これが僕の英雄譚   作:猫と果実

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すみませんまだダンジョン行けません-w

それでは兎が織り成す英雄譚お楽しみください!


意識?

「今戻りました神様!!」

「おかえりベル君!!!」

ホームのドアを開けると、飛び込んでくる神様をなんとか受け止め、転ばないように立ち回る。

「か、神様危ないですよ///」

小柄ながらも見事な凶器()にドギマギしてしまうベルである。

「これはファミリアにとっての大事なスキンシップさ!!」

頭をぐりぐりと押し付けてくる神様、なんか密着度が最近上がってきてるような……

(こ、これじゃ僕がもたない……)

バッとヘスティアから離れ荷物を片付けに行く。

「ベル君のいけず!!」

そう言いつつもベッドに移動しゴロゴロする。

「そうえばベル君、バイトはどうだったんだい?」

「…………飲食店は大変だなって思いました。」

ハハハと乾いた笑いをするベル

「そ、そんなに大変だったのかい……まぁいい勉強にはなっただろう!!」

あっと思い出すヘスティア

「そうえばベル君?今日は祭りがやってたとか聞いたかい?」

「お祭りですか?……いやお店でもそんな話聞かなかったですよ?」

片付けを終え、ヘスティアのために軽い食事を作り始める。

「むむ~そうか、兎に関する祭りだったっぽいから」

「明日もやっているならベル君を誘っていこうかと思ったのに」

食事を作りつつ、どんな祭りなんだと疑問を抱く

しかし神様へのご飯が先と気にせず準備する。

「神様、昼間作ったスープとサラダ、お店から頂いた焼魚です。」

食事しやすいように机に準備する

「ありがとうベル君!」

ベットからぴょんと立ち、ソファーに移動する。

「いただきます!!!」

「召し上がれ神様」

「あれ?ベル君は食べないのかい?」

「実はお店でご飯を頂いたので」

「その感じなら許してもらえた様子だねベル君!!」

「はい!!」

 

食事を終え、片付けをし、恒例のステイタス更新をする。

「さてとベル君始めるよ!」

「お願いします!」

 

~~~~

 

ベル・クラネル Lv1

 

力:I.92→G.205

 

耐久:I.36→H.101

 

器用:I.99→G.221

 

敏捷:H.167→F.301

 

魔力I.0

 

《魔法》 【 】

 

《スキル》【浪漫翔兎ロマン・ダシュプース】

 

     ・早熟する。

 

     ・浪漫を追い続ける限り効果持続。

 

     ・ロマンスが起こるたび効果向上。

 

 

~~~~

 

ヘスティアは固まっていた。

実際、ベルが無茶をする前は駆け出しの冒険者に相応しいステイタスの成長に戻っていた。

原因はスキルの不発動、しかしこのステイタスは以前発動していた時よりも明らかに成長スピードが伸びている。

(これは一体……ベル君の中で何かが変わった?)

手を動かすのも忘れ考える。

(昨日無茶してダンジョンに潜ったから……いやこれだけで飛躍的に変わることは恐らくない……)

(だとしたらベル君の心の変化だ)

(ベル君は心の底から『みんなを守れる英雄』になりたいと、明確なビジョンをボクに伝えてくれた)

(大雑把なイメージではなく、明確になりたい者を示したから?)

(まさかこれほど違いが出るのか……)

「神様?」

(ボクは素直に伝えていいのか迷ってる……強くなればなるほどベル君は危険な目に合うかもしれない)

ヘスティアは背中に広がる【神聖文字(ヒエログリフ)】を見つめる。

『僕は強くなりたいです!大切な人を守れる英雄に僕はなりたいです!!』

目を瞑り、涙を流す大切な人の覚悟を思い返す。

(ボクは決めたじゃないか、この子の傍にいると)

(何があっても見届けると……そう決めたじゃないか……)

「ベル君!今回のステイタスは口頭でもいいかな?」

「わかりました!」

 

 

「えっ」

「以上が今回のステイタスだよ」

ステイタスを口頭で伝えるヘスティア

「ほ、ほんとですか神様?!」

「だって僕、ほとんどIだったのに……」

「ベル君」

「君は普通の冒険者とは違う、特別なんだ。」

「えっ?」

「主神であるボクはそう思うんだ。」

「君は英雄になるんだろ?」

「!!」

「その覚悟が君を強くする」

「今はそれしか言えない、なんで特別かも話せない、それでもボクの言葉を信じて欲しい……」

「神様……」

ヘスティアは少し涙目になりながら

「ほんとは伝えなきゃいけないことなのもわかってる、君が強くなるために必要だから……」

「でもやっぱり怖いんだベル君」

ポロポロと泣き出すヘスティア

「覚悟を決めて君に寄り添うって決めたんだけど」

「心配でしょうがなくなるんだ」

ベルはそっとヘスティアの手をとり

「神様……ありがとうございます」

「ど、どうしてお礼を言うんだい?」

「神様は泣くほど、僕のことを心配してくれてるんですよね?」

「う、うん」

「なら僕は、神様が心配にならないよう必ず約束を守って」

「神様をしっかり守れるように英雄になってみせます」

「僕は神様の言葉を信じます、僕の覚悟が強くする力になるって」

「べ、ベル君」

涙が止まらないヘスティア

「ご、ごめんよこんな情けない神でっ」

「そんなことないですよ、僕にとっては最高の神様です!!」

ヘスティアは抱きつき、少しの間ベルに頭を撫でられるのであった。

 

 

「ベル君……一緒に寝てくれないのかい?」

「そ、それとこれとは別です!!」

ヘスティアが泣き止んだ後、二人は明日のために寝る準備をし始めた。

「むぅ~、さっきは頭撫でてくれたのに」

ぷく~とリスの様に膨らませて拗ねる神様

(うぅ~、なんか今日の神様いつもより可愛い///)

「そんなに嫌かい?」

ヘスティアは頭をソファー側にしてねっころがる

「い、嫌とかじゃなくてですね神様!ただその……あの……」

「声が小さくて聞こえないよベル君???」

「……その……神様みたいな可愛い人と寝るとか……考えるだけで恥ずかしいんです!!!」

ボンっと両方とも真っ赤になる

「そ、そうゆうことなら仕方ないかな///」

「す、すみません///」

(べ、ベル君の方見れないじゃないか///神と人ってありなのか……)

(うわーーー!?僕は何を言ってるんだ!?なんでこんなにもドキドキするんだ!?)

「そ、それじゃ寝るかベル君……」

「そ、そうですね神様……」

「「お、おやすみなさい」」

二人してドギマギするのであった。

 




すみません時間がなくてダンジョン行ってません-w
更新遅くなりすみません、後文も短くて。
出来るだけ時間の合間で頑張ります!


次回も兎が織り成す英雄譚をお楽しみ下さい。

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