親愛なる士郎へ
私が初めて弓道大会で優勝したとき、頭を撫でてくれたね。その日の夕焼けを今でも覚えているよ。毎日欠かさずお弁当を作ってくれてありがとう。でも本当はあのハンバーグに人参が入っていたこと気がついていたよ。桜先生に叱られた日には寝るまで隣にいてくれた。悲しい時も嬉しい時も、入学式も、卒業式も、何でもない日も、士郎は私の隣にいてくれたね。私は明日も明後日も同じ日々が続いていくと思っていた。凛おばさんから、士郎の身体にかけられた呪いの話をきくまでは。
私はあなたに死んでほしくない。苦しんでまで英雄になってほしくなんかない。士郎は私にとってヒーローだけれど、士郎は士郎だから。他の人じゃないから。
だから、士郎。今度は私の番だよ。私が必ず士郎を守るから。士郎が私にそうしてくれたように、この命を掛けてあなたの呪いを解いてみせる。
たとえ、いかなる万能機に頼ろうとも────。
私が初めて弓道大会で優勝したとき、頭を撫でてくれたね。その日の夕焼けを今でも覚えているよ。毎日欠かさずお弁当を作ってくれてありがとう。でも本当はあのハンバーグに人参が入っていたこと気がついていたよ。桜先生に叱られた日には寝るまで隣にいてくれた。悲しい時も嬉しい時も、入学式も、卒業式も、何でもない日も、士郎は私の隣にいてくれたね。私は明日も明後日も同じ日々が続いていくと思っていた。凛おばさんから、士郎の身体にかけられた呪いの話をきくまでは。
私はあなたに死んでほしくない。苦しんでまで英雄になってほしくなんかない。士郎は私にとってヒーローだけれど、士郎は士郎だから。他の人じゃないから。
だから、士郎。今度は私の番だよ。私が必ず士郎を守るから。士郎が私にそうしてくれたように、この命を掛けてあなたの呪いを解いてみせる。
たとえ、いかなる万能機に頼ろうとも────。
prologue/白の落胤 | |
chapter1/無垢鳥 | |
chapter2/招かざる客 | |
chapter3/魔女と聖女 | |
chapter4/ 騎乗兵 | |
chapter5/偶像の女神 | |
chapter6/弓兵 | |
chapter??/幕間 | |
chapter7/父娘 |