これが僕の英雄譚   作:猫と果実

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今回はベルがこの先進むための、冒険者になるための、
神ヘスティアから恩恵を頂く話です!

物語の進め方は原作っぽくやりたいとは思ってはいるんですが
大体自分の私利私欲のオリジナルを交えてやっていきたいと思います!
後猫と果実さんそれ間違ってますよ!?ってあったらいってくださいませ…


神の恩恵

僕は神様の眷族(ファミリア)になったんだ!…正確にはまだなんだけどね。

僕の神様はヘスティア様と言って、誰から見ても紛れもなく美少女だ。

艶のある漆黒の髪が耳を隠すほど伸びていて、更に横からはツインテールが作られ腰まで届いている。

髪を結んでいるリボンには銀色の鐘。

顔立ちは幼い少女の様な容姿している、そのせいもあってか、服の上からでもわかるぐらい成熟している豊かな胸が特徴的になりつい胸元に目を引き寄せられてしまう。

円らな瞳には透き通るような青みがかかっていて、その整い過ぎた容姿の中でも幻想的な雰囲気を醸し出していた。

将来は絶世の美女になるに違いない、しかしヘスティア様が今の姿から成長することはありえないらしい。

理由は神様だからだ、僕達と次元の違う超越存在(デウスデア)と言う存在なのだ。

 

なぜそんな神々が私達下界で生活をしているか、

簡単に言えば天界に飽きてしまったらしい…。

下界にいる不完全であり、短い命の私達(子ども達)と共に過ごす事を娯楽とし、飽きを解消するために下界に降りてきたのだ。

全ての神が娯楽として考えている訳ではないことは理解しておいて頂きたい。

全知全能の神々達は下界に暮らす上でのルールを設けた、

それが神が使う神の力(アルカナム)の使用禁止である。

しかし神の力(アルカナム)が使えない神々は人間とそう変わりなくなってしまう、そのため神々は下界の者達に神の恩恵(ファルナ)与えその変わりに神々の眷族(ファミリア)になってもらうのだ。

それこそ今の冒険者の形であり、【ファミリア】が存在する理由だ。

 

「さてさてベル君!話している間に目的の場所に着いたよ!」

「ここは…書店ですか神様?」

ベル達は路地裏から移動し、少し古ぼけた書店の前に来ていた。

「ベル君!ここで【ファミリア】の入団儀式をやるんだ!!」

ベルは入団儀式と聞き、心の高ぶりを抑えるのに必至だった

「かっ神様!入団儀式が終われば正式に【ファミリア】の一員ですか!?」

今か今かと興奮するベルを見てヘスティアは微笑んだ

「そうだよベル君、今から君に神様の恩恵(ファルナ)を授けるんだよ!」

ヘスティアとベルは二人して書店の中に入り店内の老齢ヒューマンに声をかけた

「おじいさん!二階の書庫をかしてくれよ!」

「おやヘスティアちゃん、今日は勧誘はしないんだね?」

ヘスティアはにこやかになり

「今日はその必要はないのさ!」

「そうかいそうかい、散らかしたら片付けるんだぞ」

ヘスティアはベルの手を引いて階段を駆け上がった

「神様ここは?」

「ここはいつもボクが読書に使わせてもらっている書庫さ!」

神様は少しうきうきした雰囲気で

「ベル君ボクはね、初めて出来る子どもはここで【恩恵】を授けって決めていたんだ!!」

ヘスティアは本に囲まれ、様々な物語、本に出てくる英雄に囲まれたこの場所が始まりを迎えるにはぴったりとずっと思っていたのだ。

「神様?最初の子どもって?」

ヘスティアはあっ!?っとした次の瞬間

「べ、ベル君!!!」

「はいっ!?」

急に神様が両ひざをつき、頭がギリギリつくかつかないかぐらいまでさげ、手を地面につき

「ごめんベル君!!君を騙すつもりじゃなかったんだ!!」

「…えっ?」

ベルはいまいち状況が理解できておらずあたふたするしかなかった

「神様頭をあげてください!?」

「ベル君これは土下座と言って極東に伝わる最大級の謝罪の仕方なんだ」

そう言った神様は言葉を続け

「ベル君がファミリアになったことが嬉しくて、色々伝えてないことがあったんだ…」

「ボクの下界に来てから神友のところでお世話になっていたんだ……お世話っいうか…養ってもらってゴニョゴニョ…」

神様は少し情けなさそうに

「その神友にも呆れられて自分の子どもを探しにいきなさいってさ」

「結果ボクの【ファミリア】なりたいって言ってくれる子どもはいなくてね…無名の神様だからさ…」

神様バッと顔上げて

「そこでベル君!君を見つけたんだ!」

しかし神様はうつむいてしまい

「結果何も言わず無名の神の眷族(ファミリア)に引き込んでしまってるんだけどね……」

神様は顔上げなにかを堪えるように

「ベル君!もし嫌なら断ってくれても構わないんだよ?」

神様は少し悲しそうな顔をしてこっちを見ていた

「神様」

僕は膝をつき神様と同じ目線になり

「僕は…神様に家族にならないかと言われて心の底から嬉しかったんです」

ヘスティア少し驚き、そのまま耳をかたむけた

「僕には祖父以外家族が居なくて…その祖父も亡くなってしまって一人でした」

ベルは涙を堪えるように

「こんな弱そうな僕を家族にしたいと言ってくれた神様だからこそ僕は」

ベルは何かを決意するように

「一歩踏み出して、守りたい家族のために頑張りたいって、神様の元で英雄になりたいと思えたんです!!」

ベルは神様の手を握り

「神様!!こんな頼りない僕ですけど!!あなたの家族にさせてもらえませんか!!」

ヘスティアは目を見開き、少し涙を浮かべ

「ありがとうベル君、こちらこそよろしく頼むよ」

ヘスティアは心の底からこの子が自分の子どもになったことを喜んだ。

 

~~~

 

「さてさてベル君に愛の告白もしてもらったところで!」

「神様!?」

「違うのかいベル君?」

神様ニヤニヤしながら

「あなたの家族にさせてもらえませんか!!って言ってくれたじゃないか!」

ベルは顔真っ赤にして

「かっ神様そっそれはファミリアにいれてくれませんかって意味で…」

ヘスティアは可愛い我が子の姿に悪戯心が芽生えてしまい

「そうなのかベル君…ボクはてっきり好きで言ってくれたと思ったのに…しくしく…チラッ」

ベルは慌てていてヘスティアが嘘泣きをしていたことに気が付かず

(そんな!?おじいちゃんに女性を泣かしてもいいのは嬉し涙だけだ!!って言われてたのに!)

(そんなことも守れないようじゃ英雄(ハーレム)の道はまだまだって怒られちゃう…)

「神様!!」

ヘスティアはベルの声にびっくりし顔上げると

「はい!?」

ものすごい勢いで手を取られ

「僕は神様の事が大好きです!こんな僕を家族にしてくれた神様が大好きです!!」

「ふへぇ!?」

気付いたら神様の顔が真っ赤になり、心なしかツインテールが嬉しそうに揺れている

「神様?」

「なっなんだいベル君!?」

ヘスティアは呼ばれてベル君の方を見ると

少し不安そう顔でベル君が

「わかってくれましたか?」

ベル君の不安を取り除くようにヘスティア

「ありがとうベル君ボクは幸せな神だぜ!」

ニカッと笑いベル君に声をかけた

そしてベルは少しふんわりした表情で笑顔になりニコッと

「ありがとうございます神様」

ずっきゅーーーーーーん!!!

(なっなんだいこの笑顔は!?)

(ベル君は可愛らしいイメージなのに、この少し男性感がででる優しい笑みは!!?)

「神様どうかしたんですか?」

(これがギャップ萌えというやつか!?)

「かっ神様?」

(危険だ…このギャップは女性の心を奪いかねない…)

「…かみさ」

「ベル君!!!」

「はいっっ!?」

「その笑顔を不用意に見しちゃだめだ」

「僕は危険人物かなにかですか!?」

「わかったかベル君?」

「えっでも笑顔がだめって無理なんじゃ…」

「問答無用だーーー!!!」

「はいーーー(泣)」

ヘスティアの中でベルは『天然ジゴロ』と認識されたのである。

 

~~~

「色々あったけど今からベル君に神の恩恵(ファルナ)を授けるよ!」

「はい!!」

「それじゃベル君服を脱いでくれ!」

「……えっ!?」

ベルはあためふためいて

「かっ神様僕はまだ子どもですけどれっきとした男ですよ!?」

神様はクスクスと笑いながら

「ベル君……服を脱いでくれとは言ったけど、全部とは言ってないぜ?」

ボンッって聞こえてきそうな勢いでベルの顔が真っ赤になる

「ごっごめんなさいーー!?」

神様は堪えきれず大笑いしながら

「ベル君ほんと面白いなぁ~ニヤニヤ」

「うぅ~」

「さてさてとりあえず上着だけ脱いでくれるかなベル君?」

少し恥ずかしい気持ちを押さえながら上着を脱ぐベル

「ん?ベル君ペンダントなんてお洒落なものつけていたんだね?」

ベルは首にかけているペンダントを手に取り

「いつも上着の内側にいれてしまうんで見えなかったんですね!」

「これはおじいちゃんの遺品の中にあったペンダントなんです!」

少し懐かしむようにベルは

「おじいちゃんの形見なので…ずっとつけているんです!」

ヘスティアは少しペンダントを見つめ

「大事にしてるんだねベル君」

「はい!!」

ヘスティアは涙の形を象ったペンダントに少し違和感を感じたが、

まず先に恩恵を!!とすぐに気持ちを切り替える

「ベル君ボクに背中を向けてくれるかない?」

ベルは緊張した面持ちで背を向ける

「今からボクの血、神の血(イコル)を使い背中に恩恵を刻むよ」

神様は小さな針で指をつつき、一滴の血を僕の背中に垂らした

神様が僕の背中になにかをしているのがわかる

「ベル君終わったよ!!」

「えっ!?もう終わりですか?」

ベルはこんな簡単に終わるのかと驚いたのと、自分に劇的な変化もなにもないことを違和感を感じた

「恩恵を授かったら急にムキムキになるとか思ってたのかいベル君?」

見透かされたように質問してくる神様

「はっはい…恥ずかしながらそう考えてました」

神様は真剣な眼差しで

「この神の恩恵(ファルナ)はねきっかけに過ぎないんだよベル君」

「きっかけですか?」

「そう、子ども達はボクたちが思ってるよりすごいんだ」

「神々と違ってきっかけを与えただけで可能性が無限大に広がるんだよ」

「だから劇的に変わることはないけど、可能性を広がるんだ」

「可能性を広げるのはベル君次第だけどね」

神様は最後にニカッと笑いながら言ってくれた

 

僕は思った、僕の神様のために頑張ろうって

僕は思った、僕の憧れた英雄(おじいちゃん)に追い付けるために

 

「改めてベル君!!【ヘスティアファミリア】団長として、家族としてこれからよろしく頼むぜ!」

 

「はい神様!!これからよろしくお願いします!!」

 

~~~

 

処女神と兎の家族の絆が出来た日である。




読んで頂きありがとうございます!   
後すみません!!!
なんか無駄話が多くてステータスを御披露目するタイミングなくしてしまいました…
なんか色々詰め込みすぎてぐちゃぐちゃな気がします…

次回は短めにしてステータス御披露目で簡単にまとめられたらまとめたいとおもいます!
まだまだ冒険は先になりそうです-w

次回も兎が織り成す英雄譚をお楽しみください。

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