これが僕の英雄譚   作:猫と果実

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今回は前回予告させて頂きました通り、ベルクラネルのステイタスのお話にしたいと思ってます!
特にうわっ!?とかまじっ!?なる要素ないと思います…多分-w

ではでは何卒最後までよろしくお願いいたします…

兎が織り成す英雄譚をお楽しみください。


祖父の影響

僕と神様はこれで本当の家族(ファミリア)になった

神様嬉しそうにニコニコしてて僕も嬉しい気持ちでいっぱいなる

「あっ!ごめんベル君…恩恵を授けるってことだけに集中しちゃって肝心の【ステイタス】をまだ見てないや」

神様はとても可愛らしい笑顔で

「ベル君が家族になるって思ったら嬉しくてついっ忘れちゃってたよ」

少しドキッとしたのは神様には内緒である

「大丈夫ですよ神様!僕も忘れてましたし!」

「ありがとうベル君!ならさっそく【ステイタス】を見してもらおうかな!!」

「はい!お願いします!」

 

 

【ステイタス】とは恩恵を授かった者の強さを数値化し、子ども達の強さをわかりやすくしたものだ。

『力』『耐久』『器用』『敏捷』『魔力』この五つの基本アビリティで大まかなとこ構成されている。

強さの見分け方はI、H、G、F、E、D、C、B、A、Sと奥に行けば行くほど強いとされている。

そしてその表記の近くに記される数字が熟練度と呼ばれ

経験を積むと数値があがる仕組みだ。

そして他にスキルと魔法の項目もある。

大まかな説明になってしまったが

【ステイタス】が高いから絶対勝つ、絶対死なない、絶対負けないと言うことはない

【ステイタス】だけでは計れないものもあると言うことを理解して頂きたい。

 

~~~~

 

ベル・クラネル Lv.1

 

力:I.0

 

耐久:I.0

 

器用:I.0

 

敏捷:I.0

 

魔力:I0

 

《魔法》【 】

 

《スキル》【浪漫翔兎(ロマン・ダシュプース)】 

      

     ・早熟する。

 

     ・浪漫を追い続ける限り効果持続。 

     

     ・ロマンスが起こるたび効果向上。 

 

~~~~

(んっ!?なんだこれは!?)

ヘスティアは驚きを隠せなかった

(【浪漫翔兎】(ロマン・ダシュプース)って聞いたことも、見たこともないスキルだ…しかも『早熟』するときたか…)

(これは成長に対して干渉されるレアスキルだ…他の神に知れたら大変なことになる…)

レアスキルということもさることながらヘスティアはスキル内容にも少し困っていた

(しかもなんだこれは…浪漫が続く限りとか、ロマンスが起こるたびって、一体どうゆことなんだ?)

(スキルはその人の想いや心のうちにあるものが具現化するとも言われているからな…)

(ここはそれとなくベル君に聞いてみるか…)

「ベル君?」

「どうしたんですか神様?」

「ベル君はなぜ冒険者になろうと思ったんだい?」

ベルは少しもじもじし始め

「えっとですね神様……」

ヘスティアはもしやと思い

「もしかしてベル君は、浪漫とやらに憧れてたりするのかい?」

「なっなんでわかったんですか神様!?」

「えっほんとにそうなのかい!?」

「えっ?」

少し沈黙が続き…

「いっいやー他の神からよく聞くんだよ浪漫やらをね!」

「だからもしかしたらねってさ!!」

「あーなるほど!それで僕も?って思ったんですね神様!」

(ベル君純粋過ぎてチョロいな…主神として心配なるよ…)

(しかし浪漫って単語を出しただけでこの反応…よっぽど浪漫とやらが好きなのか?)

「ベル君、神として申し訳ないのだけど浪漫について詳しく教えてくれないかい?」

「あれ?他の神様から聞いてたのではないのですか?」

(なんでそこはしっかり反応するんだいベル君!?)

「いや詳しくまで話してなくてね…ベル君の主神としてベル君が目指してるものを知りたくて」

「なるほど…これはステイタス更新にも必要になるんですか??」

(純粋だからかなーり鈍感だと思ってたけど、普通につっこんでくるな…)

「そっそうだよ!ボクは君達の経験値(エクセリア)を探して【ステイタス】するんだ!だからベル君を知ることは大事なことなんだ!」

「なるほど…わかりました!!」

「僕はおじいちゃん、祖父に育てられたんです!」

「育て親がおじいちゃんってのはさっき言ってたね?」

「はい!それでおじいちゃんから小さい頃から男の浪漫について教えてもらってたんです!」

「後、僕凄く『迷宮神聖譚(ダンジョン・オラトリア)』が大好きでその影響もあります!」

「そっそうだったのか」

「男の浪漫は、冒険然り、運命の出会い然り、英雄になる然り」

「様々な出来事が男の浪漫に繋がり」

「そしてなによりの醍醐味はハーレムだと」

「えっハーレム!?」

ベルは少し恥ずかしそうに

「はっはい!おじいちゃんには浪漫に続く事柄はハーレムに続いてるって教えてもらいました!」

「英雄なるためにはハーレムを目指せって!!」

(いやいやいや!?なにを言ってるんだこの子は!?)

(なんかうまく綺麗な言葉を並べてるけど)

(結局は女の子達と遊びたいぜ!!ってなってるよ!?)

ヘスティアは顔をひきつりながら

(ベル君絶対育て親間違っているよ…)

「だから僕は浪漫に想いを馳せようと思ってます!」

そこで驚くことが起きる、ベルの背中のステイタスが微量であるが呼応して発光しているのだ

(えっ?まさか今の意気込みに反応してるのかいこれは?)

(うーんなんとも謎が深いスキルだな…とりあえずベル君には来るべき時に教えることにしよう)

(この教えを生き甲斐にするほど純情で、純粋過ぎて嘘もうまくつけないだろうしな…)

「ベル君終わったぜ!」

 

~~~~

 

ベル・クラネル Lv.1

 

力:I.0

 

耐久:I.0

 

器用:I.0

 

敏捷:I.0

 

魔力:I.0

 

《魔法》 【 】

 

《スキル》【 】

 

~~~~

背中に刻まれている【神聖文字(ヒエログリフ)】をベル君にもわかるように共通語(コイネー)に書き換え用紙に写し見せる

ベルは自分に刻まれたステイタスに喜び感じつつ

「やっぱり魔法とスキルは出てないんですね」

端から見てもわかるぐらいショボーンとするベル

餌をもらえなかった白兎を彷彿させる姿だ

「ベル君、魔法もスキルも発現するのに時間がかかるって言われているんだ!」

「気長に待つのもありだぜベル君?」

僕は神様が励ましてくれているのが嬉しかった

(そうだ…僕はこれからなんだ!!)

(浪漫はこれからなんだ!!)

「はい!!!僕頑張って強くなります!」

ヘスティア微笑み

(ほんと親馬鹿と言われてもしょうがないぐらい、ベル君ことがいとおしく、大切にしたいって思わせる子だなほんとに)

(ボクもこの子のために頑張らなきゃね!!)

ヘスティアは親心と思っているが、これが恋心に近いものがあるのはまだ知らない…

「よーし!ステイタスも確認出来たし、ボクたちが住むホームに行こうかベル君!」

「僕たちのホームですか?」

 

神様に連れられ書店を後にし、神様と二人で歩いていると様々なところで

「ヘスティアちゃん!今日は勧誘しないのかい!!」

と声をかける野菜を売ってるおばちゃん

「ヘスティアちゃん、おじさんの癒しのため頭なでさせておくれ!!」

魚屋で大きな声笑いながら神様に呼び掛けるたくましいおじさん

他にも色々な人が神様に声をかけてきた

そんな中神様は一人一人に反応して楽しそうにしていた

(神様は無名の神だって言ってたけど、こんなにも皆に愛されてるんだなってわかる)

改めて僕はこの神様に出会えてよかったと思えた。

 

大通りを抜けて、路地裏に入っていくとうらぶれた教会が建っていた。

「ベル君ついておいで!」

神様にひかれるまま、少しボロボロになった教会の中に入っていく

そして教会の中にある祭壇の奥にある小部屋に入り、

棚がおかれている部屋の中、一番奥にある棚の後ろには

地下へと繋がる階段があった。

「着いたぞベル君!!」

「ここが僕たちのホームだ!!」

ドアを開けると広がるのは地下室という響きとはかけ離れた生活臭する小部屋だった。

「すごい!!秘密基地みたいでカッコいいです神様!!」

「そうだろベル君!!」

「ここで二人で暮らしていくんですね神様…」

ベルは少し部屋を見渡し

「家族と一緒に暮らせるって嬉しいですね」

ベルは不意にニコッと神様に笑みを向ける

(!?だからそのほんわかした優しい笑みは反則だって…ドキドキして仕方ないよほんと)

「ボクもとっても嬉しいよベル君」

ヘスティアはツインテールを揺らしながら、嬉しそうにベルを見ていた。

 

部屋の説明が終わりソファーに座っていると

「あっ!そうだ!」

ベルは思い出したようにそわそわし始める

「どうしたんだいベル君?」

「えっとですね…僕が【ファミリア】に入ったら報告しないといけない人がいて…」

ベルはどうしようって顔をしている

「お世話になった人なのかい?」

ベルはパァっと笑顔になり

「はい!会って今日で三日しかたってないんですけど、

凄く心配してくれてる人なんです!」

「なら報告しにいきなベル君!」

「えっいいんですか?明日でも大丈夫は大丈夫なんですが…」

「ベル君こうゆうのは早めに報告してあげるのも相手のためになるんだぜ!」

親指を立てビシッとポーズする神様

「っはい!!なら今から報告してきます!」

「うん!ここまでの道は覚えているかい?」

「はいなんとか大丈夫だと思います!」

「ベル君が行ってる間本でも読んで待ってるよ!」

「ありがとうございます神様!」

ベルは凄い勢いでドアに向かい、ドアを開け

「では神様!エイナさんに報告してきます!!いってきます!!」

「ああいって…えっ!?エイナさんっての女性かいベル君!?」

ヘスティアの声はベルには届かず行ってしまった

「うぅ~まさかハーレムの一員になる候補とかじゃないよな…」

ヘスティアはあの笑みでそのエイナと呼ばれる女性をおとしてくるじゃないかと、ベルが帰ってくるまでもやもやと考えてしまうのである。

 

余談ではあるがヘスティアは一つミスした、浪漫のインパクトが強すぎて、ロマンスについてベルに聞き忘れていたのだ。

ロマンス、簡単に説明すると恋愛沙汰が起こると効果向上がするのだ

これをヘスティアがこれを知るのはもう少し後になる。

~~~~ 

兎の想い(浪漫)を知る処女神の葛藤の一日である




最後まで読んで頂きありがとうございます!
今回はベルのステイタスの公開でした!
原作とは違い、オリジナルスキルを作らせてもらいました。
しかも発現はすぐという設定で!
後すみませんステイタスを見忘れるってのは無理があった気がします 
無理矢理感は許してくださいませ。

【浪漫翔兎】ロマン・ダシュプースと名付けました!
スキルの内容は、原作の【憧憬一途】を模様しました!
この作品ではベルがおじいちゃんに強く浪漫について語られたってことにしてるので、一番強く想い描く浪漫をいれました。
なので【浪漫】はまんま、ロマンと読み
後の【翔兎】はロマンを追い続けるベルをイメージしました!
ダシュプースは古代ギリシャ語で兎と意味で
ロマン・ダシュプースにしました!

さてさて次回の兎が織り成す英雄譚は!?

やっとの思いで【ファミリア】に入れたベル
その報告をしに、ギルドへ向かいエイナ・チュールに会いにいきます。
 
次回も兎が織り成す英雄譚をお楽しみください。

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