これが僕の英雄譚   作:猫と果実

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やっぱりハーレムには幼馴染みは必須……妹キャラも欲しいな-w
シャルの絵書いてほしい……-w

では兎が織り成英雄譚をお楽しみください。


女神の戯れ

時は少し遡りヘスティアのバイト終わりの夜の話。

 

ヘスティアは現在【ガネーシャファミリア】主催のパーティに来ている。

パクパク

「まだまだベル君の手料理には負けるね」

モグモグ

「むっ!?こ、このお肉は旨いな……持って帰れないかな」

パクパク

「おっ奥の料理が届かない!」

「ヘスティア……あなた恥じらいを覚えなさい……」

「ヘファイストス!!」

美しい赤髪が特徴で身長も高く美しい神の一人、だが神には珍しく欠陥があり、片目がなく眼帯をしている。

ヘスティアの神友であり、ヘスティアが下界に来た頃は養っていてくれていた、鍛冶を司る女神様だ。

「ここに来れば……モグモグ、ヘファイストスに会えると思って……ゴックン、来たんだ!」

頬に一杯料理を詰め、食べながらしゃべるヘスティア

「相変わらず可愛いわねヘスティア」

「フ、フレイヤ……二人が一緒とはめずらしいじゃないか」

銀髪の長髪が美しく揺れ、見るもの全てを虜にしてしまう美貌。

そう彼女は美と愛を司る神フレイヤ。

「たまたま入り口で会ってそのまま一緒にいるの」

「そうゆう気さくな所すごいよねヘファイストスって」

「ふふっ、二人とも仲が良いから仲間にいれてほしくて私」

ニコっと笑いながらヘスティアに顔を向ける

「ボクはフレイヤの事少し苦手なんだ……」

「私はそんな正直なヘスティアも好きよ?」

「二人して何を言い合ってるんだか……」

「それよりもヘスティア……まだ食べ物に困ってるの?」

ヘファイストスは少し心配そうヘスティアを見る

「勘違いしないでおくれヘファイストス!ボクはしっかりベル君の愛情たっぷりの手作り料理を毎日食べてるさ!!」

少し安堵の表情を浮かべるヘファイストス。

ピクッと反応し、笑みを向けるフレイヤ。

「あら、ヘスティアは毎日食事を作ってもらっているの?」

「うっ、ベル君は男の子ながらも女子力が高い冒険者なのさ!」

「だ、だからボクの出番は必要ないのさ!!」

ぎこちなく親指を向けポーズする

「ヘスティア……子ども一人に全部は任せすぎ……」

「ヘファイストスまで!?」

「ふふっ、良い子なのね……どんな子なの?」

「えっ?」

「めずらしい事いうのねフレイヤ」

話してるいると、騒ぎにつられもう一人の女神が現れる。

「おーい!ファイたーん、フレイヤー、ドチビー!!」

赤髪に細目、なぜかエセ関西弁で話す神、トリックスターと称される神ロキ。

「なんやなんや、めずらしいメンツで集まっとんな!」

「あらロキ」

「ゲッ」

「たまたま三人で話してるの」

細目で狙いを定めたかのようにヘスティアを見るロキ

「ドチビ、なんやタダメシ食らいに来たんか?」

ケラケラと笑いながらバカにし始める

「ふん!!ロキこそドレスなんか着てバカにされにきたのかい?」

お返しと言わんばかりに、ロキの弱点(無乳)を貫く

「な、なんやと!?」

ざわざわも周りの神が恒例と言わんばかりに集まり始める。

『おっ!恒例のロリ巨乳とロキの争いか?』

『今回は巨乳に10000ヴァリス!!』

『俺は貧乳派だ!15,000ヴァリス!!』

『『おぉ~!!』』

なぜか賭けが始まるパーティ。

「そんなことはどうでもいいわ」

二人を止めにはいると言うより、威圧に近い発言

『『『フレイヤ様がお止めになった!?』』』

ロキもヘスティアも驚きを隠せない

「あら?私変なこと言ったかしら?」

そう白々しく男神に顔を向ける。

『『『滅相もございません!!』』』

その一言により賭けもなくなり、皆パラパラとヘスティア達の周りからいなくなる。

「どないしたんやフレイヤ……ごっつキモいわ」

「酷いこと言うのねロキ」

「いやさすがにボクも驚いたよフレイヤ」

「まぁ面倒ごとにならなくて良かったけどね」

のんびりとワインを飲むヘファイストス

「それよりも話を続けましょ?」

フレイヤもワイン飲み話を再開させる。

「話ってのはなんや?」

「ヘスティアの子どもの話よ」

「ドチビのファミリアの話か!!そら酒のツマミになる話やな!」

「うるさいなロキ!!ボクのベル君をバカにするのは許さないぞ!!」

「ヘスティア、ちゃんと名前を教えてもらってなかったけど名前は何て言うの?」

「おぉそうだったねヘファイストス!」

「名前はベル・クラネル、ボクの自慢の子さ!!」

「ベル・クラネル……ありがとう覚えたわヘスティア」

「なんでお礼を言うんだいフレイヤ?」

「ふふっ、なんとなくよ」

美しい笑みを浮かべ、嬉しそうに小声でベルの名前を呟く。

それと同時に飽きたようにロキが言う。

「特にオモロイ話ではなさそうやな」

「な、なんだと!!ベル君は凄いんだからな!!」

「なにがすごいんや、言うてみ」

「じゃが丸くんを世界一美味しく作れる!!」

「「「…………」」」

耐えきれずロキが大爆笑し始める。

「ベル・クラネルおもろいやっちゃな!!じゃが丸くんってセンスありすぎやろ!?」

「う、うるさいな!?ベル君は料理が得意なんだよ!!」

「家庭的なのは伝わったわヘスティア」

ポンと肩に手を置き、嬉しそうに微笑む。

「ヘファイストスはそのお母さんみたいな笑みをやめてくれ!!」

「あら、奇遇ね最近とてつもなく美味しいじゃが丸くん食べたわ私」

「「「えっ?」」」

また違う衝撃が襲う。

「な、なに言ってるんやフレイヤ……あんたみたいな高飛車なやつがじゃが丸くん食べるかいな」

「フ、フレイヤ……調子でも悪いのかい?」

「さすがに私も驚いたわフレイヤ」

ふふっと笑いフレイヤは上機嫌に語る。

「つい最近、大通り酒場で1日限定でじゃが丸くんを販売してたのよ」

「んっ?なんやそれ聞いたことあるな……確か食べたら願い叶うとかなんやら噂されたやつか?」

「さすがロキね、その噂されたじゃが丸くんよ」

「なんだいその噂されたじゃが丸くんってのは?」

「私も聞いたことないわ」

初耳のヘスティア、ヘファイストスは興味を示す。

「なんでも、神が認めた一品ってことですごく人気が出たじゃが丸くんなの」

「へぇ~それはよっぽど美味しいんだろうな!ボクのベルと勝負させたいぐらいだよ!」

「勝負させるほど自信があるのねヘスティア」

「当然だよヘファイストス!ベル君のじゃが丸くんは世界一さ!!」

「どんだけじゃが丸くん推すねんドチビ」

「う、うるさいな!食べてみればわかるんだよ!!」

「そこまで言うなら食べ比べてみたくなるわね」

「ほらフレイヤだって興味を示すほどさ!」

「まぁフレイヤが言うと、うちも気になるわ気になってくるわ」

「ふん!ロキには絶対食べさせないけどね!!」

「はぁ!?ケチ臭いこと言うなやドチビ!!」

「散々バカにしてくるやつにあげると思うのかいロキ!!」

「なんやと!?そんなんこっちから願い下げや!!」

わーわー二人が言い合いを始める。

「フレイヤ、そのじゃが丸くん食べたの?」

ヘファイストスはちょっとした興味で聞いた質問

「そうね、思わず興味が出てオッタルに買いに行かせたの」

ロキがバッと反応する

「【猛者】になにさせとんねん!?わざわざLv7にお使い頼むなや!?」

「あら、取り置きしてもらったのを取りに行かせただけよ?」

なにがだめなの?と言わんばかりにコテンとお茶目に顔を傾ける。

「うちが言うのもらなんやけど、本気で【猛者】に同情するわ」

「オッタルは良い子よ?」

「こいつアホや」

ロキが頭を抱える横でヘスティアが質問する

「それでそのじゃが丸くんはどうだったんだい?願いは叶ったのかい?」

「ふふっそうね…………」

フレイヤは少し悩むようにし、話し出す。

「その子が作り出す料理なら毎日食べたいと思わせるぐらい衝撃を受けたわ」

「もし機会があるなら私の傍に置きたいぐらいね」

少し妖艶に語るフレイヤ

「へぇ~フレイヤにそこまで言わせるのはすごいな」

「ある意味夢は叶ったかもしれないわ……」

「新しい出会いがあったもの」

嬉しそうに語るフレイヤはまるで少女の様な笑みを浮かべる。

「傍に置くって、じゃが丸くんごときで愛が重すぎるわ」

「ふふっ、私は愛の女神だもの」

「そこまでフレイヤが言う程ならボクも食べてみたかったなぁ~」

「ヘスティアならいつでも叶うと思うわ」

「え?」

ヘスティアもロキもヘファイストスも一瞬疑問に思ったが

「だってバイトしてるって聞いたわよじゃが丸くんの屋台で」

ロキがまたも爆笑し始める

「ドチビのファミリアはじゃが丸くん命なんかい!!」

「う、うるさいぞロキ!!」

「ロキもフレイヤもヘスティア頑張ってるんだからからかわないの」

「その慰めが少し痛いよヘファイストス……」

「久し振りに楽しめたわ、ありがとね三人とも」

「あれ?もう帰るのかいフレイヤ?」

「用事も済んだからいいの」

「そうだったのかい」

「ええ、でも四人で話すのも有意義な時間だったわ」

「確かにドチビの話にしては楽しめたわ!」

「ふんっ!ロキは黙っててくれ!」

「はぁ!?」

「それじゃね三人とも」

今度は争いも止めず気にせず帰るフレイヤ。

その後ろ姿を見てロキは呟く。

「誰か知らんが、そのじゃが丸くん作ったやつ狙われたな」

「えっ?どうゆうことだいロキ?」

「アホか、あいつが興味示した人間やぞ、なにがなんでも物にするはずや」

「それが男ならなおさらや」

「ロキもそう思ったのね」

「ファイたんもか」

「すごく嬉しそうに話してたもの、あのフレイヤが」

なぜかそれ聞いて寒気がした

(なんでかベル君に会いたくなったのはなぜだろ……)

不意に不安が過るヘスティアであった。




いや~フレイヤ様怖いっす。


では次回も兎が織り成す英雄譚お楽しみください。

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