これが僕の英雄譚   作:猫と果実

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大変お久しぶりです。
私生活でメンタルをやられてストップしてましたが
再開します!!!
こんな中途半端なやつですが
もしまた見て下さる方いらっしゃったらぜひ楽しんでください。


では兎が織り成す英雄譚お楽しみください。


居るべき場所

「何をしてたのかしらねオッタル」

迷宮都市の中央に立つ建造物バベル

「確認して参りますか」

バベルの最上階に位置する部屋、麗しき女神が月明かりに照らされる街を見下ろす。

「いいわ」

「出過ぎた真似を失礼しました」

女神フレイヤの横に立つ武人の様な面持ちの猪人(ボアス)

彼こそオラリオ最強と謳われる

フレイヤファミリア団長

猛者(おうじゃ)』オッタル。

「ふふっいいのよオッタル」

「仲間はずれにされてるのが嫌なだけなの」

妖艶な笑みを浮かべ囁く様に

「ベル、私もあなたの仲間に入れさせてね」

 

 

「!?」

「ど、どうしたのベル?急に振り向いて」

警戒するように周りをきょろきょろし出す

「……シャル僕になんかしたりした?」

「なにかってなに?」

「わかんないけど……物凄くゾワッってなったんだよね」

「私はなにもしてないからね!そんなことよりはやくシャワー浴びてきなよベル」

「……わかったそうするね!」

パタパタとお風呂に向かうベル、その後ろ姿を見送るシャルは少し悲しむ様な顔をし呟くように。

「……ロキ様に言われたこと気にしてるのかな?」

 

「…………」

シャワーを浴びながら今日ロキに言われたことを考えてしまうベル。

(ロキ様直々に勧誘なんて夢でも見てる気がする……)

(でも……僕は)

 

~~~

「……………」

思わずロキの一言に固まってしまうベル。

「どやベル?」

「ロキ!なにさらっと勧誘してんだい!」

「ええやんかミア!!こない化物染みた料理作る子興味出ない方がおかしいわ!!」

「え、えっと……僕ヘスティアファミリアに入ってるんですがロキ様」

改宗(コンバージョン)知らんのかベル?」

「簡単に言うと主神を変えるが出来るんだよベル」

ロキとミアの説明に驚く

「えっ!?そ、そんなこと可能なんですか?」

「そや!まぁお互いの神同士の承諾がないとまず出来ひんけどな!」

ケタケタと楽しそうに笑うロキ。

「ベルは将来冒険者引退したらうちで働くんだよ!」

「ならどこのファミリア入っててもええやんか!」

「あの犬っころが居るところに行かせる訳ないだろ!」

お酒も入っており自然とヒートアップする二人。

「ロ、ロキ様ミアお母さん!!」

ベルの声に気づきベルを見る二人。

「ぼ、僕は冒険者で居たいので料理人は……」

「ベル勘違いしてるで?」

「えっ?」

「うちは冒険者としてベル・クラネルをスカウトしてるんや」

「で、でも僕冒険者としては全然……」

ロキはベルに真剣な視線で見つめ

「うちの勘や、将来大物になりそうな予感がすんねん」

「有望な冒険者をスカウトすんのは当たり前のことやベル」

「…………うぅ」

「「!?」」

なぜか目に涙を浮かべ、プルプルと堪えるように拳を握るベル。

「ど、どないしたんやベル!?」

「ロキの事がそんなに嫌だったのか?」

「なにこない状況で冗談かましとんねんミア!!」

椅子に座りながら首を横に振る

「ち、違うんです……」

「ヘスティア様以外で初めて冒険者として期待されたこと嬉しくて」

「ヘスティアファミリア以外全部門前払いだったから……」

「ほんとに嬉しくて……」

堪えきれず涙をポロポロと流すベル

思わずベルに駆け寄ってしまうロキ

「そ、そないなことで泣くとこないやろベル」

そうしてベルを覗き見る

(この子本心や、うちに媚びようとかお情けもらおうとかなんも考えてへん)

神の前では子供達は嘘を見抜かれてしまう

だからこそロキはベルが嘘をついていないことがわかる。

(確か14歳やもんな……ベートに噛みついてたから勘違いしとったけど)

(まだまだ幼い子供なんやなベルは)

そして自然とベルの頭を撫でてしまう

「……ロキ様?」

(ふぁ!?な、なんやこの上目使い+涙目の可愛さ破壊力!?)

(アイズたんとは別のベクトルの可愛さや……)

(庇護欲を駆り立てるような純情な可愛さや!!)

「ロ、ロキ様恥ずかしいですよ///」

(きゃーーー!!ベルかわゆすーーー!!)

ベルの純粋無垢にやられベルファンになりつつあるロキ。

「ロキそんぐらいにしてやりな、ベルがまいちまってるよ」

「はっ!思わずの可愛さに愛ですぎたわ!?」

「うぅ~僕男なのに……」

(こんな可愛いベルを馬鹿にしたベートはガチなお仕置きやな)

(今になってめちゃ腹立ってきたわ)

一瞬誰もが凍りつくような雰囲気を出したが、すぐにベルを愛で始める。

「そんなしゅんとすなってベル!可愛さも武器や!!誉め言葉や!!」

「ロ、ロキ様近いです!?近いですって!?」

ベルの可愛さに頬ずりをするロキ

「ええやん~減るもんじゃないんやし~」

「ロキ様!?自身の可愛さを自覚してください!?」

「……え?」

「え?」

「ど、どうゆことやベル?」

「いやだからロキ様自身凄く可愛い神様なので、くっつかれてる僕の身にもなってくださいって意味でして」

「…………」

見事に硬直するロキ

「ロキ様?」

ボソッと誰にも聞こえないような声で本音が漏れる

「純粋にそんなこと言われたん初めてや……」

ポケーと顔を赤く染めるロキ

「ロキ様?」

「うなぁ!?ち、近いわベル!?」

「えぇ!?僕からは近づいてませんよ!?」

「なんで見つめあってるの?」

「「ひゃ!?」」

「アイズたん?」

「アイズ~急にそっちに移動してどうしたの?」

二人の様子を見にアイズとティオナが寄ってきた

「み、見つめあってるってそんな訳///」

「……ロキちょっと気持ち悪い」

「うぼっ!?さすがにひどいわアイズたん!?」

「私もベルと話したい!!!」

「わわわっ///ティオナさん!?くっつき過ぎです!?///」

「「むっ」」

「ロキとヴァレンシュタイン顔が怖いぞ」

「ほんとだ……見たことない顔になってる二人とも」

「ティ、ティオナさん///あの苦しいので少しだけ離れてください……///」

ぶーぶー言いながらロキとアイズに剥がされる

「ロキ、ベルと何してたの?」

「ベルをうちのファミリアにスカウトしてたところや!!」

「ほんとに??ベル、ロキファミリアに来てくれるの!?!?」

「やったねアイズ!!」

「うん」

テンションがあがったティオナが大声で話してしまい

皆も聞き耳を立ててしまう。

「なにいってんだい!!あたしがそんなの許さないよ!!」

「「「そーだ!そーだ!」」」

ミアに続いて皆も同意の声をあげる。

「そないアホな事勝手にぬかすなミア!!」

「うちに来た方がベルも強くなるに決まってるわ!!」

「アホなのはどっちだい!あの犬っころがいるの忘れたかい!」

「斬る」

「捨てる」

「「「…………」」」

「アイズ?ロキ?じょ冗談だよね?」

「あ、あの!!!!!」

ベルの声に我にかえる皆

「どないしたベル?」

「…………ロキ様の勧誘ほんとに涙が出るほど嬉しいです。」

「アイズさんもティオナさんも歓迎してくださって嬉しいです。」

「ミアお母さんも僕の事を考えてくれてロキ様と喧嘩してくれて、心配してくれて嬉しいです。」

「でもごめんなさい皆さん!!」

バッ頭を下げる

「僕は、僕は!!」

 

~~~

 

(僕はヘスティア様の家族だから!)

(ヘスティア様の元で英雄になって!)

(大好きな大事な人を守りたい!)

「ロキファミリアに居なくても僕は強くなってみせる」

シャワーを浴びながら改めて決意するベルであった。

 




ひさしぶり過ぎでめちゃくちゃな気がしますが……

これからまたよろしくお願いします!!

では次回も兎が織り成す英雄譚をお楽しみください!

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