これが僕の英雄譚   作:猫と果実

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ども猫と果実です!
前回はエイナとのギルドでのお話でした!


えっとですね、第一章とか分けるの悩んでたんですが
分けたほうがわかりやすいかなってことで結果分けることにしました!
ならこの序章はなに?ってなる方いると思います…
序章は私が書いてるベル君はこんなんなんだなと理解しただくためにってことで理解していただけると幸いです!!

こんな猫と果実ではありますが、最後まで読んでいただけたら幸いでございます。

ではでは兎が織り成す英雄譚お楽しみください。


第一章 ダンジョンに浪漫を求めるのは間違っているだろうか

「ふっ!!」

対峙していたゴブリンの首元にナイフで一閃

「ゴキャ!?」

無惨にも血を流しながら息絶えるゴブリン

「ふー…さすがにゴブリンにはもう負けないな!!」

現在ベルがいるのはダンジョン一階層である。

 

今から数日遡る…

ベルは冒険者登録を済ませ終わった次の日、約束通りエイナに会いにギルドに向かった。

「エイナさん!おはようございます!」

エイナは微笑み

「おはようベル君!約束通り早く来てくれてありがとね」

ベルは微笑みを見て改めてエイナさんは綺麗なんだと再認識した

「昨日ベル君に伝え忘れちゃったけど、新人の冒険者さんにはアドバイザーの人が付くことになってるの!」

「アドバイザーですか?」

「そう、ベル君の担当は私になったから、改めてよろしくねベル君!」

「はい!こちらこそよろしくお願いします!」

ベルは内心すごく喜んでいた

(やった!!エイナさんみたいな綺麗な人が教えてくれるなんて!)

(おじいちゃん…やっぱりオラリオって凄いよ!)

「さてベル君今日は簡単(・・)な講義と、武器と防具合わせやっちゃおうか!」

「はい!!」                 

ベルの頭の中は講義そっちのけで、武器と防具でいっぱいにになっていた。

 

 

ベル達は武器と防具が保管している場で話し合っていた。

「ベル君…大剣は諦めてナイフとか小回りがきく武器にしなさい」

ベルはすごくショボくれていた

ベルは祖父みたく力強い男に憧れており、力を使う大剣などに憧れが強かった。

「エイナさん…そんなに大剣はだめですか…(泣)」

うるうるしながらエイナを見つめるベル

(うっ…この目で言われると許したくなるけど…ベル君のためにならない!)

「ベル君、さっき説明したよね?」

「ベル君がソロでダンジョンに潜るって言ったんでしょ?」

「なら大振りの大剣とかじゃなくて、小回りのきくナイフとか、片手剣ぐらいじゃないとなにかあったとき対応出来なくなるんだよ?」

ベルはすこし唸りながら

「うぅ…はい…」

エイナは慰めると同時に心配の表情をし

「ベル君が憧れがあるのも伝わるけど…それよりも心配になっちゃうの…些細なことかも知れないけど、ダンジョンは命を落とす可能性がある場所なんだからさ…」

「もし帰ってこなかったりしたらさ……ごめんなんか湿っぽくなっちゃったね!」

ベルはエイナの表情を見てハッとなった

(なにをやっているんだ僕は!?おじいちゃんに言われたじゃないか!)

(女性を不安にさせるなんて馬鹿なことだって!!)

「エイナさん!!」

「どっどうしたのベル君!?」

「僕は絶対にエイナさんの所に帰ってきますから!!」

「エイナさんの事、悲しませたりしません!!」

エイナは誰が見てもわかるぐらい真っ赤になっていた

しかしベルは真剣になりすぎて一切気づいていない

(ベっベル君ってこんなに男らしい事言う子だったの!?)

(なんかプップロポーズみたいですごく恥ずかしいんだけど!?)

エイナは照れながらも笑み浮かべ

「あっありがとうベル君」

ベルは満足そうに笑顔になり

「エイナさんが元気になって良かったです!」

エイナはその笑顔にまた照れるのであった。

 

結果ベルが決めた武器は、エイナのおすすめでもあった短刀刀身20C(セルチ)のナイフ

防具はライトアーマーなど動きやすさをメインにした軽装である。

これに道具など含め8600ヴァリスの借金をし購入。

「ありがとうございましたエイナさん!」

「ううん、こちらこそアドバイスを聞いてくれてありがとねベル君」

ベルはすぐにでもダンジョンに潜りに行きたくなっていた

「ふふっベル君、はやくダンジョンに行きたいって顔してるね」

「えっ!?わっわかりますか?」

エイナは口を隠しながら笑い

「すごくバレバレだよベル君」

「うぅ…なんか恥ずかしいです」

「でもベル君まだ講義が残ってるからその後ね?」

ベルは元気よく返事をした、しかしベルは講義の難易度をまだ知らずにいた。

 

講義を始めて2時間が経った。

エイナはすこしプルプルと震えていた

「ベル君!!!」

「はっはい!?」

「このテストの点数はなんなの!?」

現在ダンジョンについての知識テストの答え合わせをした後である

結果100点中 15点

「ごっごめんなさい!!」

エイナは少し考えた後ベル告げる

「精々このテストが90点以上取れるまではダンジョンに潜らせません」

「えぇぇぇーーーーーーーー!!!???」

「えぇじゃありません!!!!」

結果、ベルがダンジョンに潜ったのは3日後であった。

 

 

~~~

前方から突進してくるゴブリンを避け、すれ違い様足をかける

「ゴブ!?」

転んでいるゴブリンの後ろに回り後頭部に一刺し

「ゴキャゴキャ!?」

確実に息の根が止まるのを待った

「ふぅ~」 

ベルは他にモンスターが現れる前に、丁寧にゴブリンから魔石を取りだしポーチにしまう。

「今日は少し稼げたし神様に美味しいご飯食べさせられるぞ!」

ダンジョン許可が下りてから三日目が過ぎようとしていた。

 

ベルは地上に戻り、換金を済ませ、ホームに帰ろうとしていた。

「うーん結果3000ヴァリスか…」

「なんだかんだ整備代と補充代、後は貯金してだと手元に残るのは半分もいかないぐらいかな…」

ベルは大通りのお店を見ながら

(今日は野菜とお肉を入れたスープとパンぐらいかな?)

買い物を済ませ帰宅するのが日課になりつつある

 

ベルがホームのドアを開けるの、すごい勢いで飛び付いてくるヘスティア

「おかえりベル君!!!」

「怪我はしていないかい?」

「かっ神様!危ないですから!?物落としちゃいますよ!?」

飛び付いた勢いでヘスティアの胸が押し付けられわたわたするベル

「おっとごめんよベル君!」

バッと離れ、買い物をしてきた袋を持ち、袋の中を覗き込むヘスティア。

「今日はなにを作ってくれるだいベル君?」

「今日は稼ぎ良かったので、野菜とお肉を入れたスープとパンになります!」

ヘスティアはとても嬉しそうに

「ベル君すごいじゃないか!スープに野菜もお肉も入れるなんて豪華過ぎるぜ!」

「神様もバイト頑張ってくれてるので!」

見ての通り【ヘスティアファミリア】は貧乏である。

 

「神様~夕食出来ましたよ!」

「は~い」

ベットでゴロゴロしていたヘスティアが起き、ソファーに向かう。

基本家事全般はベルがやっている、ベルは幼少から祖父に

『モテたいのであれば家事が出来る男になれ!!』とずっと祖父から教育を受けていたため、そこら辺の女子より遥かに女子力が高いのだ。

ソファーの前のある机に料理が並べられる

スープは食べやすいように切られた野菜と美味しそうに焼かれたベーコン入っており、適度な温かさで美味しそうに湯気がでている。

皿の上に綺麗に並べられたパン、横には味をつけるための果実を潰した自家製ジャムも置いてあり、しかも甘いものだけでなくお裾分けでもらったチーズをのせたトーストも作り、神様のお口に合うものを好きなの食べてくださいという配慮までしてある

「毎度思うけど、ベル君は女子力が高いな…」

「神様女子力ってなんですか!?僕男ですよ!?」

「いや普通の男の子がこんな料理作れたらみんなびっくりするよ?」

「そうなんですかね?おじいちゃんには『料理なんて出来て当たり前だ!!』って怒られてましたよ僕?」

「なんで君のおじいちゃんは姑みたいなことをやっているんだい…」

「しゅうとめ?」

「気にしないでいいんだベル君!」

ベルはたまにヘスティアの言ってることがわからないときがある、それは祖父の時もあったのであまり気にしていなかった。

 

「ベル君今日も最高に美味しかったぜ!!」

「お粗末様でした!」

「……ベル君それもおじいちゃんから習ったのかい?」

「はい!料理食べ終わって褒められたらこう言えって!」

(ベル君のおじいちゃんはほんとに浪漫とやらを教えていたのかい!?)

「神様!食器洗い終わったらステイタス更新お願いします!」

「わっわかったよベル君!」

(しっかり片付けまでこなすベル君…ほんと女子力高いな)

 

 

「さてベル君!上着を脱いでねっころがってくれ!」

「よろしくお願いします神様!」

ヘスティアはベルの背中に股がりステイタス更新を始める

 

~~~~

 

ベル・クラネル Lv1

 

力:I.63→I.88

 

耐久:I.15→I.32

 

器用:I.78→I.97

 

敏捷:H.123→H.162

 

魔力I.0

 

《魔法》 【 】

 

《スキル》【浪漫翔兎(ロマン・ダシュプース)

 

     ・早熟する。

 

     ・浪漫を追い続ける限り効果持続。

 

     ・ロマンスが起こるたび効果向上。

 

~~~~

(うーん…多分他の子ども達に比べたら物凄く成長がはやい部類に入るんだろうな)

(実際ダンジョンに潜ってから3日しか経ってない、しかし最初は10や20ポンポンあがって後に成長がゆっくりになると聞いてたし)

(まだいまいち【浪漫翔兎(ロマン・ダシュプース)】のスキルがうまく噛み合ってない印象が強いんだよな…)

(浪漫を追い続ける限りか…ってことはやっぱり明確な目標だったり、きっかけがありその想いのために、とかじゃないとだめなのかな?)

ヘスティアは色々考察したがやはりわからなかった

とりあえず現状維持で大丈夫という認識で改めた。

 

「お待たせベル君!今回のステイタス更新の結果だよ!」

ヘスティアは書き直したステイタスをベルに見せる

 

~~~~

 

ベル・クラネル Lv1

 

力:I.63→I.88

 

耐久:I.15→I.32

 

器用:I.78→I.97

 

敏捷:H.123→H.162

 

魔力I.0

 

《魔法》 【 】

 

《スキル》【 】

 

~~~~

「ありがとうございました神様!」

「この調子で行けばそろそろ敏捷がGにいくかも!!」

ベルはうきうきしながらステイタスを見る

「ベル君、ステイタスをあげたいからって無茶はしちゃだめだぜ?」

「わかってますよ神様!」

そんなうきうきするベルを見て微笑むヘスティアであった。

 

翌朝、ベルは朝早くからダンジョンに潜っていた。

「ふっ!はっ!!」

前方のゴブリンの首を突き刺し命を断ち、後方からくるゴブリンに対し後ろ蹴りを決め体勢を崩す

「グギャャャャ!?」

「ゴブ!?」

ナイフを首から抜き、振り返り体勢を崩したゴブリンに体当たりをし転ばせ、のしかかる状態でナイフを刺す

「ゴッ!?……」

「ふー………魔石取らないとね!!」

現在ベルがいるのは一階層ではなく四階層である

「やっぱり階層が下になるにつれてモンスターの出現率高くなってるな…」

ベルはエイナやヘスティアの言い付けを守らず、いつもより少し下の階層にいた

下の階層はゴブリン以外にもコボルドなど様々なモンスターが出現するため、今のベルにははやいと判断したエイナが頑なに禁止していたのだ

しかし昨日のステイタスを見てもう少しあげたいと思う欲に負け現在ここにいる

「あっ五階層に繋がる階段……」

ベルは少し悩んだ結果

「入口辺りを見に行くぐらいいいよね…?」

やはり欲に負けて進んでしまうのである。

 

その結果。

『ヴヴォォォォォォォォォ!!!』

「ほああああああぁぁぁぁぁっっ!!!??」

少しぐらいと甘い気持ちで踏み込んだ五階層で、出会うはずのない『ミノタウロス』に追われている

Lv1のベルには到底敵わない相手であり、逃げることも不可能に近い相手

(ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!)

(僕が間違ってましたエイナさん!!?神様!!??)

ダンジョンでは当然だか、当たり前が通用しない空間である

イレギュラーが起きることは稀ではなく、日常茶飯事なのだ。

『ヴオォガァァ!!』

ミノタウロスの蹄がつい先程までベルが走っていた場所に叩きつけられる

「うわっっっ!?」

当たりはしなかったがその衝撃で転んでしまう

無防備になったベルに非情にもミノタウロスの蹄が迫る

『フゥーフゥー……!』

「うわわわわわー!?」

ベルは泣いていた、ここで死ぬのかと、もう神様に会えないのかと、エイナさんの約束を破ってしまうと、おじいちゃんに申し訳ないと、走馬灯の様に考えが巡る

(死にたくない…)

ベルは涙を流し、目を閉じた

 

しかしベルが予想していた衝撃はこず、目を開けると

『グブォ!?ヴォォォーー!?』

ミノタウロスの断末魔が響き、体かバラバラになり、大量の血飛沫をあげ、死んでいった。

その目の前にいたベルはミノタウロスの返り血で真っ赤になっていた

ベルは状況が飲み込めず唖然としていた、すると

「……大丈夫ですか?」

怪物に代わって現れたのは、女神様と見紛うような、少女だった。

蒼色の軽装に包まれた細身の体。

鎧から伸びるしなやかな肢体は眩しいくらいに美しい。

繊細な体のパーツの中でも自己主張する胸のふくらみを押さえ込む、エンブレム入りの銀の胸当てと、同じ色の紋章の手甲、サーベル。

腰まで真っ直ぐ伸びる金髪は、いかなる黄金財宝にも負けない輝きを湛えていて。

女性から見ても華奢な体の上に、いたいけな女の子のような童顔がちょこんと乗っている。

僕を見る瞳の色は、金色。

(……あ)

蒼い装備に身を包んだ、金眼金髪の女剣士。

ベルみたいな駆け出し冒険者でも知る第一級冒険者。

あらゆる種族の女性の中で最強と一角と謳われるLv5。

【ロキファミリア】所属の冒険者。

剣姫(けんき)】アイズ・ヴァレンシュタイン。

「あの…大丈夫ですか?」

全然大丈夫ではない、爆発しそうな感情が巻き起こり

おじいちゃんの言葉が頭の中で巡る

『カッコいい冒険をすれば出会いがあり

 出会いがあれば愛を作る機会が生まれ

愛を作ればこそハーレムに行き着く訳じゃ…』

『美少女との出会い、それこそが英雄の道』

『それこそ男の浪漫じゃ!!!!!』

背中のステイタスが呼応し発光する

(おじいちゃん…ダンジョンに浪漫を求めるのは間違ってなかったよ)

ベルはおじいちゃんの教えに間違いはなかったと目の前の少女にみとれながら思うのであった。

 

これは少女(剣姫)少年(ラストヒーロー)の出会いの始まりである。

 




いやー初めて5000文字いきました!
今回は最終的にアイズさんと出会うところまで描かせて頂きました!
まぁ出会い方はほぼ原作と同じです!
やっとこっから冒険者に恋愛なの始まりかなって感じです!

ではではこれからも兎が織り成す英雄譚をお楽しみください。

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