2日懸けてパスコードを解読し、自衛隊の上層部と連絡を取った。そして、俺はある指令を受け取った。
『浮遊城アインクラッドで暗躍する犯罪組織を撃滅せよ』
それが俺の受け取った指令だった。そしてその指令に基づき俺は犯罪者を殺戮した。
「つまり、俺は国の指示で……『任務』を行った。勿論それを楯に逃げる積もりはない。俺が何人もの
俺は静かに言った。
「じゃあレイは
「分からない。俺にも分からないんだ」
静かに俺は言った。
「ねぇ……セブンは、この事を知っていたの?」
ユウキは、普段の彼女では考えられない沈んだ声でセブンに訊いた。
「……うん」
「レイ君が私たちの前から消えたあの日、私はレイ君からメッセージを受け取ったの」
――――――――――
あの夜-
「……連絡するか」
俺はとあるコードをウィンドウに打ち込む。数秒経った後で、耳に着けた受信機から声が聞こえる。
『ひ…ぎ……くん……かい………』
「菊岡さんですか?僕です、楓野です」
『聞き……り……くいんだ。周波…を合わせ……』
「分かりました」
俺は少し周波数を調節し聞き取りやすく、かつ軍事傍受が困難な350MHz帯の周波数に合わせる。
「聞こえますか?」
『OKだよ。それより、どうかしたかい?』
「環境が変わりました。少し早くなってしまいますが、
『全然僕は構わないよ。
「そうですか」
『頼んだよ』
「では、失礼します」
俺は無線を切った。そして、フレンドの欄から《Seven》を選択し、メールを送る。
sideセブン
レイ君がどこかに消えてしまった。そうスメラギ君からギルドに伝えられた時、私はそれが信じられなかった。
「…………どこに行ったの……レイ君」
自室に閉じ籠り、何も出来ない自分を責めた。現実では天才と誉めそやされる自分の能力も、
ピロリン!!
「ん………?」
メッセージの着信音を聞き、ウィンドウを開く。メッセージの送り主は―――
「レイ………君?」
私は急いでメッセージを開いた。そこには--
『セブンへ
突然姿を消して、心配をかけてすまない。俺は隊の指示で
愛してるよ。 レイ』
「うっ………ううっ……」
その手紙を読み終えると、涙が込み上げて来た。
私はもうレイ君が人を殺すのを見たくない…
「ユウキちゃんに……レイ君のことを……伝えなきゃ」
私は立ち上がり、部屋のドアを開けた。
――――――――――
「……どうしてレイは、断らなかったの?」
俺はその問いにすぐに答える事は出来なかった。ようやく絞り出した答えは……
「
パァン!!
言い終えた途端、甲高い音が響いた。ユウキが俺の頬を叩いたのだ。
「レイは………人を殺して悲しくならないの?」
「……そんな感情はもう捨てた………そう思っていた。
俺はそこで一旦言葉を切った。
「………でも、ここでキリトやアスナ、そして
「俺には現実では部下と上官しかいなかった。仲間なんてものは存在しなかった。唯一、セブン達だけが友人だった」
「だが俺は、ラフコフの討伐戦で敵を殺した時、俺は思い出した。仲間などただの甘えだと」
俺は言った。
「どうして……レイはボクたちには優しいのに」
「俺だって鬼じゃない。普通の接し方も出来るし、喜怒哀楽もある。ただそれは、俺の中のほんの一部の姿にすぎないだけだ」
俺はユウキを見据えた。
「俺はさっき、ユウキを撃とうとした。それが俺だ」
俺はあえて冷徹にそう言い放った。
「俺を嫌いになったか?」
「………………ううん」
ユウキは首を振った。
「だって、ボクはレイを信じているもん」
「私もよ、レイ君」
セブンも言った。
「レイ君、私たちは信じている。もしレイ君が過ちを犯しても、少なくとも私たち2人はそれを一緒に背負うわ」
「俺はもう何人も人を殺した。それでも、罪を背負ってくれるのか?」
俺がそう言うと、セブンとユウキは俺を抱き締めてきた。
「レイ君は1人じゃないわ。私たちがいるから」
「そうだよレイ。ボクたちと一緒に、帰ろう?」
「うっ………」
俺は、いつの間にか泣いていた。
はい……驚愕の事実判明です。まさかの『生き返り』可能!!
これがどういう展開を産み出すのか?乞う御期待(自分で言うな)!!
次は恐らく番外編です。お楽しみに!!